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桜の木の下をローラースケートで走る嫌味な子供
RRN ジョンBさんが子供の頃は、オモチャとか雑貨とかが家に溢れてましたか?
ジョンB うん。まず、小遣いは1日50円。小学生の頃にオカンがママさんバレーをやってて(笑)。気持ち悪いやろ? それで、オカンがママさんバレーをやってる体育館まで俺が小遣いを貰いに行くねんけど、財布から50円くれるの。それ、よく憶えてるな。
RRN 1日50円だと、自分でオモチャを買うと言っても限りがありますね。
ジョンB だから、小遣いではベビースターとか駄菓子ばっかり買ってた記憶がある。あとアイスね。近所に「がんこ屋」っていう駄菓子屋があったんやけど、そこで「王将」っていうアイスクリームが売ってたのね。ピンク、黄色、こげ茶っていう3色がストライプになってるんやけど、それをよく買ってた。
RRN じゃあ、オモチャとか雑貨はその都度買ってもらう感じ?
ジョンB そうやね。大物はラジコンとかローラースケートね。あの靴に後付けでバカっとハメるローラースケートじゃなくて、俺はちゃんと靴に付いてるローラースケートやった。ウィールとかも全部自分でオーダーして、それで桜の木の下をバーっと走った記憶がある。
RRN 嫌味な子供ですね。
ジョンB そうそう、嫌味やねん(笑)。
異様な自作チョッパー自転車
RRN 自転車は?
ジョンB 自転車はね、当時はスーパーカーブームの影響でさ、男の子が乗るゴテゴテした自転車があったやん。ライトとかがパカッと開くやつ。みんなあれに乗ってたんやけど、そんな中で1人だけさ、カマキリとモトクロスを混ぜたようなアメリカ製の自転車に乗ってる奴がいたの。それがすごいカッコええわけよ。俺もそれが欲しくなってね。でも、今と違ってそんなんどこにも売ってないわけ。それでしょうがないからさ、自分でそれらしいパーツを買ってきて、自転車をどんどんアメリカンに改造していくねんけど、やっぱり元が違うからさ、どんどんおかしなことになっていく。
RRN どんな感じ?
ジョンB 大層なチョッパーのハンドルでさ、こうグィーンと盛り上がった背もたれがあるシートとかを付けるんやけど、フレームがアメリカ製と日本製じゃ全然ちゃうからね。ものすごい異様なの。
RRN ガハハハハハ(爆笑)。
ジョンB イヤやで、そんな子供。その自転車に乗ってさ、踏切のところでたまたま同級生の女の子と会ったんやけど、すごいイヤな顔されたもん(笑)。軽蔑の眼差し。それ以来、改造はせんとこうと思ったけど。
RRN じゃあ、でもジョンBさんの「チョッパー」はそこから来てるんですね。
ジョンB ちゃうけど(笑)。
砂壁とYMOのポスター
RRN 子供の頃でも、それなりに西洋カブレしますからね。
ジョンB そうそう。今考えたらさ、部屋の砂壁って高価でいいものだってわかるんやけど、子供の頃はイヤやったんよ。砂壁にYMOのポスター貼っても全然サマにならん。
RRN ガハハハハハ(爆笑)。触るとボロボロ落ちるし。
ジョンB そう。あと、なんか金粉とかが混じってて、服についたりするしさ。俺、野球が好きやったから、砂壁にボールとかぶつけるんやけど、すぐに穴が開くんよね。ほんまにアレはね(笑)。あとは畳ね。畳の上にジュータンを敷いて無理矢理洋風にするんやけど、元がバリバリの和室やから、もうおかしなことになってくる。がんばればがんばるほど、無理があるねんな。
こだわり過ぎると恥ずかしい
RRN せめて身の回りの雑貨とか持ち物で、洋風を意識するしかないんですよね。
ジョンB うん。でも俺、例えば、文房具にこだわりを持ったりするのはNOなの。
RRN なんで急に英語(笑)。
ジョンB というかね、同じお洒落なテイストのもので全部一式揃えたりっていうのが、ちょっと恥ずかしい。今でもそうやけど、「それにこだわってる」という感じが見えるともう恥ずかしいのよ。お金があるときはね、身の回りを、いいデザインのもんだけで揃えたくなってるんやけど、でも、それだと恥ずかしいし、面白くない。ミッドセンチュリーなんてかわいそうなことになってんで、今(笑)。いや、俺はすごい好きなんよ、イームズとか。でも、あれは流行りがあるから、今飽きている人が、すごい多いと思う。
RRN ジョンBさんもイームズの椅子を人にあげてましたよね?
ジョンB いやいや、あれは結婚祝いにあげたんやで。その頃は、まだイームズの椅子も、そんなに高くなかったの。確かに俺も、今でも欲しいカメラとかいっぱいあるねんけど、お金でそれを一気に揃えると、終わるのも早いわけよ。だから、お金がなければないなりに安いもので「そう見せよう」と工夫するとかさ、苦労してみたりね。そうやって身の回りに好きな物を置いていったほうがオリジナリティーになる。それでまた、そういう物とか人って、なんか力があるよね。だから、面白い。
物を見る目
RRN 要らなくなった雑貨を処分するときはどのように?
ジョンB まぁ売ったり、人にあげたり。俺、結構処分したんよね、雑貨。今の家に引っ越して来るときに、部屋が狭くなるっていうんで、かなり売った。フリーマーケットで売ったりとか。雑貨でも物でも家具でも、俺は買うときにそうやってものすごい失敗ばかりしてる。
RRN でも、一発で完璧な買い物を出来る人もいないでしょ。例えば、20年前に買った雑貨をいまだに大事に取っておいて、それ以外は要らない……みたいな。
ジョンB おるんやろうけど、俺みたいなニセモンは無理(笑)。俺の場合はアレよ、単にオシャレな人に憧れてるっていうだけやから、どんどん目移りしてまうんよね。だから、一つの物をずーっと大事にしている人って、もう最初から「物を見る目」が全然違うと思う。『ku:nel』に載ってる人たちとかさ、もうレベルが全然ちゃうと思う。あとは雅姫さんを見習いたい。
RRN ガハハハハハ(爆笑)。
ジョンB 俺がこんなん言って、何様やっちゅう話やけど(笑)。
お店に入るのが好き
RRN でも、ニセモノだとしても買い物で失敗していく度に、それなりに自分に合った雑貨、物のチョイスは定まってくるんじゃないですか?
ジョンB どうやろうね。ただ、俺は雑貨に関しては何のこだわりもない。
RRN ダメじゃないですか、連載やってるのに(笑)。
ジョンB いや、俺はただ店に入るのが好きなだけやねん。新しい店を見つけたら入ってみようとか、女の子しか入られへんような店に入ってみようとかね。六本木ヒルズでもどこでも行く。それだけやから、こだわりはないんよ。
RRN でも、そういうお店に積極的に入って行くのがジョンBさんの偉いところですよね。普通、大人になると、そういう努力をしなくなるじゃないですか。だって、随分前に女の子しかいない、すごいファンシーなワッフル屋さんにジョンBさんからサシで連れて行かれたことありますよ。
一同 爆笑
ジョンB そういう店に男2人で行くのがええんやんか(笑)。オバチャンってさ、「あそこに新しいお店出来たから行ってみよう」とか習いごとを始めたりさ、何にしてもエンジョイするやん。俺は羨ましいんよね、アレが。どんなに歳を取ってもね、男だろうと女だろうとさ、そうやって楽しみながら生きていくって大事やと思うんよ。人によってはスポーツかもしれないし、自転車かもしれないねんけど、俺はそれがお店巡り(笑)。で、そういう店とかで、かわいい雑貨、あんまり見たことのないような雑貨を見つけると、すぐ買ってしまうことがある(笑)。
RRN ジョンBさんの奥さんはそういう考え方に関して何か言ったりしますか?
ジョンB どうやろ? ほとんど無視されてる(笑)。ただ、雑貨に関して言うとね、うち奥さんより俺のほうがそういうものが好きなんよ。奥さんが買ってきたもんとか、ほんま「何コレ」みたいなこともあるのよ(笑)。そういうとき、俺はすぐ顔に出てまうのよね。普通の家やったら、雑貨でも家具でも部屋探しでも全部奥さんが仕切ってくれるやん。でも、うちの場合は俺がうるさいから、全部俺がやってる。でも、その結果お金も使うし、大変やし、ええことあらへんよ(笑)。だいたいね、雑貨好きの男なんて恥ずかしいもん。
一同 爆笑
ジョンB 俺なんてもう40やで……どうなんやろうな、これは(笑)。 |
【合羽橋散策】
ZAKKAを求めて、東京・合羽橋へやってきたジョンBさん。合羽橋は調理器具、飲食店の周辺器具などの問屋街だ。
さっそく、物色することに。しかし、ジョンBさんは予想を裏切り、オシャレな食器類よりも和風のものに心を敷かれているようだ。
小さい頃、あのアメリカン・チョッパーを凝視したときと同じ視線で、合羽橋でのZAKKAを物色。
合羽橋を物色し、ジョンBさんが初めて手にしたのが、この片手鍋。親子丼とかを作る鍋と直角に柄がついたもの。しかし、なんでまた片手鍋。
さらに物色するジョンBさん。合羽橋には本当に様々なお店があって、値段もバラバラ。足を使って各店を見回らないといけない。
また片手鍋に反応するジョンBさん。何を企んでいるのだろうか。
合羽橋の定番、飲食店のサンプル店にも侵入。でも、ジョンBさん、こういうベタなZAKKAはあまり好きそうではなく、すぐに退散。
しばらく物色した後、ある1軒の片隅でジョンBさんが立ち止まった。目の前には釜セットがある。
今度は釜……取材陣の不安をよそに、どんどん釜に入れ込むジョンBさん。「フタがええねんなぁ」……とポツリ。
ついに店員さんを呼び止め、土台を選んで買うことにしたようだ。2つの土台を見比べ、吟味する。
結局、写真左側の土台にし、ご購入。計15,000円。ジョンBさんはこれでいったい何をしようというのか。
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