ロックンロールニュース

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今年でデビュー20周年を迎えたスチャダラパーとTOKYO No.1 SOUL SET。言うまでもなく、共にヒップホップのみならず日本の音楽シーンに斬新な風を吹き込んだグループですが、この20年の間にはそれぞれに知られざる歴史がありました。前編に引き続き後編の今回も、さらに濃い秘話をお届けします。

取材:松田義人(deco) 写真:ロックンロール編集部
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──SOUL SETのアタマ10年間は?

川辺 まず一番初期に、4人から3人になった。その後のテンションはずっと変わらなかったけど、最初の頃のレコーディングはとにかく大変だった。

BOSE すごい時間をかけてやってたよね。遊びに行くと、朝までやってるみたいな。

川辺 最初はやり方がわからなかったし、誰も教えてくれなかったから。プロデューサーがいるわけじゃないし、どうしたら良いかわからなくて、スタジオのミキサーの人に聞きつつ手探りでやってた。

俊美 ただ、そんな中でもBIKKEはすごい酒を飲んでたね。10年間の中の7年間くらいは飲んでた。

BIKKE そう。だから、記憶が出てこないんだよね。いや、本当に……俺、思い出少ないなって今思ってる。

一同 爆笑

BIKKE だってさ、ちょっと前に酒を飲まなかった2年間があるんだけど、そのときのことはもう、ものすごい鮮明に覚えてるわけ。思い出としては、その2年間だけなんだ(笑)。

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俊美 BIKKEは極限まで飲むからね。10年間で言えば、詞を書いてるのが半年くらい。
あと、半年くらいオナニーもあるもんな。

BIKKE でも、酒飲んでるときとオナニーの時間がカブってるから。
円グラフで交ざっている。

一同 爆笑

俊美 BIKKEは、酔っぱらうとエロのDVDとか買っちゃうわけ。
それはでも、覚えてないんだ。だから、シラフのときにたまたまビデオ屋さんに行って「新作入りましたよ」みたいなことを言われて、ビックリするんだ。

BIKKE それは、俺じゃない、俺じゃない、俺じゃないみたいな(笑)。

ANI ビデオ屋に行ったら、もう一人の自分がいる的な。ドッペルゲンガー的なね(笑)。

俊美 でもさ、最初の10年間は特に、俺らは間近でスチャダラパーを見ててさ、
羨ましいなぁと思うのもある反面、大変そうだなぁ、そうにはならないようになぁ、と思うところはあった。例えばさ、事務所にしてもレコード会社とかにしてもさ。大人のエゴじゃないけども、そういうことに巻き込まれて悩んでいる感じはしてたから。
「人のことをあんまり信用してない」みたいな感じだったよね。それを見て「俺らも気をつけよう」っていうのがあって、最初の頃なんかわざと人の話を聞かないようにしてたし、インタビューでも全然答えない、なんてことをやってたね。

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俊美 でもさ、SOUL SETの結成10周年のときは、ちょうどライブをやってなかったんだけど、この後くらいから徐々に自分たちのやり方みたいなことがわかるようになったんだよ。スチャダラもそうじゃない? やっぱり最初の10年より、後の10年のほうがやりたいことをやっているように見える。スチャダラが自発的にネット配信とかをやったのも10年経った後でしょ。

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SHINCO そうそう。

俊美 俺らも同じで、レコード会社から言われて作るんじゃなくて、「やりたい」って思うことをやろうと。自らアルバムを作っていくというか。

BOSE 最初の10年は、毎回違うことが起こる10年だったからね。色々なしんどさもあるしさ、なんかこう自分ら的に思うことが、なかなか簡単にはいかなかったのが最初の10年。

ANI どうしたもんかというか。

川辺 でも、ガチャガチャはやってたんでしょ。

ANI いや、もう10年くらいやって悟った頃だよね。
「ガチャガチャには何もない」っていう。

一同 爆笑

ANI っていうか、ガチャガチャにそそる商品がなくなったんだよね。

BOSE そっちの話かよ(笑)。まぁ、でも、なんだかんだ言いながらANIはいつも楽しくやってたよね。

ANI うん。なんでも楽しくしちゃう!

一同 爆笑

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BOSE でも、本当に諦めっていうわけじゃないけど、経験によってわかったことが大きくて。「ここから先はしょうがねぇこともあるんだな」みたいな。「音楽業界とはこういうもの」とかね。自分ら的にはいつも理想的なことを考えてるんだけど、人とか時代が変わっても、その世界の人たちは一緒だからね。それはわかったんだけど、じゃあ、俺たちはその中で、こういうやり方でやろうみたいな。曲で言うと、2003年くらいからだんだん「まだやれるか」って思いながらやり始めて、割と止まらないでやってる。一方で、そういうことがわかったからこそ、リリーさんの事務所にみんなで集まれたというのもあるし。傷をナメナメだけどね。

俊美 最初にリリーさんに会ったとき、「やっと会えたね」って言ってたんでしょ(笑)。

ANI そうそう。

BOSE 最初の10年はお互い知っているし、意識してチェックしているんだけど、ちゃんと会って話をできる人って意外と少なかったんだよ。

SHINCO 電気グルーヴとかもそうだよね。

BOSE そうそう。だから、後半の10年間のほうが人にもよく会うようになっているし、一緒になんかやってみたりね。電気もそうだし、THE HELLO WORKSとかもそうだし。

俊美 だから、後の10年間のほうが実は楽しいことが多かったんだよね。

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──今から20年前の自分自身を振り返って、変わったところ・変わらないところをお聞かせください。



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川辺 俺は……人の目を見て話が出来るようになった。前は人見知りで出不精で、なかなか外に出ていかなかった。人と会うのもそうそうなかった。でも、スチャダラと付き合うようになって「とりあえず乗ってけ」っていう精神で。スチャダラに乗って外に出ていくと、やっぱり面白いんだよね。それが変わったところだね。

BOSE 逆に今、川辺君フットワーク軽いよね。ライブとかもよく観に行くし。

川辺 うん。あと、変わらないところ? 
……どうだろう、物の見方としての意地悪さはある。ナンシーさんとかリリーさんとかに影響を受けたような感じ。

ANI 僕は20年を経て責任が出来ましたね。扶養家族から世帯主になりましたから。社会的な責任が出来ました。あと、変わらないところは「ジェームス・ブラウンが好き」というのと、「ロボットが好き」っていう。

一同 爆笑

ANI 「ロボットが好き」っていうのは、むしろ昔よりヒドくなってる。20年前よりロボットが好き。

SHINCO 僕が変わったところは……酒量かな。昔は全然飲めなかったけど、今はもうすごい飲む。BIKKEが2年間酒を休んでいる間に追い抜いた感じ(笑)。変わらないところは……洋服と音楽ですかね。音楽はもうヒップホップの音のバランスがデフォルトになっちゃってるから。

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──BOSEさんの変わったところ・変わらないところは?

BOSE ヒロシ君(川辺)も言ってたけど、底意地の悪さは変わらないね。根本的に性格が悪くて、嫌いなものは大嫌いだし、本当に最後まで仕返しするからね。ヤンキーは喧嘩してオラってなって、最後は仲直りすることもあるけど、僕はない。最初から「どうせダメなんだろ、こんなの」っていう見方だし、入り口はもう完全ネガティブアプローチ。ただ……それがちょっと許せるようになったっていうのが、変わったところ。ちょっとだけ向こうの事情がわかるようになった。

ANI 山田太一的な感じだよね。「向こうには、向こうの事情があって」的な。

一同 爆笑

BOSE そう(笑)。

──2月24日には、スチャダラパー、TOKYO No.1 SOUL SETそれぞれの20周年を記念したベスト盤がリリースされるわけですが、すごい贅沢な内容ですよね。今まで伺ったグループの変遷、個人の変遷を合わせて聴くと、より楽しいかも。

ANI はい。ベスト盤なんですけど、どっちも1曲ずつ新曲を入れようってことで。最初は「リミックスくらいな感じでいいんじゃないかなぁ」と思ってたんですけど、なんか興が乗っちゃって2曲も出来ちゃいまして。

BOSE って、何も考えてないだろ。

一同 爆笑

ANI それぞれ別バージョンくらいでいいかなと思っていたんですが、面白い曲が何曲か出来ましてね。えぇ……。

BOSE 新曲はANI以外の全員でやったんだけどね。

ANI 俺はみんなが曲を作っている横で、深〜く頷いてた。世良公則のギターソロみたいな感じで。

一同 爆笑

ANI お買い求めやすくなっていますから、是非聴いて欲しいですね。

俊美 うん。それぞれのPVも必見です。

──ありがとうございました。

(おわり)

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スチャダラパー20周年コメント
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スチャダラパー
TOKYO NO.1 SOUL SET20周年コメント
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TOKYO No.1 SOUL SET
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「THE BEST OF スチャダラパー 1990-2010」

  • 発売日:2010年2月24日
  • 品番:NFCD-27207〜8
  • 価格:¥3,500(税込)
  • レーベル:tearbridge records

日本のヒップホップシーンの歴史に残る全32曲!を収録。
盟友TOKYO No.1 SOUL SETと初めての共同制作した新録ナンバーも収録!スチャダラパー 情報はコチラ から。

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「BEST SET」

  • 発売日:2010年2月24日
  • 品番:NFCD-27183
  • 価格:¥3,150(税込)
  • レーベル:tearbridge records

90年代ソウルセットの代表曲からHALCALIとのコラボによる「今夜はブギー・バック」。さらに同じくデビュー20周年を迎え、同日にベストアルバムを発表する盟友スチャダラパーとの記念すべき「初」コラボ曲も収録。SOUL SETの20年の航跡を振り返る、全ての音楽ファン必携の内容です! TOKYO No.1 SOUL SET 情報はコチラから。

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