かせきさいだぁ
作詞家/ラッパー/ヒネモシスト/漫画家
誰にも頼まれずに執筆を続ける脱力系4コマ漫画「ハグトン」。
ハグトンの好物はカフェラテ(最近はソイラテ)だそう。

劔樹人のこんな風に過ぎて行くのなら

2012.04.06
第3回 青柳文子編 PART1 「いつか赤ペン先生に会いたい!」

エアセックス現世界チャンピオンにして大根仁選出の「マンオブザイヤー2011」こと劔樹人が美女の卒業アルバム探訪するこの企画、「いやー、森下さんの後はこの人しかないじゃないかという女性がいるんですよ!」とのモーレツな推薦を受けてご登場頂いたのは、現在ファッション誌や「HARAJUKU KAWAii TV」などで大活躍中の青柳文子さん。現状「KOUENJI KITANARASHii TV」の劔が、可憐すぎるルックスからは想像も付かない青柳さんのハードコアな半生に迫ります。この女の子は実在するッ!



<小学校の時はめちゃくちゃまじめでした>

劔:青柳さんは何組ですか?

青:6年2組です。青柳なんで1番なんですよね。

劔:あーっ! これはイイですねー。

ー可愛いですねー。

劔:これだって、こんな子いないでしょう。

青:や、でも前髪V字になってません? ちょっとキモいんですよね(笑)。

劔:V字? オカモトレイジ(※1)みたいに?

ーアハハハー!

青:何かしんないけど…。パフィー意識ですかね。

劔:他に青柳さんが写ってる所はありますか?

青:これが私ですね。授業風景。

劔:あ、ホントだ。

青:結構、まじめな小学生でノートとかがっつり取ってました。あと発見できたのはこれですね。カレー食べてますね。林間学校的な合宿でみんなと行った時で。

劔:他のページにも載ってますか?

青:あ、これ。組体操中。

劔:この頃ってもう半ズボンになってますもんね。

ーブルマじゃないですね。

青:4年までブルマだった気がします。あと自分だけが発見できるところで、水着シーンがあるんですけど…。

劔:マジすか!?

青:これなんですけど(笑)。

ーあ、ボディが(笑)。

青:ボディだけが私だっていう。ゴーグルで分かったんですけど。この成長期のちょっとだけ胸がふくらみつつあるっていうところが。

ーこれ先生ですか?

青:や、これMちゃんっていう同級生です(笑)。

ーマジですか、ずいぶんお姉さんですね(笑)。



劔:青柳さんは何クラブだったんですか?

青:パソコンクラブだったんですよ。(アルバムを見ながら)いるのかな? あ、いました、ショート(カット)になってるんですよ、途中から。

劔:これはでもちょっとやっぱほら、他の子と雰囲気違いますもん。

青:何かこじんまりしてますよね。

ーそれは隣の子が異常にデカいっていうのもあるかもですね。

青:あ、それはさっきの子ですね。Mちゃん。

ーあ、先生みたいな(笑)。これは先生ですよね。

青:これは小2の時の先生です。

劔:先生の名前って覚えてますか?

青:覚えてます、覚えてます。これはお母さんとかも写ってるやつですよね。どこだろう。

劔:この子じゃないですか?

青:あ、それ私です。超反抗的な目つきを。

劔:これだけ人数いたらひとりぐらいはね。

青:いや、わざとですね。

ーこの支配からの卒業ですね。

青:あとは集合写真とプリクラたちが…。

劔:これはでもいい頃ですねー。(プリクラを凝視…)やっぱね、この頃ってね女の子の方が男の子より何かこう…

ー大人っぽいですよね。

劔:大人っぽいですよね。ひととおり見せて頂いて、例によってボクのひとつ感想を…。

ーあーはい(笑)。

劔:この娘が小学校の同じクラスにいたら……好きですね。

一同:爆笑

ーこれはどこにいらっしゃいますか?

劔:ボク探していいですか! 

青:はい

劔:えー…。

青:あ、私見つけました。もうすでに髪を切ってまして。

劔:だいぶ短くなっているという事ですね。あ、この子じゃないですか?

青:そうです、そうです。

劔:ほらやっぱ分かりますよ。この子がクラスにいたら、まあ好きですよね。

青:アハハハー。どうでしょうねえ。

ーこれMさんじゃないですか?

劔:出ました出ました!

青:Mちゃん、発見できすぎですねー。

劔:デカいですねー。

青:私もけっこうデカかったんですけどね。もうすでに158cmくらいあって。

劔:あ、ホントですか。

青:ずっと身長高かったんですけど。

劔:あーじゃあMちゃんはこれ何でしょう…

青:Mちゃんは168cmくらいあって。お母さんとか超モデル体型なんですよ。

ーMちゃんはアスリート体型に。

青:でも中学生くらいから痩せていってましたけどね。超性格いいからスゴい好きでした。

劔:どんな子になってるんでしょうね。

青:ぜんぜん中高以来音沙汰なしですね。

劔:今もなかよくしてる友達っていますか?

青:いますいます。

劔:いやー小学校の頃の友達なんかひとりも残ってないなあ。

青:この子とか。

劔:東京にいたりするんですか?

青:や、実家(大分)にいて、帰ったら遊びに行ったりとか。この子もいまハデに原宿系とかになってて。大分でイベントとかあったら来てくれて。で、この子は誕生日にメールくれて。

劔:女の子のネットワークはちゃんとしてますね。

青:この子は大親友的な。よく遊んでますし。

劔:いまは印象変わってますか、みんな。そりゃ変わるわなあ。

ーでも10年くらい前ですよね。

青:この子はいまだに家の近くで遊んでます。

劔:そうなんですねー。

青:(アルバムを指差しながら)Mちゃん。

劔:あ、ホントだ。

ーでも何かシュッとした顔じゃないですか。

青:キレイ系かな。

劔:女性はまあ大人になったら変わるんで。男はいっしょですよ。コレですから。

ー備長炭(笑)。

劔:昔から備長炭みたいな顔で。

青:facebookとかで友達みたいな人はいっぱいいます。

劔:ボクも鬼束さん(とのニコニコ動画での共演)以来、急に増えましたけどね。昔の友達が。

ーあ、連絡が。

青:鬼束さん?

劔:鬼束さん(とのニコ生の番組)のがヤフーのニュースになって、それ見た人が割とボクのことを探して。

青:「何やってんの」みたいな。

劔:で、Facebookから発見されるっていう。じゃあどの辺の話からしましょうかね。

ーやっぱり小さい時の話を聞いて。

劔:どんな、小学生だったんですか?

青:スッゲーまじめでしたよ。小学校の時は。めちゃくちゃまじめだったと思います。何か神経質で、掃除とかきれいにやらないと気が済まなくて。昼休みの後に掃除があるんですけど、掃除時間終わっても掃除が終わってなかったらひとりでやってました。授業始まっても。

ーアハハハ!

青:「ここはまだ終わってないから、私はやります!」みたいな感じで。超頑固で。

劔:そんな奴いなかったですけどねー。

ーいやーいなかったですね。

青:マジでKYな感じだったと思いますよ(笑)。「授業始めたいんですけどー」みたいな感じだったりとか。

劔:それはちょっとあれですね。踊る大走査線の青島みたいでカッコいいじゃないですか。

ーカッコいいですね。

青:低学年の頃とかはちょっとキチガイじみてたと思うんですけど(笑)。途中からしなくなったんですけど。

劔:曲がった事が大嫌い。

青:廊下の雑巾がけとか「カクッ、カクッ、カクッ、カクッ」みたいな。

劔:もうキッチリ拭かないと気が済まないっていう。

青:あと教科書って授業の順番、日課表ってあるじゃないですか。1時間目国語、2時間目体育みたいな。その順番に大きさ順に机の右側の定位置に入れておかないとイヤで。左にお道具箱があるんですけど、真ん中に筆箱を入れるって決めてて。お道具箱の中も入学当時に買ったお道具の位置ってあるじゃないですか。あそこから絶対ズラしたくなくて。あとは違う自分の道具をちょっとずつ入れたりしながらしてって。

ーへえー。

青:ランドセルの中もその順番でキレイにして、なるべくそれを動かさないように歩いてたっていう。

劔:アハハハハー!

ーノートとかももの凄くキレイに取るんじゃないですか?

青:ノート、めちゃくちゃキレイだったと思います。進研ゼミっていうのをやってたんですけど、付録でシールとかいろいろ付いて来るんですよ。要点をまとめたシールとか。家に帰って絶対にシールを貼って、教科書をもう一回見てまとめてノートを作るっていうのが趣味みたいな感じで。

ーえー。

劔:じゃあ勉強できたでしょ。

青:当時はできましたね(笑)。

ー劔さんも小学校の時は天才落語少年って言われてましたからね。

青:天才落語少年(笑)。

劔:ボクはね、落語ができたんですよ。ま、いいじゃないですか、落語の事は(笑)。そんだけ几帳面な子なんていたのかなって。そんな記憶ないですよね。

ーいなかったんじゃないですかね。

劔:ボクなんか、だいたいパンとかが腐ったまま机の中に入ってる。

ーカビパンですね。

劔:カビたやつが、奥に。終業式の時とかに掃除すると、奥から昔のカラカラになった食べ物とかが出て来たりとか。

青:そういう人はもうありえないと思ってました。えげつないと思ってました(笑)。

ー水気が抜け過ぎてラスクみたいになったパンとか。

劔:出て来るんですよー。あとカバンの中に入れ過ぎてて、カバンのビニールの匂いになっちゃったパンとか。

青:いましたね、そういう男子が。

劔:ペッシャーとなってるのを食べるとビニールの匂いがしてマズいんですよ。

青:(アルバムを指差しながら)こういう彼なんかはそうでしたね。

劔:そうでしょ。

青:軽蔑のまなざしでした。

劔:あ、ホントですか。これはボク小学校の時は軽蔑されてましたね、確実に(笑)。

ー机の板の裏にはなくそ付けてる奴、いっぱいいましたよ。

青:アハハハハー。

劔:椅子の下とかね。掃除とかでガッとあげると「あっ!」って。ボクなんか昔住んでたマンションなんて、エレベーターにもはなくそ付いてましたからね。いたんでしょうね、そういう住人が。こうやって階のボタン押して、見るとはなくそが(笑)。乗ってる時に付けてるんですよ。

ー何なんでしょうね(笑)。

青:手持ちぶさた? 何か、行き場がないんでしょうかね。

劔:まあでも大人でしょうけどね。

ー(はなくその付いてる)高さ的にも。

劔:そうそう。

ーや、でも男子はいまだにそうじゃないですかね。

劔:大人になっても。でもそんな几帳面にしてたら、やっぱいい事あったですか?

青:何かいい事? 勉強はできたんですけど、何か100点取らなきゃイヤだみたいになっちゃってて苦しくて。で、友達とかに「家でスゴい勉強してるんでしょ」みたいな感じで言われるから。ホントに勉強してないって思ったんですよ。今思えば勉強してたんですけど。「別にぜんぜんしてないよー」みたいに言ってたけど、授業とかも普通に分かるじゃないですか。勉強してるから分かっちゃうので、スゴいなあみたいに言われちゃって苦しかった思い出がありますね。

劔:ボクはね、多分ね、どっちかって言うとちゃらんぽらんなんだけど勉強できたんですよ。だから試験前にちょっとやると、だいたい分かるというか。普段はズボラにしてても。だからまあ何て言うんですかね、天才側の方…(笑)。

青:スゴい! 私、努力ちゃんとしてたタイプ。

ー努力って言っても、ノートをまとめるのが趣味だった訳じゃないですか。

青:赤ペン先生に返事をもらうのが生きがいだったんですよ。手紙の欄があるじゃないですか。あそこに「学校でこんな事がありました」みたいに書くと、赤で返って来て。「よかったですね」みたいなのとか。○を付けられるのがうれしくて、間違ったらもう「赤ペン先生に見せる顔がない!」みたいな感じで。

ーアハハハハー!

青:いつか赤ペン先生に会いたい! ぐらいの感じでした。

ー純粋な話じゃないですかー。

劔:純粋な話ですねー。ボクね、いま思い出したんですけど、小学校入って一番最初のテストが算数のテストで。2問だったんで1問50点ですよ。で、どちらか大きい方に○を付けなさいという問題で、7と5が書いてあったんですね。「どちらか大きい方」って書いてあったから、数で多いのは7だと。「大きい」って大きさの事言われてるのかなと思って。

青:字の(笑)。

ーポイントの方ですね。

劔:そう、級数の方。でも見た感じいっしょなんだけど、どっちかって言うと5の方が大きく見えるなっていうのもあって。たぶん流域面積みたいな感じで。「多い」で聞かれてたら絶対7だけど、「大きい」って聞かれてるから5じゃないのかなって5に○付けて。よく考えたら、そんなの算数の訳ないよなって消して。

ーなぞなぞですよね(笑)。

劔:で、7で○付けて出したんですよ。そしたら先生に「劔くん、これはなんで最初5に○付けてるの?」って言われて。「いちおう7に○付いてるから正解なんだけど、一回5に○付いてるから100点じゃなくて点々で100点です」って言われて。たぶん、それはクラス全員が100点取ってるような内容だったのに、ボクだけ点々の…。

ー点字の100点(笑)。

劔:これはマズいなと思って。帰ってこれどうやってオカンに見せるんだろうと。上からつなげちゃおうかなとちょっと思って。や、ちょっと待てよと思ったんですよ。先生って100点書くの慣れてるじゃないですか。だから100がビュッビュッビュッとつながるんですよ。これボクがつなげても勢いのない100だなと思って、スゴい悩んだ記憶があって。思えばそこからボクはどんどんズボラになったのかもしれないですね。

青:あー…小1から。

ー二十数年前の事をいまだに覚えてるっていうのはショックだったんですね。

劔:ショックだったですよ! 

青:小1とか覚えてないですもんね。

劔:たぶんクラスでいちばん成績悪い状況じゃないですか。

ー問題児ですよね。

劔:問題児です! まあ今思えばちょっと天才のエピソード…(笑)。

青:天才ですよ。

劔:そんな事ないですよ!

青:天才です、天才です(笑)。

ー偉人の反逆のエピソードですね。

劔:まあ、そんな事はどうでもいいんですよ。

青:国語の授業とかそうじゃないですか。言葉の意味を深読みしちゃって、スゴい哲学的な答えを書いちゃったりとかないですか?

劔:あ、いましたよ。ボクの友達で「これら」っていうところに線が引いてあって、「これら」っていうのがどれか書けっていう問題があって。それをバカな奴がいて、そこに「三日コロリ」って書いて。それ「コレラ」ですよって。

青:アハハハハー。

ー伝染病の方を(笑)。

劔:いました、そういうバカが。あれも天才だなあと。小学生ですよ。

青:よくそんなコレラの事を知ってたなって。

ー「これら」って文字を見た瞬間に「あれだ!」って。

劔:「コレラ」「赤痢」って。「三日コロリ」みたいな。ホント、バカですねー。

ー×にされちゃいますよね。

劔:逆に先生、点くれてたような気がしますけどね。面白いなって。



青:私の中学の制服が魚喃キリコの「blue」の映画とほぼ全く同じじゃないかっていう。

劔:あれ舞台は新潟なんですよ。

青:あ、そうなんですか。

ー魚喃キリコさんは新潟出身ですよね。

劔:そう、魚喃さんは新潟の人で。あのうっすらとした線の少ない絵にけっこうボクの知ってる景色が出て来るんですよ。

青:えー、あのうっすらの絵に。

劔:線少ないのにスゲー分かるんですよ。ちなみにこの制服だから…えーっと何中学、何高校だっけな。女子校なんですよ。

青:へぇー、同じじゃないですか。

劔:これこういうデザイン、モダンですよ。

ーこれ中学校ですか?

青:これ中学校ですね。中1。

劔:「blue」とか読んでる?

青:読んでないです(笑)。後で気づいて、映画で。「あれ、これ一緒じゃない?」って。

劔:映画で?

青:漫画も見ましたけど。

劔:映画も新潟で撮ってますよ。市川実日子さんですよね。

青:小西真奈美さんと。

劔:コニタンとね。コニタンっていってもあれですよ、おっさんなのにスカート履く方じゃないですよ。

ーアハハハハー。康陽さん(※2)のほうではなく。

劔:(青柳さんの写真をみながら)いやーいいですねー。

ー中学の時も小学校の時から性格変わらないままですか。まじめだったんですか?

青:いや、変わったんですよ。

ーデビューですか?

青:デビューっていうか、悪い方に行っちゃって。悪い方っていうか、まじめすぎてやっぱりなじめないなと思って。

ー赤ペン先生はもうやってなかったんですか?

青:途中までやってたんですけど。

劔:赤ペン先生には見切りを付けたという?

青:違う小学校の子が入って来るじゃないですか。そしたらスゴい自由な子たちで、超楽しそうだったんですよ。それに感銘を受けて「こんなに自由に生きてみたい」って。

一同:アハハハハー。

ー文明開化の鐘の音が(笑)。

劔:あれですか、島とか行って悪いもの吸ったりするとか。

青:そんな感じじゃないんですけど(笑)。

ー中1ではいないですよ。

劔:いないですねー(笑)。

ーどういう感じなんですかね。買い物行ったりとか。

青:んー、勉強もしないし、何か授業中とかもスゴい自由にしてるし。

劔:立ち歩きとか?

青:かな?

劔:え、ホントに。

ーそんな子いるんですね。

青:最初はそこまでじゃなかったですけど。

ー歌ったりとか。

劔:え、急に? 授業中に?

青:カラオケ行ったりとか。(そんなのが今まで)なかったから。

ーウチの会社も仕事中に急に歌いだすメンバーがいますけどね(笑)。

劔:いますいます、だいぶいます。

ーカラオケ行ったり、買い物行ったり、何か食べに行ったりだとか。

青:友達とのコミュニケーションが大事だという事に気が付いたんですよ。

劔:赤ペン先生とのコミュニケーションよりも。

青:アハハハハー。

ー顔の見えない、誰か分からない人よりも。

青:勉強ができるっていう意識もまったくなかったから、中学入って最初のテストで、スゴくいい成績を取ってしまったっぽいんですよ。で、「こりゃいかん」と思って。ヤだったんですよね。いじめられるんじゃないかと思って。そこそこの点数を取らないとと思って。みんなは「40点だったー! アハハ!」みたいな感じで超楽しそうだから、スゲーなーと思って。

劔:「わたし100点なんだけど」っていう(笑)。100点の方がカッコいいんですけどね、今思えば。

青:テストでわざと答えを書かない事をしてました。

ーエスパー魔美の高畑さんといっしょですね。満点取っちゃうからワザと間違えるという。

劔:スゲーなあー。

青:ほどよくホントに間違えたように間違えてみようとか、そういう事考えながら書いてたら、見事低い点数が取れるようになって。何か仲間意識なんですけど。スゴい感じ悪いですよね、それ。

ーや、何か分かりますけどね。

劔:それこそ高畑さんはカッコいいですけどね。天才を隠してるのはカッコいいですよね。

青:私は満点取れるほど実力なかったと思うんですけど。

ー劔さんが本気出して成績よかったのがバカみたいですよね(笑)。

劔:ホントですよ…。ボク、結構本気出してましたよ。高校の模試で浅田次郎の「鉄道員」が出たんですよ。本気過ぎて泣いちゃって、試験中に。感情移入し過ぎて。泣くぐらい感情移入してるから、よっぽど点数いいと思ったら結構間違えてました(笑)。

ーアハハハハー。深読みし過ぎて。

劔:何の涙だったんだろうって。そんな事ありましたね。

青:そんなこんなで赤ペン先生もやらなくなって。こどもチャレンジってあるじゃないですか。ページぜんぶ埋めないと気が済まなかった人だったんで、だんだん重荷になって来て。中学の勉強スゴいあるし、家帰ってノートもまとめて、いったいいつ遊べばいいんだと思って。「もういい、やらない」と思った時期があって、やらなくなったらホントにだんだんバカになって行きました。

劔:そっからアウトローになって行くんですか。

青:で、かなり解放されたんですよ。

劔:それでこう外見とか、そういうのは変わって行くもんですか?

青:外見はだんだんちょっとずつ。

ーそれはまだアウトローになる前ですか?

青:夏休みとかに髪染めてて。この時ちょっと茶色いんですけど。

劔:あ、ホントだ。

青:学校で先生に呼び出されて「黒くして来い」って言われるから、ちょっと黒染めを上からしてるんですけど。

ーこれは夏服ですか?

青:なんか間服(あいふく)っていうのがあって。夏と冬の間に。

劔:そんなのなかったですよ。だって我々なんて先取りしようと思ってどんだけ先に夏服になるかっていう。

青:アハハハハハー。

ー肌寒い時から夏服(笑)。

劔:寒い時から夏服です。

青:でも夏服になった先輩の男の子とかいいですよね。「○○先輩、もう夏服来てる。カッコイイ!」みたいな。

劔:そんな話聞いた事ないですよ!

ー我々はたぶん笑われてたんですよ。

劔:寒いのに何やってんだって。

青:や、ありますよ。「もう冬服着てるんだ。冬服ひさびさに見た。カッコイイなあ」ってみんなで言ってました。

劔:え、そんな楽しみがあったんですね、女の子には。ボクらはホントに笑われてたと思いますよ。でもね、夏服はホントに季節を先取りしようと思って。

ー張り切って着ていったのはいいけど、1時間目からずっと鳥肌が立ってるという。



<青柳文子を変えた人たち>

青:これ、学校帰りですね。

劔:ちなみに青柳さんはどちら?

青:右奥にいる小さい人です。

劔:これ?

青:はい。

劔:これ、分かんないですねー。

青:スゴいマイペースで、みんなが先行ってるけど私はひとりで。この時、日焼けに対してスゴい過敏になってて。手袋してスカーフ巻いてるんですよ。セーラー服のスカーフをマチコ巻きにして、当時DAKARAのペットボトルに付いてた軍手みたいなのを付けて、淑女みたいな気分で。

劔:そういう歴史はいいですねー。

ーでも足は出てるんですね。

青:下校中はスカート短くしても誰にも怒られないから、短くしてルーズソックスみたいなやつ履いて。

劔:やっぱ短いもんですか、この頃。

青:みんな結構短いですね。このメンバーはみんな結構、私を変えた人たち(笑)。

劔:みんな何か前のめりですもんね。ひとり確かにマイペースな。この写真、あれですね。もともといなかったはずなのに写ってる人みたいな。

青:ちゃんと後ろから写真撮ってる事に気づいてて。

劔:ホントだ。この足の感じとか淑女って感じがしますね。

青:クロスしてますね。

劔:このツートンカラーの鞄もおしゃれな感じがしますね。

青:そうなんですよ、学校の革の鞄とサブバッグみたいなのがあって、赤×黒がお気に入りで。このサブバッグだけで学校に行くっていうのが…。

劔:当時のトレンド。

青:トレンド(笑)。ホントはダメなんですけどね。みんなそれをがんばってやってました。



青:あと私、北海道の中学にも行ってて。中3から転校して。

劔:北海道にも住んでたんですね。

青:1年ぐらいですけど。だから卒業アルバムが人生の中で4つあって。中学のが2個、その魚喃キリコ制服とこっちの北海道の中学で。

劔:また南から北に行きましたねー。

青:そうなんですよね。

劔:これでも、スゴいかわいいですね。(アルバムをじっと見つめながら)これ…かわいいっスねー。

青:この頃はもう、スレきった後というか、グレた後で。なんか中2ぐらいで自由になって、解放されたんですけど、そうなると今度は上からの抑圧ってあるじゃないですか、先生とか。で、先生にめっちゃ怒られまくって。スゴいいじめて来る先生とかいて、耐えきれなくて「この学校行きたくないっス」みたいな事で、転校してみたんですよ。

劔:え、それで転校したの?

青:はい。

劔:えー(笑)。

青:や、何かいろいろあったんですよ。

ー引っ越しとかではないんですか?

青:ひとりで行きましたね。ひとりで転校してみました。

劔:スゴい行動力ですね。

ー反体制ですね。

青:反逆児でしたね(笑)。

劔:しかもこの南端から北端まで。だいぶ移動距離ありますよ。

青:ホントは外国に行きたかったんですけど、それはさすがに中学生だしできなかったんですよね。お金もいっぱいかかる事だし、親に迷惑かけたくないと思って。それなら一番遠い北海道で。あと、ムツゴロウさんが好きだったんで。

劔:アハハハ。北海道にいますもんね。

青:馬に乗りたいと思って行きました。

劔:それ、あれじゃないですか。トラック野郎の第三弾(※3)と同じような話になって来ましたよ。

青:見てなくて分かんないです(笑)。

劔:トラック野郎ってね、菅原文太さんの映画があるんですよ。

ーいやーあれはご覧になった方がいいですよ。面白いですよ。

劔:第三弾は北海道が舞台なんですけど、馬に乗ってる女の子がいるんですよね。

青:見てみます、トラック野郎。

劔:この時はすぐ友達はできたんですか?

青:できなくて、最初。「不良が来た!」って言われてたらしくて。

ーアハハハハー!

青:ちょっと髪が茶色かっただけなんですけど。

劔:でもね、その頃はそれだけで不良と言われましたよ。後藤真希さんがそうでした!

青:確かに。

劔:じゃあれですね、その頃結構荒ぶってる感じがあったんですね。

青:今思えば、東京の中学生とか見るとぜんぜんなんですけど。やっぱ厳しい学校だったのかもしれなくて、服装とかでスゴい言われるし。

劔:どういう荒ぶり方でした?

青:私ですか? 私ぜんぜん荒ぶってないですけど、ただ朝起きれないっていう性質があったんで、学校にいつも午後から行ってたんですよ(笑)。

劔:ンハハハー! 重役出勤ですね(笑)。

青:最初の方は「ホントすみません、申し訳ない…」と思って廊下に立たされたり、正座させられたりしてたんですけど、だんだんそれもヤになって「なんでこんな事しなきゃいけないんだ」って。

ーたかだか遅れて来たぐらいで(笑)。

青:でも遅れちゃうんですよ、どうしたって。遅れて行くと先生が校門に立ってて、そこでまず荷物検査とかされて、服装検査もされて、何もかも検査されてツラいと思って行かなくなったんですよね、だんだん。

劔:午後に行ったらさすがに先生も立ってないですよ。

青:しれっと昼休みとかにスッと入って、しれっと授業中にいるという。

劔:中学でさすがにそれはいなかったなあ。来ない子はいてもね。

青:不登校とかが流行り始めた時期で。ゆとりのはしりみたいな感じだったんで。

ー朝起きられないのは、夜中まで起きてるとかだからなんですか? 漫画読んだりゲームやったりとか。

青:夜中も結構起きてましたけど、朝は起きるんですよ。8時くらいに起きて。

ー8時に起きたら間に合いそうですよね。

青:で、ご飯食べて部屋に戻ると眠くなって寝ちゃうんですよ(笑)。

ーあー、それは仕方ないですね(笑)。

劔:それ、大学生のやり方ですよ!

ーちょっと早かったですね。

劔:先取りでしたね、これは。でもホント、中学ではさすがにボクのところにはいなかったなあ。

ーなかなかいないですよね。

青:起きれない子は結構いましたけどね。

劔:不良はいっぱい多かったですよ、ボクら世代にもね。悪い奴はいっぱいいましたけど、昼から学校来てみたいな人はいなかったなー。それ昔の几帳面時代だったら信じられないですよね。

青:信じられないですねー。逆転してしまったんですね、きっと。

ースゴい反動ですね。

青:遅刻はちょっとしてましたけど、5分とか。5分なのにスゴい言い訳を考えながら小学校に登校するっていう感じで行ってたけど、それを重ね過ぎてふっ切れちゃったんですね。たぶん。

劔:小学校中学校って来てすぐ授業始まる訳ではないじゃないですか。結構待ち時間がありますよね。朝礼みたいなのとか。今、思い出したんですけど、朝礼を待ってる間にカゼで鼻が詰まって死にそうになった事ありましたね。息できなくなってこのまま死ぬんだな…って。

ーアハハハハハー。学校で。

劔:そんな事はホントどうでもいいんですけど。

ーや、でも転校するにあたっていろいろたいへんじゃなかったですか?

劔:友達と離ればなれになるし。

青:なんかもうそれよりもヤだったんですよね。この学校で高校受験とかしたくないみたいに思って。

劔:学校自体がイヤっていうより、この学校がイヤっていう。

青:そうですねー。スゴい苦手な先生がいて、その人に会うだけでもう動悸がしてみたいな時があったんですよ。学校行きたくないしと思って。今思えば面白いですけど(笑)。

劔:でも人がいっぱいいると、ホント苦手な人とかいますからね。

青:完全に心が荒んで転校して、超ピュアなどさんこ達の中に入って、今度は不良扱いされて。

劔:不良でも何かスゲーかわいい子が来た! って感じになるんじゃないですか。

ー(写真を見つつ)そんなに不良ではないですよね。

劔:んー、でもね、この娘が急に転校して来たら色めき立ちますよ! 男たちは。

ーケンカして頭に包帯巻いて、この子不良じゃないですか。

青:この子はちょっと病気みたいで、頭に毛がなかったんですよ。

ーあ、そうなんですか。不良じゃないんですか(笑)。

青:(写真を指差しながら)こっちが不良で、この子は学校来てなかったですね。少年院かなんかに行ったと思いますけど。

ーそれ、ホントの不良じゃないですか。

青:ホントの不良で。でもわたしの行ってた田舎の中学だったら、不良はむしろちょっとカッコいいくらいの感じだったけど、こっちだとホントに除け者にされてて可哀想だったですね。超肩身狭そうで。みんな真面目だったから。

劔:じゃあそのうち街のチンピラみたいな中に入って、だんだんと構成員とかに。

ーアハハハハー! でもすぐ溶け込めたんですか? 不良が来たって最初言われるとなかなか馴染みにくいじゃないですか。

青:最初、ぜんぜん話しかけられなくて。

ー向こうは向こうで警戒してる訳ですね。

青:でも感じのいい頭いい子たちグループが話しかけて来てくれて。で、そのグループに入りましたね。この隣にいる子です。ちょっと変わった子だったんですけど、スゴい頭のいい。無事に頭いいグループに入って。

ーもともと引っ越す前は真面目な娘だった訳ですから、真面目な子と波長も合いますよね。

青:もともとの資質がもしかしたら合ったのかもしれないですね。でもだんだん学校に慣れて来るにつれ、隣のクラスのちょっと元気なこの4人ぐらいのガールズグループがいたんですけど。

ーちょっとやんちゃな感じがしますねー。

青:その方がなかよくなっちゃって。(頭いいグループとは)疎遠になっちゃって。

劔:いっしょにご飯食べなくなるっていう。



<不滅の男、カラヤン近藤!>

青:これが高校になって。

劔:あ、ホントだ。

青:北海道から大分の高校受験するから、飛行機で受験しに帰らなきゃいけなくて。私立高校と公立の高校って受験日が違うじゃないですか。両方願書出してたんですけど、高校選びがスゴい適当で。北海道からだとスゴいお金もかかるし、飛行機で受けに行くのめんどくさいと思って。私立の簡単に受かりそうな、最初に受けた方に受かったから、もういいやと思ってそこに決めたんですよ。それがこの高校だったんですけど。

劔:これは派手になりましたねー。

ーアハハハハー!

劔:これは急に何か(笑)。

青:やんちゃな子がホントいっぱいいて。

ーこの女の子もかわいいじゃないですか。

劔:いやー、かわいいですよね。みんなお化粧もこんなにしてるし。それにくらべて男の子たちのこの…。

青:や、それは、男の子たちでもちょっと変わってる子たちっているじゃないですか。ちょっと浮いてて友達いなくていじめられてるみたいな。

劔:てことは、これ立場の弱い男の子たちをイケイケな女の子たちが捕まえて無茶苦茶してる写真ですね。

ーなるほどー。

青:みんなが無茶苦茶してたんですよね、彼らに。でも私は結構好きで。超面白いんですよ、絡むとやっぱり。この子はスゴい嫌がってたっぽいんですけど、この子は結構ノリノリで「ナンダ、ヤメテヨー」みたいな感じで。むしろ向こうから話しかけて来て「ウゼーよ!」みたいな感じだったんですけど。犬猿の仲だったけど、最後だから記念にみんなで撮ろうぜって撮った思い出の写真で。

劔:これ、女囚さそりとかで女囚たちが看守の服をひっぺがして裸にしていたぶるシーンがありますけど、そういう感じですね、これは。

青:からかってて好きだったよっていうシーンですね。名前はもう忘れましたけどね。

劔:忘れますよね! その程度ですよ、やっぱり男なんて。

ーこの写真ですか。

青:これが高2ぐらいで、ちょっとギャルっぽくなったっていう。

劔:これはギャル時代?

青:そう、ひと夏ぐらいだけですけどね。なりきれてないんですけど、ギャルになってみたいなと思ってた時期で。エクステとか付けて、がんばってみたんですけど結局はあんまりなれなかったなっていう。

ー劔さん、こういう同級生いたらどうですか?

劔:まあ、好きですけどー。

ーアハハハー!

青:ぜんぶ好きじゃないですか!(笑)

劔:好きですけどー、ただやっぱり友達になれるかどうか…。

ー話しかけられない?

劔:ですよね。むしろボクは身ぐるみはがされて「返してーッ!」ってなってる方じゃないですかね。

ーパンイチでね。

劔:という時代の私がこれですから。

青:あー、北の塔。

劔:「北の塔」(卒業アルバムの名称)ってね。

青:いい名前。

劔:さほど北でもないんですけどね。

青:これは高校ですか?

劔:中学です。これですね。

青:素朴な。

劔:ブレザーだったんですよ、中学が。

青:へぇー珍しいですね。

劔:そうなんですよ、こんな田舎なのに。

青:みんな金八先生に出てきそうな生徒さんたちですよね。

劔:そうなんですよ! 見て下さい、この感じですよ。(アルバムを指差す)

青:元気ですね。

劔:小ちゃかったんです、ボク。

青:Nさんのメガネがかわいいですね。

劔:今思えばねー。当時はこんなもんでしたよね。

青:この人もかわいい、I.Yさん。

劔:まったく記憶にないですね。ちなみに他の写真を見ると、ボク陸上部だったんですけど。こちらでございます。

青:わーっ! 超面影あるー。何ですかこのピストル持ち係みたいなのは。

劔:そうなんですよね。なぜピストル持たされてるのか。隣にいるのがKっていうね、彼はもうホントに不良になっちゃって。彼はホントに少年院じゃないですか。鑑別所行き。

青:(合唱コンクールの写真を見て)こういうのとかは歌わないタイプですか?

劔:あ、ボクはね真っ先に歌う方だったんですよ。

一同:(爆笑)

劔:そうなんですよ。これ学校のやつですよ。学校の合唱コンクール。で、これが市内の音楽祭なんですけど、そん時の指揮をしてるのがね、ボクのスゲー仲良かった友人の近藤●●アキってのがいたんですよ。これが中学生にして歴史おたくで、徳川とか源氏の家系図を暗記するのが趣味だったんです。数学の時間とかも、数学やらずに関ヶ原の合戦の戦略図みたいなのを書いてるんですよ。最初は歴史から入ったんですけど、だんだんいろんなところに趣味を広げて行って、クラシックっていう趣味ができて。

ーアハハハハー!

劔:で、給食をめっちゃ早く食べて、ひとりで本読みながら、こうやって指揮の練習をしてるんですよ。

青:へぇー(笑)。

劔:「近藤君、何読んでるの?」って見ると、マーラーとかの本を読んでるんですよ。ストラヴィンスキーとか。

青:え、楽譜を?

劔:というか指揮者のまとめ本みたいな。その人の作曲した物の譜面もあるしみたいなのを読みながら。

青:真性おたくですね。

劔:これヤバいでしょ。

青:スゴい! 今何やってるんですか?

劔:分かんないんですよ(笑)。で、彼は途中で●●に傾倒してしまいまして、今度は●●の幹部たちの名前を暗記し始めまして。●●ーとか。

ー●●スとか。

青:暗記好きなんですね。

劔:で、机に●●●●とかを彫ったりして。

ーアハハハハハー!

青:何かカッコいいですね。

劔:で、あいさつも「おはよう、劔くん!」ってこういうポーズで。で、先生にこの「●●●●」とか怒られて。それで消えて行ったんですけど。で、高校の時に、近藤君に電車の中でバッタリ会ったんですよ。近藤君が座って本読んでて。「うわー久しぶりっ」って話しかけて「近藤君、今何読んでるの?」って見たら「最近は辞書を暗記するのに凝ってる」って。

青:えー。

劔:英和辞典とかを暗記しだしてて「それ今までの中でいちばん実用的だからやった方がいいよ」って言って。そしたらある時また会ったんですよ。その時は「●●はなぜ殺されたのか」って本を読んでましたね。やっぱ●●なんだなと思って。ま、そんな近藤君がこうやって指揮をずっと練習してる訳ですよ。まあみんなバカだなと思って見てるんですけど、そんな近藤君が合唱コンクールの時に3年2組の指揮者になって「モルダウ」かなんかそんな曲を指揮したんですけど。普通ね、指揮者に選ばれる子なんて、こうやってただ普通に振ってるだけですよ。近藤君は違いまして、もうこういう感じで(と言いながら上半身を揺さぶりまくる劔)。

青:確かに! だって腕ブレて写ってない(笑)。

劔:腕の動きがもう本格的すぎて。

ーオーケストラ指揮してるような感じで。

劔:(腕を大きく振りながら)だからホント、こういう感じになって、最後にジャンジャン! みたいな。そしたらスゴかった! ボク忘れられないんですけど、みんなワーッって立ち上がってスタンディングオベーションになっちゃって。

青:アハハハハー! スゴい!

劔:近藤君は一夜にしてヒーローになったという。ただのおたくだったのに。それで近藤君は学校代表の指揮者にも選ばれて。

青:近藤君の写真は?

劔:ヤバいですよ。これですからね。



青:うわーっ! 近藤君ヤバいなあ(笑)。もう頭いい顔してますね。

劔:それがぜんぜんよくないんですよ(笑)。

ー勉強できないんですね。

劔:社会科だけがんばって勉強してるから、社会科は高得点取らないと気がすまないんですけど、数学とか英語とかはからっきしダメで。ホント、10点とか20点とか。

青:暗記ものだけはイケる、近藤君。

劔:で、近藤君、いろいろあってね。近藤君の話をすれば止まらなくなるんですけど(笑)。

ーアハハハハー。

劔:近藤君、足が悪いのかなんか知らないけど、内股がひどくて。病院で内股矯正のための中敷きを買ったんですよ。それで矯正できるらしくて。

青:へぇー。

劔:朝、学校にくると外履きから中敷き出して、内履きに入れ替える。

ー2セット買えなかったんですね(笑)。

劔:高いから2セット買えなくて。

青:かわいい!

劔:ボクは面白いから近藤君のテストの点数とかをバカにしたりして。近藤君は数学のテストとか帰って来ると隠すんで、それをいつも探すんですよ。いない間に机の中とかを。で、出て来なくて。どこ隠したんだろうなと思ってて、ある日帰りに「今日帰って来た数学のテストどうだった?」って話をしたら、「フフフ」って笑って「劔君!」って中敷きの下から出して(笑)。

一同:アハハハハー!

ーそれは見つからないですねー。

劔:それで履き替えて、スゴい勢いで自転車で帰って行きましたね。で、近藤君はしかも科学部なんですよ。理科好きな訳じゃないんでしょうけど。

ー薬品に興味があったんじゃないですか?

劔:火が好きでした! 薬品をガムテープの裏なんかにまぶして、それに火をつけてどんな色の火が出るかとか、無茶苦茶してましたよ。

青:近藤君は友達はいないんですか?

劔:ボクがいちばん仲よかったですね。そのころはホモ疑惑出るくらい。

青:アハハハハー! 「おめーらできてんだろう」みたいな。

劔:あの頃ってすぐホモ疑惑が。

ーありましたね。

劔:あれはね、とんねるずのせいで。とんねるずが当時「保毛尾田保毛男」っていうキャラクターをね、打ち出したんですよ。そのせいでホモがメジャーになって、男同士で遊んでるとすぐホモって言われちゃうんですよね。ま、みんな男同士で遊ぶんですけど。



ー劔さんがスピーチしてる写真もありますね。

青:マジいいなー。こういう(卒業アルバム)のに載りたかったですよ、私だって。

劔:小学校の時は載れた方じゃないですか。

青:載れた方ですね、小ちゃいですけど。いやーうらやましいな。

ー劔さん、ひとりで何か読んでますね。

劔:何読んでるんですかね。

青:ホントだ。

劔:竹中直人さんにちょっと似てますね。

ータイからの留学生ですよ。

青:アハハハハー。

劔:でも髪型も何かそうですねー。プノンペンとかにいる(笑)。

ー5人ぐらいで原付に乗ってるような感じの。

青:昔から何か光るものがあったんですよ。

劔:や、ないんじゃないですか(笑)。

青:好きな人は誰だったんですか?

劔:これいいですか、話。その話していいですか。

ー好きな人いました?

劔:いるんですよ。

ー日本に来てすぐ好きになった子が。

劔:ここにS.Aって子がいるんですけど。

青:うん、かわいい!

劔:ボクの白根市っていう田舎、写真見て分かる通りまわりに何もないんですよ。(アルバムを広げながら)ほら、まわり何もないんですよ。

青:ホントだ。チャリ通の感じですか?

劔:完全にチャリ通ですね。そのチャリ通の様子を克明にとらえた写真がこれです。

青:ヘルメット!

ーアハハハハー!

青:これ、神聖かまってちゃんじゃないですか。

劔:これ、神聖かまってちゃんの世界観ですね。

青:♪チャリをこぎ続け~て~

劔:そうです、そうです。その世界観です。何でこんなゾロゾロ(笑)。まあ朝はこうなっちゃいますよね。

青:車で中学行ってました(笑)。

ーアハハハハー!

劔:ちょっと待って下さいよ!

青:私が運転じゃないですよ。親が。

劔:びっくりしたー。

青:遅刻するから急いで行ってみたいな感じで。

劔:車でどれくらいかかるんですか?

青:……5分(笑)。

劔:近すぎると逆に車の方が時間かかる時あるじゃないですか。

青:親は慣れてたから、めっちゃ早かったです。歩くと30分かかるんですけど。

劔:あ、歩くと30分!



劔:や、あのねこれねこの…(写真を見せる)

ーこれ終戦直後の? 

劔:ワハハハハー!

ー昭和後期とは思えない…。

劔:ホントですねー(笑)。や、でもこれは平成ですよ、いちおう。

ーこれヒドイなあ…。

青:ひどいですね(笑)。

劔:太ってるなあこれ。新弟子検査? や、それでね、この頃。

青:好きな人。

劔:こんな田舎なんで、この辺の子供たちばっかりなんですけど、そこに新潟市内の都会からやって来たのが彼女だったんですよ。で、1年生の時に席が隣だったんですよ。まわりは小学校3つくらいがくっついてる学校だったから、まあみんな何しか友達はいる訳ですよ。でも彼女ひとりだけは他所から来たんで誰も友達がいなかったんですよね。ボクそれ知らなくて、どっか他の小学校の子だと思ったら、都会から来た子で。席隣だからちょっと話したりすると、何か進んでるんですよねー。小学校の頃から男女の交際があったりとか。その頃そういう概念がないですから、我々には。

青:憧れちゃったんですか?

劔:いやーそれスゴい印象に残ってますね。

青:どの子ですか?

劔:(アルバムを指差しながら)この子。

青:何か、凛としてる。

劔:今思えばスゲー体デカいですけどね。ちょっとゴツい。で、バスケ部だったんですよ。

青:付き合ったりはしなかったんですか?

劔:そういう概念がないんですよ。

青:あ、そっか。告白っていう(概念)もない?

劔:告白とかそんな滅相もないです。ただSさんの事をめちゃくちゃ好きな男がいて、それが前回の…。

ーあ、もしかして!

劔:ムラキ(笑)。

ームラキいるんですか?

劔:ムラキいるんですよ。サッカー部でイタリア人みたいな男がいて。ムラキどこのクラスにいたんだろうなー。ムラキはフラれてもフラれても行くんですよ。びっくりするぐらい告白を繰り返すんです。アレ何だったんだろうなあって。

青:で、最後は?

劔:いや、どうにもならなかったですよ。

青:コクり続ける?

劔:そう。

青:スゴーい。

劔:この頃、ボクいちばん興味あったのってウゴウゴルーガでしたからね。

ームラキいましたよ。ムラキ●●●チですかね?

劔:そう、ムラキ●●イ●。あ、いましたねー(爆笑)。男前ですねー。

青:男前ッすねー。

劔:同じクラスでしたね。

青:押しの強そうな顔。

劔:ムラキ、カッコいいですねー。

ームラキ、(弱肉)「強食」の下にいますよ(笑)。

劔:いますねー。

青:やっぱ中心的な所にいますね(笑)。



構成:中内龍(恋愛研究会。/パーフェクトミュージック)

【脚注】
※1:オカモトレイジ:OKAMOTO'Sのドラマー。特徴的なヘアスタイルは各自調査。
※2:康陽さん:元ピチカート・ファイヴ小西康陽さんの事。一時期のスカート姿が劔には強烈な印象を残しているらしい。
※3:トラック野郎の第三弾:1976年公開「望郷一番星」の事。梅宮辰夫扮するカムチャッカと一番星の冷凍庫での対決シーンは映画史上に残る名シーン! こちらもぜひ各自調査を。

今回のゲスト:青柳文子さん

10代の頃から『Zipper』や『CUTIE』といった、青文字雑誌に読者モデルとして登場し、そのアンニュイな雰囲気と独特のファッションセンスが同世代の女の子の支持を得て、現在では人気青文字系モデルとして活躍。雑誌のみならず大きなファッションフェス、トークイベントへの出演や、2011年にはRakeのヒット楽曲である『100万回の「I love you」』のミュージックビデオに、メインキャストとして出演。その他数々のアーティストのミュージックビデオや映画などにも出演し、モデルの枠を超え女優としてもその活躍の場を広げている。
http://ameblo.jp/asbs-fumiko


プロフィール

劔樹人
神聖かまってちゃん&撃鉄のマネージャーにしてあらかじめ決められた恋人たちへのベーシスト。株式会社恋愛研究会代表取締役でもある。最近はKARAに夢中。
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