ロックンロールニュース



 これほど肉体的で、躍動感にあふれ、キャッチーなメロディとストレートな歌詞を持つソウルセットの音楽は史上初かもしれない。前作から1年以内で届けられたニューアルバム『Beyond The World』は「ライヴをすごく意識した曲が多い」(BIKKE)という言葉通りの、痛快な勢いに溢れた会心作である。長年のファンには新鮮な驚きを、そして新しいリスナーには「こんな音楽があったのか」という喜びを与える、唯一無二のスタイリッシュな刺激に満ちた音宇宙。TOKYO No.1 SOUL SETは、また一つ進化の階段を上へと昇った。
対話_宮本英夫 撮影・構成_ロックンロールニュース編集部



RRN 今回は、ソウルセット史上初となる2年連続アルバムリリースになりました。

BIKKE やらないと食えないですからね。

RRN いきなりそんなことを(笑)。非常に躍動的でキャッチーな曲が揃った素晴らしいアルバムです。ヒロシさん、作り始めはどんなふうに?

川辺 いつもと一緒です。前回と同じく、50曲ぐらい曲の断片をいっぱい作って、二人に「選んでくれ」と。

RRN 去年のツアーが終わってすぐに制作に入ったということで、ライヴ的なモードがアルバムにも影響している気がします。BIKKEさん、そのへんどうはどうですか。

BIKKE 僕は今回作詞ばっかりで、曲の雰囲気は俊美くんがリードして作ったので。俊美くんに聞いてもらえればと。



渡辺 けっこう時間がなかったんですよ。ライヴが終わってフェスが終わって、8月にミーティングして、「9月末には何曲か形にしよう」という話だったので。最初にやり始めたのが「スパークリングサイクリング≡」と「四月の約束」かな。それから「クローズ」トリビュート・ソングの話が来て「Endless Crow's Cry」を作って。「NELL」みたいな曲はもともとああいうビートがやりたくて、「Rising Sun」もそのノリでできて、「Beyond The World」も同時期で。その6曲ぐらいは、9月の終わりに大体できてましたね。あとの曲は、10月以降にスタジオに入って、みんなで自由に回しながら作っていった感じです。今思うと、ツアーとフェスが終わって、汗が乾ききってない状態で制作に入れたって感じですね。新しいことはそれほどできなかったかもしれないけど、勢いが出たんじゃないかなと思います。

RRN まさに。聴いた感触もそういうアルバムでした。

渡辺 考えて作るのもすごくいいと思うんですけど、こういうのも出していいんじゃないかなと思うし。

RRN BIKKEさん、去年のライヴを振り返ると、すごく肉体的でアクティヴでしたよね。旗を振り回し、ステージを走り、叫ぶように歌い。あのツアーはどんな手ごたえでした?

BIKKE どうなんですかね。あんまり、物事をやる時に考えてはやらないから。結果的にはそういうことなんだろう、としか言えないですけど。もちろん良い感触もありましたが、逆にシビアな現実も見えましたね。でもそれがわかったのは、良かったと思ってます。次に繋がる課題点も見えたし、より一生懸命やらなきゃ駄目だなと。



RRN その気持ちはアルバムの制作に向かう動機になっている?

BIKKE うん。それはありますね。

RRN ヒロシさん、サウンド的に今の好みはどんな感じですか。

川辺 特にないです。今回は、俊美くんの感じです。暗い感じにはならないだろうなとは思ってましたね。

渡辺 ちょっと明るい東北弁みたいな感じ。山奥じゃない感じ。よくわかんないけど(笑)。

ニューアルバム
『Beyond The World』
TOKYO No.1 SOUL SET

tearbridge records
¥3,360(税込)

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収録曲 [Disk1 CD]
1.世田通Blooming
2.Rising Sun
3.Who Really Loves You?
4.Endless Crow's Cry
5.Nell
6.四月の約束
7.Good Night Baby
8.Blossom Of New Town
9.スパークリングサイクリング≡
10.Alone Tonight
11.Beyond The World
12.Almost Like Being In Love

[Disk2 DVD]
1.Rising Sun (PV)
2.Beyond The World
  (Live@LIQUIDROOM)
3.Endless Crow's Cry
  (Live@LIQUIDROOM)
4.TOUR'08 "Just Another Days
  ~さぁ、どうなんだい~"DIGEST

↓ 初回限定盤のみ収録↓
5.Innocent Love(Digest ver.)
  @DOARAT 10th ANNIVERSARY
  Starring 小泉今日子
6.Blossom Of New Town (PV)
 

 

 

Rising Sun」PVはインタビュー後編で公開!

 

 



RRN たとえば「クローズ」のトリビュートソング「Endless Crow's Cry」はどんなふうに作ったんですか。まずお題をもらって…。

渡辺 お題をもらって、自宅でちょろっとやってみたんですよ。でも実際プリプロ・スタジオに持っていって、エンジニアの子と一緒にやると、彼の出来次第というところがあるので。ポンコツなので(笑)。

RRN それ、「Remix」のインタビューでも言ってましたよね。「トボけたエンジニアの子がいて」という(笑)。

渡辺 いや、本当に、こっちがイライラするとイライラした曲ができちゃうんですよ。でも今回はけっこう調子が良かったんですよ、そのポンコツ(※1)が(笑)。

RRN 確かファーストアルバムからのつきあいなんですよね。あの~、ものすごく失礼ですけど、なぜ一緒にやり続けてるんでしょうか(笑)。

渡辺 たまに奇跡を起こすんですよ(笑)。思いっきりバーン!と叩くと、グワーッって加速したり、すごい時があるので。普段は全然走らないんですけど、たまに走るんです。「Endless Crow's Cry」は、すごい走った時の曲です(笑)。できない時は1曲もできないんですよ。そのポンコツのせいで。

川辺 「Remix」でも本当はポンコツって言ってるんだけど、それは言い過ぎじゃないかということで「トボけた」に直したんですよ。自殺するんじゃないかって(笑)。

RRN いや、愛はすごく感じますけど(笑)。

渡辺 もう長いですからね。初対面で言っちゃマズイけど、今なら大丈夫でしょう。

BIKKE しかも年々ひどくなってくる(笑)。



渡辺 ね。ギターでも、古くなるといい音が出るじゃないですか。全然出ない(笑)。でも僕は、その感じが意外と好きなんです。自分だけで作ると、それなりのものしかできないと思うし。BIKKEもヒロシくんもそうだと思うけど。

川辺 本当にカンが鈍くて、言ったことが全然できないんだけど。まったく違うことをやって、それがすごい良かったりするから。だから常に、彼がどんな失敗をするかもちゃんと聴いておかなきゃいけない。それで本当にすごくいい時もあるから。

渡辺 でもたぶん、ほかの人では無理ですね。

BIKKE 絶対無理。今こっちでこれをやってるんだから、当然そっちはこの作業をやってるでしょ、と思って見に行くと、違うことを普通にやってて。30分待たされたこの時間は何だったんだ?みたいな。

渡辺 彼のおかげで、心が広い人になれました。

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デジタルシングル
『Endless Crow's Cry
/ Rising Sun』
TOKYO No.1 SOUL SET

CROWS × WORST の トリビュートソング第4弾として発表されたデジタルシングル。「CROWS」と「WORST」は、「月刊少年チャンピオン」で高橋ヒロシ氏が描く超不良ばかりが集まる鈴蘭高校を舞台にした人気漫画。各方面で話題沸騰中。

 

 

※1)ポンコツ
ファーストアルバムからの付き合いだという、トボけたエンジニアの子。もちろん愛情表現です。

 

 



remix 2009年 05月号

 

 



RRN 話を戻して(笑)。今回のアルバムではゲストも気になる人ばかりなので、コメントをほしいんですが。まずは俊美さん、お子さんのトーイくんがコーラスで参加してますね。

渡辺 大勢で歌うのがいいなと思って、誰でも良かったといえばそうなんだけど。そしたら波形も似ていて声も似ていて、あんまり使った意味がなかった(笑)。かといって有名な人にわざわざ来てもらうほどのことでもないので、コーラスはほとんど身内に頼みました。

川辺 トーイは『Jr.』のアルバムの最後に声が入ってるんですよ。

渡辺 「黄昏'95-太陽の季節」のエンディングには泣き声が入ってる。わざわざ泣かせて声を入れましたからね(笑)。だから初めてじゃないんです。ちゃんと歌ったのは初めてですけど。

RRN 歴史を感じますね。あと、「Beyond The World」でドラムを叩いている松下敦(※2)さんは?

渡辺 ああいう曲調なんで、パワードラムがいいなと思って。ほかに知らないんですよ、思いっきり叩く人を。見てて気持ちいいようなドラムで、それが伝わればいいなと思って頼みました。

RRN 「Beyond The World」はありそうでなかった曲調ですね。すごくロック的で、生々しくて。

渡辺 ヒロシくんの作ったデモ・トラックの中にヒントがあったんですよ。ストリングスのニュアンスとか、「こういうのがいいね」というのが最初にあったから。実際、ああいうビートになるとは思ってなかったですけどね。やっていくうちに、こういう古い感じのもやりたいなと思ったので

川辺 元のアイディアが、ストリングスの分厚い感じだったので。



RRN あとは、「スパークリングサイクリング≡」に参加してる、かせきさいだぁ≡氏ですね。かせきさいだぁ≡さん(※3)も身内のような感じですけども。

川辺 まぁ、かせきっぽい曲ですよね。タイトルにちゃんと「≡」も入ってるし。

RRN BIKKEさん、かせきさんとのコラボはどうでした?

BIKKE 最初は入る予定なかったんですけど。なくても全然成立してるものだけど、かせきが入る事によってより良くなったというか。

渡辺 ガラッとは変わってないんでね。かせきっぽい曲だなと思って、ヒロシくんが「声をかけないとあとでヘソ曲げそうだから」って。

川辺 それで来てもらって、スタジオで昼と夜と2回弁当食ったんで、大丈夫かなと。

渡辺 「あいつがいなきゃ」とか、そういう感じじゃない(笑)。

BIKKE かせきっぽい曲だから、かせきに声をかけないのは失礼かなと思って言ったら、来てくれたので。

川辺 スタジオでずっと別の原稿(※4)書いてたけどね。「はかどるわ~」とか言いながら。

BIKKE それが事実です(笑)。ゲストを入れるなら、もっと大々的に誰かを入れます。

RRN でもいい曲ですよ。ものすごくキャッチーでさわやかで。

BIKKE ありがとうございます。

〜vol.1終わり〜
〜vol.2へ続く〜(4月3日UPの予定です)

※2)松下敦
( ZAZEN BOYS、TOKYO MOOD PUNKS 他)パワードラムというネーミングが本当にピッタリ。

 

※3)かせきさいだぁ≡
ロックンロールニュースでは「ハグトン」でおなじみ。「≡」も込みで表記する。

 

※4)別の原稿
その時のネタで描かれたハグトン×ソウルセットのコラボ(!?)コミックスは、コチラから。

 

 

 

TOKYO No.1 SOUL SET
TOUR 2009
"Beyond The World"


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6月26日(金)
名古屋CLUB QUATTRO

OPEN/START:18:00/19:00
出演:
 TOKYO No.1 SOUL SET
 リリー・フランキー
料金:All Standing ¥4,500(ドリンク別)


6月28日(日)
大阪BIGCAT

OPEN/START:16:00/17:00
料金:All Standing ¥4,000(ドリンク別)


7月2日(木)
東京 赤坂BLITZ

OPEN/START:18:00/19:00
料金:1F Standing ¥4,000(ドリンク別)
/ 2F SEAT ¥4,500(ドリンク別)

くわしくはコチラから
http://www.t1ss.net

 

TOKYO No.1 SOUL SET
BIKKE、渡辺俊美、川辺ヒロシからなるスリーピースユニット。2009年、配信シングル「Endless Crow's Cry / Rising Sun」を経て、同年3月にニューアルバム『Beyond The World』がリリース。4月にはイベント「ザンジバルナイトin野音'09」「ARABAKI ROCK FEST. 09 」に出演、6月よりツアーが決定している。

 

 

TOKYO No.1 SOUL SET
WEBサイト(PC)

http://www.t1ss.net

 

TOKYO No.1 SOUL SET
WEBサイト(モバイル)

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アクセスはケータイから
http://rrmobile.jp/

3人がサインを書いているのは、イベント開場で限定販売されたTシャツ。この、もう手に入らない貴重なアイテムを4名様にプレゼント! くわしい応募方法はインタビュー後半(vol.2)で!