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 前回わかったようでわかってないような中西麻衣子a.k.aマイの実態。フランス帰りで2軒のハレンチ居酒屋(?)を経営しながら日々飲んだくれ、昔はエロ漫画家になりたかったと言う、筋肉少女帯を啓蒙する現在30歳の料理人らしい。(余計わけがわからないが)そんなカオスな女がいかにして、現在の旦那様、クレイジーケンバンドのサックス、中西圭一a.k.aジャッカルと出会い、結婚したのか。バンドマンの恋人になりたい方必見です。嘘です。そして話は二人の食べ物の趣味の話題へ流れて行きます。
撮影_常盤響 取材_ロックンロールニュース編集部

 


マイ(以下・m) うちらが最初に出会ったのが、さっきも出たけど焼き鳥屋な、闘鶏。ここが宮崎地鶏のお店で。煙を燻して真っ黒の焼鳥やねんな。うまかったよなあ。

ジャッカル(以下・j ) そうそう。そこで知り合って、2軒目バーに行って。

m そうやそうや。まあその後の詳細はハショってええんちゃう?(笑)

j そうね(笑)。それで、その次会ったんが、福岡の俺らのライブ。

m そうそう。あたしがお盆休みでさ、初めて見に行ったんよ、君の雄姿をな。

j そんでその後、信也さん(※4)と俺と3人で居酒屋行って。

m 豚足食べて。あ、違う。その前にあたしは君らが仕事終わるまで一人でメルパルクホールの近くのバーに行ったんよ。小さいバーで、外から中覗いたらお客さん1人もおらんと、店主らしき人の後姿が見えてんけど、カウンターでギター弾いてて。しかもサッカーのユニフォーム着ててさ。背中に「NAKATA」って書いてて。なんやこの店と思って入って。

j なんやそら。よう入ったな。また行きたいやろ、その店。

m 行きたいな!まだあったらな。今度また行こうや。

j おう行こう行こう。んで、居酒屋で飲んで……。

m そう。その時あなたがトイレ行ってる間に信也さんがええこと言ったのよ。

j お! なんや! なんやなんやなんや。

m 「中西君は、マイちゃんみたいな子にあったの初めてだと思うんだよ。だからよろしくね。」って。真剣だと思うからって。それがあって、あたしもああ、そうなんやって思って、ちょっと真剣に考え始めて。

j 信也さんにアシストされたんや!へえ〜。多分あの人覚えてないと思うけど(笑)。適当だから。酔ってたやろうし。

m ええ〜。恩人やのに。まあええか。なんにしろ今があるわけですから。

j そうやな。で付き合い初めて、俺が結構大阪に会いに行ってて。

m そうそう。結構長いこと滞在したもんな。仕事無い時は大体うちの家にいた。その頃はあたしがみんなにあなたを紹介するのが嫌で、エコノマには仕込み中だけ呼んで手伝わせて、営業前に帰らせてた(笑)。

j ひどい話やで。なんで嫌やったんよ。

m なんとなくなあ、例えば遊ばれてたとして、すぐ別れたら紹介損やなと思ってて。まだ信用してなかったんよな。

j ひどいなあ。遊びでそんなに一所懸命大阪横浜間を往復するか。

m 確かに今考えたらそうやねんけどな。だから家に帰らせてる間は、あなたはいつも一人でココイチのカレーとか、吉牛とかを寂しく食べてて。

j そうそう。ココイチ(※5)はチキン煮込みカレーの2辛で。吉牛(※6)は……。

m そう! 吉牛は、並の牛丼に、七味唐辛子をドバーかけて、その上に紅ショウガをてんこもりに敷き詰めて食べんのな!あれがあたし理解できひんくて。

j あれはな、違うねん。ジャンクフードやねん。俺だけじゃないやろ? マイちゃんのお兄ちゃんも同じ食べ方してるやん!

m せやけど、一口味見さしてもらったら紅ショウガの味しかせえへんくて(笑)。この人舌アホになってんちゃうか?って心配になったわ。

j 違う違う。あれはいいのよ。違うんよ。



m まあいいけど。で、あたしも物件探しとかで横浜とか行き始めて、何日間か滞在するわけですよ。そしたらね、ほらあたしもフレンチとかイタリアンとかかじってきた人ですから、向学心でね、やっぱせっかく関東来たらそういうのんとか食べたいわけですよ。東京はやっぱり大阪にはない、クオリティーの高いレストランが多いですから。なんか美味しいお店に連れてってくれんねやろなあ、と思ってわくわくしてたら、最初に連れて行かれたんが、横浜の根岸のニュータンタン(※7)(笑)。

j あははははは!そうや。ええやん。ニュータンタン美味しいやろ。

m もうがっかりして。ニュータンタンには悪いけどがっかりして。まあ美味しかったからいいんやけどな。で、あなたはお決まりのタンタンスープとライス頼んで、スープにライス放り込んで食べて、「これがウマイねん!」って。

j だってウマイんやもん。

m あたしは一人でホルモン焼きながら酒飲んで。あなたはタンタンスープを淡々と食べて。

j うまいこと言うたつもりか。ええやんか、そううまくはいきませんよ世の中。

m そうやねんな。そんで次また来た時とかも二人で東京に行っててさ、「今日こそ!」と思って「どこ食べに行く?」言うてあたしが聞いたら、「かっぱ」(※8)っていうウマイ煮込みの店があんねん!」て。がーん。

j ウマイがな! ええやんけ!

m 違うやん!確かにウマイけど、乙女心っちゅうもんがあるやろがい! 付き合い始めのデートであんた、煮込みの店はないやろが。しかもその時はあたしその「かっぱ」に行ったことがなかったから、「煮込みってなんやねん。何味なの? 何の煮込みなの?」って聞いたらあなた、「あんな、なんかな、肉っぽいのと、こんにゃくと、豆腐とかがな、なんかずーっと使ってるっぽいダシみたいのでな、煮込まれてんねん」っていうあまりにもざっくりした解説で。肉が何の肉かすらあやふや。「わからん!そんなん嫌!」ってあたし駄々捏ねて。結局よくわかんない洋食屋に行ったんやったかな。

j でもそれから後日しばらくしてから一緒に行ったよな、かっぱ。

m そしたら美味くてさ。カウンター座ったら自動的にその「煮込み」が出てきて。
j ライスの大きさだけ注文すんねん。美味かったやろ〜そうやろ〜。

m あれはいいね。ただあの時のテンションは違うかったんよな。あと東京で食べると言えば、今でもよく行くステーキハウスB&M(※9)な。

j 俺の大好きな。うまいんだよ〜。

m 確かにウマイよな。ハラミのステーキでさ、付け合わせのじゃがいもが選べて、粉ふき芋かマッシュポテトかなんかと。

j ソースがまたええねん。ガーリック味とフルーティなんがあって、俺は大体二つ混ぜて使うの。

m そうそう。でもあたしは大体夜食べる時って、酒飲みながらつまみ食べるって感じの食事が多いから、米食べないのよね。だから最初の頃連れて行かれた時は、がっつりステーキ! 米!って感じやからちょっと 不満やったりした。今はまあ「よし! 今日は食うぞ!」って勢いの時は行きたくなるけどな。

j そうやったんかい。俺は米めっちゃ食べるからね。

m そこはちょっと好みの違いというか、習慣の違いやね。でも頻繁にそんなことがあって、もう半ば諦めてさ、次どこ食べに行く? てなった時は大体「ホルモン!」て即答してた(笑)。

j そうそう。俺ら食べに行くとこホルモン系多いよな。

m 結婚前よく行ってたのは、横浜だとひょうたん、闇市ってとこかな。あとはあれインパクト強かった、がま親分。

j あそこな! ホルモン焼き。めちゃめちゃ煙だらけで。

m 焼いてると目痛くなんねんな。濡れたハンカチで口押さえて、体を低くしないと煙にまかれる。常時避難訓練みたいな。正直うまかったか覚えてない(笑)。

j 大阪やとホルモン焼きもそうやけど、あとモツ鍋ね! 2日に1回モツ鍋食べたりしてる時期あったよな。

m そう。鰻谷の「もつなべや」は特にヘビーローテーション。あとは金太郎のちりとり鍋とか、堀江の七福星やったかな。台湾料理の。

j あれもうまかったな。香辛料効いてる感じのホルモン鍋。

m 最近で言うと、モツ鍋もよく食べるけど、朝方仕事終わって行く焼肉の闘牛家。

j あそこはウマイな! ハラミもホルモンも。

m そうそう。週に一回は行ってる気がする。ほんま内臓好きやもんなあ。
j でも記念日とかはちゃんとフレンチとか行くやん。

m そうやね。誕生日とか、結婚記念日とか。この前の結婚記念日は青山のピエール・ガニェール(※10)行ったもんな。あたしの最も尊敬するシェフのな。すごかったでしょ。食のエンターテナーって感じやろ。

j すごかったな。おもちゃみたいな料理でな。

m そう! カッコええねん! 昔すごく憧れたの。まあ自分でああいう料理作ろうとは思わへんけどね。あたしはもっとストレートな料理がしたい。普段食べるようなね。

j ひねくれてる割には料理だけはド直球なんや。

m そうやね。不思議なもんで。でも最初そういうきちんとしたお店に行く時のあなたの服装には困ったもんでしたわ。

j 俺なんかしたっけ。

m そうですよ。確かそう、銀座の、マノワールダスティン(※11)かなんか行く時にさ、あたしめっちゃワンピースとか着てめかしこんでさ、さて行くか! って君の方を振り返ったら、Tシャツとジーパンとスニーカーとかやったりして。「何か?」て顔してて。あたしキャー! なって。慌ててシャツ着させて、皮靴履かせて。

j めんどくさいなあ。

m めんどくさくてもやらなあかんのです!ただでさえうちら金髪と赤髪でロンドンブーツ1号2号みたいやねんから、そういうレストラン行ったらなめられるんですよ。「こいつら絶対料理の味とかわからへんわ!」って。だから、服装カッコええのん着て、スマートにワイン頼んで、スマートに料理頼んで、美しい作法で食べたりしたら、めちゃカッコええでしょ!だから絶対知っておかなあかん。どういうふうな振舞いが正しい作法なのかということはな。これは絶対やと思う。アホでもいいし、頭パキパキに色抜いてても、ピアスガンガン付けてても、タトゥーがっつり入ってても、最低限の礼儀作法のできんやつはただのアホでしかないと思うから、カッコ悪い。うちかて色々マナー違反することはあるけど、いくら普段ダメダメでも、やっぱそういうきちんとした場所ではちゃんとできるのがカッコええと思うからな。



j そらそうや。なんか賢い子みたいなこと言ってるな、珍しく。

m たまには言わせてくださいよ(笑)。あたしかて伊達に専門学校の教壇立ったことあるわけやないですよ。最近はなかなか時間もとれなくてそういうレストラン行ってないなあ。あたしワインにも弱くなったし。焼酎ばっか飲んでるもんやから。

j そうやね。だから必然と焼酎のある店に行ってしまうよね。俺はビールか梅酒ソーダやけど(笑)。

m 焼き鳥、焼肉、中華料理、韓国料理、とかね。韓国料理やと、吉田町の二鶴とか、麻甫屋とか。あとBAR KINGの近くのピーっていうタイ料理屋さん。

j 焼酎はないけどな。しかし好みが合ってよかったな。俺パクチーとか大好きやから、マイちゃんがパクチー大嫌いとかやったら困るもん。

m そうやな。ほんま趣味合ってよかった。

j 音楽は別やで! ところでクレイジーケンバンドは好きなの?

m お! 好きですよ(笑)。でもなあ、CKBはうちにとってはカッコよすぎんねん。まぶしすぎんねん。

j 俺が?

m バンドが!(笑)うちってほら、ちょっとドロドロした方が好きでしょ。CKBが陽だったら、陰の方。筋肉少女帯の歌詞とか音楽もそうやけど。あたし的見解だけどね。さわやか、とかダメなんよ。

j じゃ、俺とかダメやん。

m 誰が?さわやか?いやいや、まあええわ。ダメっていうか、多分あたしがまだ子供なんやろな。大人の空気ってまだ馴染めない。

j もう三十路のくせに。

m アダルトチルドレン(笑)。

j そんなあんたがね、連載ですよ。大丈夫なんかい。?

m 頑張りますよ。食べ物の話好きやしな。それにちょっと栄養の話とか入れて賢さもアピール。

j さすが辻調首席卒業ってところをな。それとエロ漫画を。
m それはもう勘弁してください(笑)。


 <<後編終り|前編はコチラ>>

 

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※前編を読んでいない方はコチラ>>

ブラッスリーエコノマ
〒231-0842 横浜市中区上野町2-64-1
TEL:045-621-1929 営業時間:18時〜翌3時まで 定休日:火曜日+不定休 JR山手駅から徒歩10分

☆エコノマ使用上の注意☆
当店ではBGMで、ハードロック、パンク、メタル、デスメタル、アングラロックなどがガンガンかかっていることがありますので、お好きな方も、苦手な方も、あらかじめご了承くださいませ。




ビストロエコノマ
〒550-0013 大阪市西区新町1-29-16B1-A
TEL:06-6536-1651
営業時間:平日18時半〜翌3時まで(お食事ラストオーダー1時)
金土18時半〜翌5時まで(お食事ラストオーダー3時)※お食事ラストオーダー後も軽いおつまみのご注文はうけつけます!
定休日:毎週水曜日&祝日※水曜は深夜BAR営業しています。(お食事メニューはありません)※第3水曜はBARもお休みです。


☆ビストロエコノマは、大阪西区新町にある地域密着型の居酒屋系ビストロ。スタッフ全員常時ハイテンションの超居酒屋ノリビストロです。







※4)信也さん
もちろん、クレイジーケンバンドの洞口信也さんのこと。












       











※5)ココイチ
カレーハウス CoCo壱番屋のこと。辛さを調整出来る。



※6)吉牛
吉野屋の牛丼のこと。












       























       











※7)横浜の根岸の、ニュータンタン
川崎市、横浜市を中心に店舗展開を見せているタンタンメンを主としたチェーン店「元祖ニュータンタンメン本舗」のこと。












※8)かっぱ
メニューは牛肉煮込みのみで選べない。モツではありません。と、念をおしている。












※9)ステーキハウスB&M
ウェスタンスタイルのステーキ専門店。
       























       























       











※10)ピエール・ガニェール
フランスの三ツ星レストランの中、最もエレガントでアーティスティックと評されているシェフ。






※11)マノワールダスティン
銀座を代表するフレンチの名店の一つ。















       























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横浜と大阪にあるフレンチ居酒屋「エコノマ」を経営し、筋肉少女帯をこよなく愛す料理人マイの、料理や酒や音楽にまつわったりまつわらなかったりの69(ロック)な日記。連載はコチラから!




中西麻衣子a.k.aマイ
(料理人)
横浜・大阪にハイテンションなフレンチ居酒屋「エコノマ」を構える、有限会社spirytus代表取締役社長兼料理人。大槻ケンヂを神と仰ぐメタル好き。でも服装はパンク好き。現在30歳。夫はCKBのサックス中西圭一a.k.aジャッカル氏。




中西圭一a.k.aジャッカル
(ミュージシャン)
クレイジーケンバンドのサックス&フルート担当。有限会社spirytus取締役。現在41歳。趣味は車、バイク、スノーボード、草野球、空手。









中西麻衣子a.k.aマイ への ファンレター、このページの感想、ロックンロールニュースへのお便りは コチラから。


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 横浜・本牧。上品な街並みにたたずむ1軒の赤い小さなお店「エコノマ」。気軽な洋風お惣菜を提供し、そこに、性格美人なお酒と男前なillyのコーヒー。そして、最高の音楽と愉快な仲間がいれば言うこと無しという店主は、「料理はセックスや」と唱える、Tシャツの腕に鳥のタトゥーのちょっと変わった料理人。旦那様は偶然にも(?)クレイジーケンバンドのサックス、中西圭一a.k.aジャッカル氏。お洒落な店内に不釣り合いなほどガンガンに流れるデスメタルをBGMに、メタル料理人VSセクシーサックス奏者の、69(ロック)な夫婦対談がはじまりました。
撮影_常盤響 取材_ロックンロールニュース編集部

 


マイ(以下・m) 今日はね、あたしが連載を始めるということでな、なんせわけわからん女なものですから、あなたを通してあたしの紹介をしていただこうと、そういう趣旨なわけですよ。

ジャッカル(以下・j ) 俺どうしたらいいの?

m だからな、あなたはあたしのことはめちゃめちゃ知ってるやないですか。そしたら説明しにくいやろうから、あなたがあたしという人物を全く知らん体であたしにインタビューしてくれたらいいわけですよ。できる?

j おう。わかった。それじゃ、(かしこまって)よろしくお願いしまーす。

m (笑)よろしくお願いしまーす。

j なんか今度ね、リリーさんとこで連載始めるらしいじゃないですか、あんたみたいなわけわからん小娘が。

m そうね。あたしみたいなもんがね。リリー・フランキーさんのお膝元でね。東京タワーの元にね。通天閣から殴り込みですよ。

j またどういったいきさつで?

m あのですね、私お店をやってまして。大阪と横浜に2軒、エコノマというフレンチ居酒屋を。

j ハレンチ居酒屋を

m フレンチですよ、ジャッカルさん。洋風お惣菜を気軽に楽しめるダイニングバーですな。25歳の時に大阪にまず、一軒目のビストロ・エコノマをオープンさせて。

j 今あなたが30歳だから、5年前やね。

m そう。それで、エコノマ1年目だったか2年目だったかに、ひょんなことからクレイジーケンバンドの中西圭一さんに出会うわけですよ。あなたね。エコノマのお客さんの女の子がクレイジーケンバンドの大ファンで、その子に連れられてあたしが君らの飲み会に顔だしたのがきっかけでね。

j そうそう。闘鶏(しゃも)っていう大阪の四ツ橋にある焼き鳥屋。

m で、ひょんなことからお付き合いすることになって、で、あなたがどうしても結婚してくれと頼み込んで。

j そうやったっけ?(笑)俺が? マイちゃんやなくて?

m そうですよ。で、結婚するとなったらあたしは横浜行かなあかんとなって、スタッフに教え込んで店をまかせて、あたしは横浜本牧にお店を出すことに決めて、激しいホームシックにかかりながら横浜へ。

j めちゃめちゃ不安がってたもんな。友達できるかなって。新1年生みたいに。

m お陰様で、横浜店を出して2年になるけど、めちゃめちゃ友達できたもんな。30歳の誕生日にはお客さん主催で船上パーティーまでやってもろてね。

j 俺のお陰やな。

m ……おう。そうやな。で、今に到ると。

j えらいハショったな。

m あたし昔から本が出したいって言ってたんですよ。料理本な。

j そうそう! 出会ってすぐに言ってた。夢やって。で、ええこと思いついてんって俺にメールがあってさ。長文で。「料理はセックスと同じやと思う」って話を延々と。

m 今考えたらちょっと痛い人やな(笑)。



j いや、おもしろい子やなと思って。

m そう捉えられたからラッキーやけど、下手したらちょっと気持ち悪いメールやで。「料理はセックスや」ってな。「料理は愛情」とかならまだしも。

j いやいや、俺はおもしろいなと思って。そんで、事務所の人に話したら、じゃあそれ出そうって話になって。

m とんとん拍子でな。ありがたや。で、色々人を紹介してもらって、あたしは料理=セックスというテーマで、エロい写真付きの料理本を出したいんです!って熱く語ってな。でも話をしたら、いきなりわけのわ からん人がエロ料理本もどうかなということになって、「じゃあエッセイとか自伝みたいなの書いてみたら?」と提案があって、その日から3日で書きあげて……(笑)。

j 早かったよなあ。よくあんなすらすら書けるわ。俺文章とか全然書かれへんから尊敬するわ。

m いやいや。昔からそういうのは好きで。ほら、個人的に小説とかいっぱい書いて溜めてるでしょ。で、何度か公募とかに出すんだけど落ちて。

j ラブストーリー大賞とかに出すからあかんねん。あんた書くのドロドロしたやつばっかやん。そら落ちるわ。

m そうなんやけど(笑)。でも落ちていちいち憔悴しきってね。「うち才能ないわ」って。

j めんどくさいよな(笑)。でもその3日で書きあげた自伝的エッセイが気に入ってもらえてな。

m そう! めちゃめちゃうれしかったわ。で、じゃあこれ本にしましょう!って話をいただいて、でもやっぱりどこの馬の骨かもわからん小娘には変わりないわけやからって言って、このブログの話をいただきまして。

j で今に至ると。。

m またなんかハショった感があるけど、伝わったんかな?(笑)

j もともとじゃあ、料理人になりたかったん? 物書きになりたかったん?

m 小さい頃は、漫画家になりたかってん。小・中とエロ漫画描いてたから。

j どんな子供やねん。なんでそうなったんよ。

m あたしもともと名古屋生まれで、その時の家の近くに、今のヴィレッジヴァンガード(※1)の、まだ名古屋に何店舗かしかない頃で、その内の一軒があってさ。それがまた今よりものすごくサブカルチャー色強くて。 同人誌とか、ガロとか、インディーズバンドのCDとか、それこそあたしの愛する筋肉少女帯(※2)のCDとか、いっぱい置いてたのね。そこに毎日出入りしてたから、どうしてもそうなるのな。

j どうしてもエロ漫画描くに到るっていうのは理解できんけど。まあ、だからアンタはなんかアングラな感じなのな。またエロ漫画描いてよ。

m なんでやねん。嫌やわ。なんで我がの旦那のオカズを提供せなあかんねん。

j まあええわ。で? そっからどう変わったん?

m で、その後は通訳になりたい言うてた。

j 全然違うやん。

m そう。そう言うてたら親が安心するかな思て。「エロ漫画家になりたい」言うたら親卒倒するやろ。で虎視眈々とエロ漫画家への野望を胸にね。

j なんやそれ。そしたらそれがなんで料理へ向かうわけ?

m 料理は好きやったんよ。もともとオカンがめちゃめちゃ料理上手で。その影響もあってよく料理はしてた。で、高校入って進路とか考えなあかん時でさ、その頃「料理の鉄人」(※3)って番組が流行ってて。

j ああ、あったあった。鹿賀丈史がピーマン生で齧る番組。

m なんか薄っぺらい説明やな。色んな料理人が料理で対決するわけですよ。で、あれ見て「あ、これ出たい。出たら絶対カッコええ」って思って。

j それで料理人に? えらいミーハー。

m いやいやいや、それだけやないねんけど。うちコミュニケーション下手やから、料理だけが人とのコミュニケーションツールやったの。嘘のない関係を築けるのが料理を介してだけやったから。それと、あとまだ理由があって。

j 何?

m あたしが行ってた高校ってめちゃ進学校やったんよ。で、あたしはその中で常に学年1位2位とかのトップクラスの成績やったのね。かなりデキル子やったんよ。
 
j ほう。嘘くさい。

m ほんまです(笑)。先生とかにも、東大行けとか言われるわけ。でもほらあたし、ご存じあまのじゃくでしょ。

j ああ、かなりのひねくれ者やな。



m だから、なんとなく、「ここで大学とか行かんと専門学校行ったりしたら、アナーキーやな。かなりカッコええかな」とか思って。

j あ〜、出た。マイちゃんぽい。

m なんでもカッコええの重視。服とかだけやなくて、生き方そのものがカッコよくないと嫌やねん。そんなんもあって、料理人になることを決意したのね。

j なるほどねえ。それで、東大蹴って、料理界の東大へ。

m そう。大阪の辻調理師専門学校。その時から大阪の空気に惚れて。卒業してフランス一年料理修業行って、東京も行ったけど、やっぱり大阪に帰ってきてエコノマ出したのは大阪の空気に惚れたからやね。めちゃめちゃ肌に合うのよ。あたしのポテンシャルを引き出してくれる空気。今でもやっぱり大阪帰ると気持ちいいもんな。あ、もちろん横浜も好きですよ(笑)。横浜もあったかくて好き。大阪より澄んだ感じやな。

j なるほどね。それで今は本牧で店やってるわけやけど、まあ楽しんでるからなあ。

m そらもちろん。ジャッカルさんにも手伝っていただいてな。



j おう。感謝しろよ。

m 店もやりたい放題ね。BGMはガンガンあたしの好きなデスメタル、スラッシュ、ハードコアでね。

j ほんまフレンチとはほど遠い(笑)。たまにベッタベタの歌謡曲とかもな。歌謡曲は別として、俺らほんまに趣味合わへんよなあ。

m そうやな。音楽は特に。あたしは大槻ケンヂ、筋肉少女帯が一番好きで、あとはメタリカ、メガデス、スリップノット、マリリンマンソンとか。プログレで言ったらエマーソンレイク&パーマー。あとこの前聴いたノヴェラ。あれよかったね、古臭さを全く感じない。

j よかったねと言われても(笑)。俺はわからんわ。

m あなたはあれか、ソウルとかファンクとかジャズとか。

j んーまあそうかなあ。特にってのはないねんな。

m まあでもあたしが聴くようなのじゃないってのだけは確かやな。うちら合うのって食べ物くらいやもんな。

j そうやな。食べ物は大体好みが同じ。

m んじゃ食べ物の話でご機嫌をうかがおうかしらね。

j 誰のやねん(笑)。


 <<前編終り|後編は9月17日頃UPします。 


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☆エコノマ使用上の注意☆
当店ではBGMで、ハードロック、パンク、メタル、デスメタル、アングラロックなどがガンガンかかっていることがありますので、お好きな方も、苦手な方も、あらかじめご了承くださいませ。




ビストロエコノマ
〒550-0013 大阪市西区新町1-29-16B1-A
TEL:06-6536-1651
営業時間:平日18時半〜翌3時まで(お食事ラストオーダー1時)
金土18時半〜翌5時まで(お食事ラストオーダー3時)※お食事ラストオーダー後も軽いおつまみのご注文はうけつけます!
定休日:毎週水曜日&祝日※水曜は深夜BAR営業しています。(お食事メニューはありません)※第3水曜はBARもお休みです。


☆ビストロエコノマは、大阪西区新町にある地域密着型の居酒屋系ビストロ。スタッフ全員常時ハイテンションの超居酒屋ノリビストロです。



































































































































※1)ヴィレッジヴァンガード
書店なのに、おもちゃや雑貨もそろう名古屋発祥の店。今では全国展開している。



※2)筋肉少女帯
80年代から活躍しているパンクバンド、今秋でデビュ−20周年。



※3)料理の達人
90年代に放送された料理をテーマにしたバラエティ番組。「鉄人」と呼ばれるレギュラー料理人が、挑戦者として毎回異なる料理人と対決する。架空の団体「美食アカデミー」の主宰として鹿賀丈史が司会を務めていた。









































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中西麻衣子a.k.aマイ
(料理人)
横浜・大阪にハイテンションなフレンチ居酒屋「エコノマ」を構える、有限会社spirytus代表取締役社長兼料理人。大槻ケンヂを神と仰ぐメタル好き。でも服装はパンク好き。現在30歳。夫はCKBのサックス中西圭一a.k.aジャッカル氏。




中西圭一a.k.aジャッカル
(ミュージシャン)
クレイジーケンバンドのサックス&フルート担当。有限会社spirytus取締役。現在41歳。趣味は車、バイク、スノーボード、草野球、空手。









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