スチャダラパーとSLY MONGOOSEとロボ宙が合体し結成されたTHE HELLO WORKS。お互いに交流は深かったとはいえ、かたやヒップホップ、かたやインストゥルメンタルを基調としたバンドがどう化学反応を起こすのかが楽しみでしたが、意外にも音楽通だけが喜びそうなシブさはなく、ジャンルを超えたポップ・アルバム「PAYDAY」に仕上がりました。BOSEいわく「ヒネりを抑えたほうが面白い」とのことで、ライブでも何も考えずに盛り上がれることウケアイです。今回はリリースを目前にして、BOSE(MC)× 笹沼位吉(Bass)に出会い・THE HELLO WORKSの結成秘話・「PAYDAY」の内容までのイロイロを聞きました。
取材:松田義人(deco) 写真:ロックンロール編集部
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僕らって六本木とかで遊ぶような感じでもないし、
渋谷にもそういうクラブはなかったから(BOSE)
RRN まず、笹沼さんとBOSEさんとの出会いはナンだったのですか?
BOSE ハナちゃんと僕らはね、90年代のアタマに下北沢の「ZOO」っていうクラブで知り合ったのが最初。川辺ヒロシ(Tokyo No.1 Soulset)とかその辺を介して友達になって。当時、ハナちゃんはCOOLSPOONっていう前のバンドをやってた。
笹沼 その「ZOO」でCOOLSPOONが毎月イベントをやってたんですよ。
RRN 「ZOO」っていまだに伝説のクラブと言われていますよね。どんなクラブだったんですか?
BOSE もともとは「下北ナイトクラブ」。そのあと「ZOO」になって、その後「スリッツ」っていう名前に変わっていったんですけどね。そこの店長の山下さんっていう人が僕らみたいな音楽シーンの中でもちょっとハズれてるような若い人らに、「なんでもイベントやっていいよ」って自由に使わせてくれるようなところだった。
笹沼 当時、あそこまで特化したクラブって他になかったんですよ。
BOSE ヒップホップだけじゃないしね。山下さんの好みが、僕らみたいなムードの人たちと合ってたんですよね。小山田君とかのTrattoriaの前みたいなのとか、川辺ヒロシとかもやってたし。
笹沼 あと、キミドリも。
BOSE そうそう。キミドリね。で、僕らとかは「LB祭り」をやってたりとか。僕らって六本木とかで遊ぶような感じでもないし、渋谷にもそういうクラブはなかったから。
笹沼 あそこに集結してた感じだね。
BOSE うん。ちょっとサブカル寄りな人たちが(笑)。だから、普通のクラブっぽくはなかったんですよね。「ZOO」の常連はちょっと特殊みたいな感じ(笑)。
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いつこっちに火の粉が降り掛かってくるか、
みたいなさ(笹沼)
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RRN そういう変わったクラブでもお客さんは入ってたんですか?
笹沼 200人も入ったら「ギュウギュウ」って感じだったけどね。
BOSE その「ZOO」でCOOLSPOONが毎月イベントをやってたんですよ。
笹沼 当時、他じゃ聞けない音が聞けた。曜日によってはルーツ・レゲエやアフリカの音楽ばかりとかね。あと、マッドな雰囲気があったよね。
BOSE バイオレンス的な(笑)。
笹沼 いつこっちに火の粉が降り掛かってくるか、みたいなさ。
RRN じゃあ、「ZOO」じゃなかったらそんなに仲良くはならなかった?
笹沼 それはわからないけど。
BOSE そこに集まる「面白さ」をわかる友達ですね。
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そういう微妙なことって、
一生伝わらないこともあると思うんですよ(BOSE)
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RRN そこからミュージシャンとして笹沼さんとスチャダラパーがカラんだのは?
BOSE シンコが脱線3のアルバムをプロデュースしたときに、ハナちゃんにベースを弾いてもらったり、僕らもライブでベースを弾いてもらったりするようになって。それが最初かな。僕らはね、普段ドラムマシーンとかでしか音楽を作ったことがないから、普通のミュージシャンとは全然違うんですよ。だから、普通のミュージシャンに頼むのはちょっと申し訳ないみたいな(笑)。「こういうのやってください」って言って「え!?」みたいに言われたらイヤだし。でも、ハナちゃんは聴いてる音楽も幅広くて、もちろんヒップホップも聴いてるから「こういう感じにして」って言うと、すぐわかってくれるからやりやすかった。
笹沼 たぶんミュージシャンとしてのこだわりみたいな部分が希薄なんですよ。音楽をやる手段としてベースを弾いてるって感じ。スタジオ・ミュージシャンみたいにトータルバランスが備わってない。
BOSE でも、ヒップホップってスカスカな音楽だから。ベースが普通にズーズーって鳴ってると、ラップが乗りにくいんですよ。だから、そのベースをヌッキヌキでやってくれるのがハナちゃん。面白いな、この人って思った。
RRN 逆にSLY MONGOOSEのレコーディングにスチャが入ったときはどんな感じだったんですか?
BOSE それも同じでさ、ラップが入ることを想定した感じのトラックだったから、僕らはやりやすかったんだよ。普通のバンドが「ラップやってくださいよ」って来たらこんな感じにはきっとなってないだろう、っていう。
笹沼 この曲はもともとスチャに頼みたかったし。もし断られてたらたぶんあの曲はやらなかったから。
BOSE 微妙に伝えにくいことがお互い伝わるというかね。上手なミュージシャンはいっぱいいるけど、そういう微妙なことって、一生伝わらないこともあると思うんですよ。そこがわかる。
笹沼 でも、プレイヤーとしてはもっとうまくなりたいんですけどね(笑)。
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「俺たちも同じようなもの」
っていう自分たちなりの結論でね。(笹沼)
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RRN そして、THE HELLO WORKSの結成へ。
BOSE 「こんなオッサンがみんな揃ってやってヤバすぎない?」みたいな(笑)。そこでバンド名を考えているうちに、THE HELLO WORKSっていうタイトルが思い浮かんで。最初は「厳しいバンド名だな」「ツラいんじゃない?」っていう意見もあったんだけど、でもキャッチーな感じもしてきて面白いなって決まっちゃった。
笹沼 色々デリケートにとらえる人もいるんじゃないかとか悩んだりもしたんだけど。「俺たちも同じようなもの」っていう自分たちなりの結論でね。
BOSE うん。オッサンが「でもやるんだよ」的な感じが出るといいなーとか
RRN 「PAYDAY」に収録されている「プロジェクトX」のパロディ、「プロジェクトHELLO」そのものの世界観。
BOSE なんかそういう劇的ななんか「ひどい」みたいな感じの曲があったら面白いな〜みたいなね。哀しすぎてこう、「何の救いもない」みたいな。それで「プロジェクトX」を借りてきて「とにかく・お金が・ない……」とか冗談で言ってたらみんなが面白がってきて。「これは本人にナレーションを入れてもらったほうがいいな」っていう(笑)。
RRN 「プロジェクトHELLO」のエピソードはだいたい本当ですか?
BOSE まあ基本的にはウソはないけど、ロボ宙はべつにロボットではないしね(笑)。
笹沼 でも、僕のところは本当。たぶんこれ聴かせたらうちの家族全然笑わないと思うよ(笑)。食卓しんみりしちゃう。 |
同じメンバーで長くやってると
「煮詰まった状態がデフォルト」みたいになってくる(BOSE)
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RRN そうやって仲の良い友達同士から始まったとはいえ10人ともなると、意見をまとめるのはもちろん、レコーディングしていくのだって単純に10通りの音をカブせていくわけですから大変だった面もあったんじゃないですか?
BOSE でもね、僕らは特にそうだけど、バンドで曲を作るなんてやったことがなかったから、それがいちいち新鮮でした。普通に初心者っていうか初歩的な面白がり方で。ずーっと新鮮だったですけどね。
笹沼 でも大変だったんじゃないかな。バンドだとドラムのマイクセッティングから始まるんだけど、そこから付き合わなくちゃなんないしね。
BOSE そういう単純なことがすごく感動的だったりとかして。いつもだったらおやつを食べながら「どうする?」みたいな感じで動きがないから(笑)。
笹沼 あと、この歳でイチから新しい事を始めるのって、ものすごくエネルギーがいることってわかってるから当初心配は確かにあった。6人でも大変なのに「おっさん10人か」って(笑)。でもふたを開けてみたら終始楽しかった。
BOSE 新しい曲を作るにしても、同じメンバーで長くやってると「煮詰まった状態がデフォルト」みたいになってくる。「じゃあ、何する?」みたいな段階から始まるのが普通なんだけど、一切何もなく「何をやってもいい」って感じだからね。それが良かったんじゃない?
笹沼 うん。形式やセオリーを壊すとか大仰なことじゃないんだけど、ここで順当にギター・ソロ的なものとか、そういうことに辟易している部分もあるんですよ。でもスチャはバンドでやるのが初めてだからそういうのをおもしろがったりするんだよね。
BOSE たぶんさ、SLY MONGOOSEだけで普通に演奏してて「はい、素敵なギターソロが始まりました」っていうのはやっぱ恥ずかしいんだよね。恥ずかしいんだけど、僕らはさ「はい、ギター!」とかやるでしょ。そうすると、テケテケテケテケ……これだけで全然面白いの。
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ライブで肉付けされていったものを
ベースにして出来た感じ。(笹沼)
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RRN ラップはどうですか?
BOSE ラップも同じですね。今回は特にシンプルにストレートなわかりやすいことを言ったほうが面白いなっていうのはあったね。スチャでやってると、2ヒネりくらいしちゃうところを、ヒネるまえに言っちゃおうみたいな。
笹沼 そうかもね。割とストレート。
BOSE つい、ヒネりがちな人たちが集まってるから。がんばってヒネらないように、ヒネらないように。でも、やっぱヒネっちゃってるんだけど。まあいつもよりはね。
RRN でも、そのことでポップな音楽に仕上がってて、聴く人が限定されないものになってると思ったんですけど。
BOSE そうだよね。出来上がってみると、本当にそう思う。
RRN ジャンルにも括れない新しい感じもするし。
BOSE うん。「まったく聞いたことねえな」って感じのものにはなってる。別にヒップホップバンドって感じでもない。じゃあ、ロックバンドにこれできるかっていったら出来ないし。だから、結果的には良かったんじゃないかと思ってますよ。
RRN 「どんな環境で聴いて欲しい」とかはありますか?
笹沼 まぁ「ご自由に」って感じですけどね(笑)。
BOSE 僕だったら車とかで乗って聴いてると、割とテンション上がりますよ。じっくり家で聴くよりはなんか動きながら聴いたほうがいい気はする。「プロジェクトHELLO」とかにしても、246で渋滞している途中で聴くと、あまりにヒド過ぎて笑えるかもしれない(笑)。
RRN ライブでどうなるのかも楽しみですね。
BOSE 楽しみだね。でも、今年はずーっとTHE HELLO WORKSのライブをやってたんですけど、「PAYDAY」はライブをしながら作っていったところもあって。
笹沼 うん。ライブで肉付けされていったものをベースにして出来た感じ。プリプロの時点で30〜40曲くらいあったんだけど、結果的にライブでやってた曲が収録された。ライブを意識しないで、作品のことをだけを考えてたらもっと違うアルバムになってたと思うけど。
BOSE うん。もう、これでライブを盛り上げられなきゃウソだろ〜って感じ(笑)。もう全然大丈夫です。
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よくわかるTHE HELLO WORKS BOSE×笹沼位吉のメンバー所見
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松田浩二
Keybords
(THE HELLO WORKS,SLY MONGOOSE)
1969.11.20生
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BOSE ハナちゃん以外のメンバーは、塚本君をちょっと知ってたくらいでTHE HELLO WORKSでやっと知り合ったって感じだったんですよ。そこから徐々にみんなをいじるようになったんだけど、いじってて一番面白いのは松田さんだね(笑)。松田さんはいじりがいがある。
笹沼 本当に真面目な人だから。
BOSE 年下でも敬語だもん。
笹沼 彼はAB型だから実は二面性があって、外とは対極に家では嫁にDVとかだったら嫌だなとか思ってたんだけど、やっぱり嫁にも敬語だった(笑)。
BOSE でも、実はやっぱり異常なものを持ってそうな……おとなしく「このフレーズでいいですか?」って弾いてるんだけど、心の中では何を思ってるかわかんねぇっていう。裏で爆弾作っているタイプ。
笹沼 スタジオの便所の壁をパンチしてるかもしれない(笑)。
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塚本功
Guitar
(THE HELLO WORKS,SLY MONGOOSE)
1970.5.21生 |
BOSE 塚本君はTHE HELLO WORKSの中では音楽的に一番プロっぽいというかね。音楽的なことを聞くと、なんでも返ってくる。
笹沼 エフェクターいっさい使わないんだよね。
BOSE そうそう。塚本君にさ、「ちょっとワウとか入ったギターとか出来ますか」って聞いたら「あ、俺ギターこれしか持ってないんで」って。え、これしかもってないの? そうなんだー! みたいな。でも、それが逆に「凄みある」みたいな。エフェクターみたいな音の小細工ナシ。ディレイ的なことまで人力でやっちゃう。
笹沼 そうそう。それって一番アラとかも出ちゃうんだけど、彼はテクニックがあるから。
BOSE 職人だね。でも、ものすごく毒舌。すごいピシャリと「ダメでしょ」みたいなことを言う人(笑)。
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武村国蔵
Drums
(THE HELLO WORKS,SLY MONGOOSE)
1966.9.23生 |
BOSE 武村さんはね……一番ダメな人間(笑)。
笹沼 そうだね。
BOSE 人間的な弱さ、メンタルの弱さのある人。それでいて、あのルックス(笑)。
笹沼 酒を飲ませないと本音を言ってくれない。でも、バンドの中では一番優しい人間かも。
BOSE そう。普段はおとなしいのに酒が入ると「この野郎〜」みたいになってきて、一番ウザい(笑)。
一同 爆笑
笹沼 彼に関しては以上ですね(笑)。
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富村唯
Percussion&Drums
(THE HELLO WORKS,SLY MONGOOSE)
1967.7.10生 |
BOSE そして富村さんね。THE HELLO WORKSの中では富村さんが一番バカっていうか……。
一同 爆笑
笹沼 どんな状況でもマイペースっていうのあるよね。THE HELLO WORKSで写真とかを撮ってる時も、誰も頼んでないのに一人だけおもしろいポーズしてたりする。
BOSE みんな真顔で写ってるのに、富村さんを見たら……(笑)。「なんでこんなノリになってんの?」みたいな。みんなとテンションが絶対に違う。
笹沼 全体のムードを感じてくれないんだよね(笑)。
BOSE 「沖縄生まれ、沖縄育ち」特有の明るさ。富村さんのそういうところに救われるところがあるよね。ライブとかでも心強い。
笹沼 どんなハプニングがあっても笑顔だからね。
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KUNI
Trumpet
(THE HELLO WORKS,SLY MONGOOSE)
1970.3.23生 |
BOSE KUNIさんはちゃんと学校で音楽を学んだ人。お父さんも当時のディスコのハコバンで、すごいアフロでファンキーな音楽をやってたらしい。だから、音楽的素養がもともとすごくて、THE HELLO WORKSの中で理論的レベルが高い。それでいて、人間的にはハッピーでお酒を飲むと一番明るくて。いつまででもずっと飲める感じ。
笹沼 でも、それでいて割と形式とか礼儀とか、そういうことを一番重んじてる人かもね。「僕こういうの本当に許せないんですけど」的なことをよく言うもんね。
BOSE うん。ちゃんとしてる。なんかその全部を含めて「育ちがいいな」って感じするよね。
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ANI
MC
(THE HELLO WORKS,スチャダラパー)
1967.7.18生 |
BOSE ANIはみんなが思ってる通り、あるいはみんなが思ってる以上の人。例えば、スタジオでみんなが本気で悩んでるときに「ガーッ」って寝てるみたいな。
一同 爆笑
笹沼 腕組んでハナちょうちんね。
BOSE リハスタでみんなでiPodを持ち寄って「この曲どう?」って聴かせ合ってるとき、ANIも自分のiPodをずっと見てるから「探してくれてるのかな」と思ったら、トランプのゲームをやってる。ずーっと2時間くらい。
笹沼 みんなの夢ですよ。「ANI君になりたい」っていうのは(笑)。
BOSE それでいて、最後の最後は「オレのラップが出来たから大丈夫」みたいな態度(笑)。だから、一番先生っぽい人というか。一番最後に目を描いて完成みたいな。人生においてそういう感じ。もう40ですからね、あの人がね。奇跡ともいえる。
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SHINCO
DJ
(THE HELLO WORKS,スチャダラパー)
1970.6.9生 |
BOSE SHINCOはTHE HELLO WORKSに関して言えば最終的な音のジャッジをする人。だから、音楽的な決断はハナちゃんとSHINCOが決めていった。ビジョンが常に何かあって、みんなが思ってる先のことを考えてる人。「普通に出来上がってきた」ってときに、とんでもない変な音を入れてきたりして。「ブチ壊したい!」みたいなのがあるんだよね。音楽として破綻しちゃうまでのギリギリのところを、とにかく常に考えてる。
笹沼 聴感上、気にならなければOKみたいなね。その微妙なズレだったりがおもしろかったりするんだよね。本当に感覚の人。
BOSE だからまあ人生としてはメチャクチャなんだろうけどね(笑)。リリー・フランキー、石野卓球、SHINCOっていう感じ。
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ロボ宙
MC
(THE HELLO WORKS,ロボ宙)
1967.12.14生 |
BOSE THE HELLO WORKSで改めて気付いたことは、「この人すごい特殊だな」っていうか。ビジョンが見えてるわけじゃなくて、「気付いたら楽しくなってた」「気付いたら楽しくなくなってた」みたいな(笑)。ライブでも、ロボ宙に決まりごとを求めると、だんだん堅くなってきて萎縮して思うように出来なくなる。でも、すごいハプニングがあったり自由な環境だと、すごい楽しそうだし、良くなるんだよね。
笹沼 飄々として見える人。自分から率先して何かを説明するようなことはまずしないというか。
BOSE 考えてああなったのか、無意識でああなったのかは謎なんですけどね。考えてなさそうで実は色んな本を読んでたりして。でも、「何読んでるの?」って聞くと作家名を全然間違えてたりとか(笑)。あと、博多のフェスがあったときにさ、バックステージパスっていう出演者が首からブラ下げるやつがあるでしょ。そのときのバックステージパスがさ、エコみたいな感じで皮みたいなヒモにプレートと木の葉っぱみたいなのが付いてるかわいいやつだったんですよ。それで、ライブが終わってホテルに帰ってパッと見たらロボ宙がそれをまだ付けてるの。その時点でもうおかしいんだけど、よく見たらプレートはどこかに落としちゃって、もう木の葉っぱしか残ってない(笑)。
一同 爆笑
BOSE どこに入ろうと思ったんだよ、そのパスで(笑)。
笹沼 スタジオとかで、自分のライターがいつもなくなるんですよ。で、あるときロボ宙に「ライターなくしたから、貸して」って言ったら、俺の過去の歴代のライターが全部出てきたことがある。
一同 爆笑
笹沼 全然悪気ないんだけど、無意識に持ってっちゃう。あと、2人きりで飲んだりするとすごく色々話してくれるんだよね。それこそ色恋の話まで。
BOSE 「そんなこと普段考えてたんだ」みたいな。すごい不思議。ミステリアスな人。
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笹沼位吉
Bass
(THE HELLO WORKS,SLY MONGOOSE)
1968.10.18生 |
BOSE ハナちゃんはバンドでやりたいことが明確にある。そのことに対する執着心がすごい。ANIとは真逆な感じで、こだわり続けたい感じ。ANIだと、「いいんじゃない」みたいなことしか言わないから何回も聞き直さなくちゃいけないんだけど、ハナちゃんは「これ絶対いい」ってみんなが言っても、「もう一度弾かせてください」みたいな。ミュージシャンとしてというよりも、人間として作ることに対する執着心。プラモデルとかでも削って、ピカピカになるまでは絶対にイヤだみたいな。そういう人ですね。
笹沼 だから、「夢はANI君」なんだって(笑)。
BOSE でも、1回突き抜けるとANIになれるんじゃないの? 次のステージがあると思うんだけど。
笹沼 まぁ仕方なくっていうところもあるんですよ。こういう人、ひとりいないと無政府状態になる時あるじゃない。でも、ボーちゃん(BOSE)もそういうところがあると思うけど。
BOSE うん。僕も同じだね。でも、ハナちゃんを見てると「ハナちゃんはもっとすごいな」と思っちゃう。
笹沼 疲れるんですよ。自分の性格(笑)。歳を取るごとにアリ・ナシの幅がどんどん狭まってくる。
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BOSE
MC
(THE HELLO WORKS,スチャダラパー)
1969.1.15生 |
笹沼 今言ったけど、ボーちゃんも僕と似てるところがあるから本当に大変だろうと思うんですよ。色々なこと気になっちゃう人だから。みんなの言葉足らないところをボーちゃんが補足したりとか。
BOSE 僕も本当にANIになりたいですよ。でも、そんなANIから「なんでこいつら、細かいことばっか気にしてるんだろうな」って思われてるというこの悔しさね(笑)。
一同 爆笑
笹沼 「何で楽しく出来ないんだろう」とかね(笑)。本当にボーちゃんが、がんばってくれたからTHE HELLO WORKSは統率がとれたと思いますよ。だいぶ助けられました。
BOSE だって、血液型がA型の奴が僕しかいないんだもん。
一同 爆笑
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THE HELLO WORKS 1stフルアルバム
「PAYDAY」全10曲収録
12月5日発売
品番:NFCD-27063/B 初回受注限定生産盤/3300円【税込】
NFCD-27064 通常盤/3000円【税込】
スチャダラパー、SLY MONGOOSEのエイベックス/tearbridge records移籍第1弾、THE HELLO WORKSのデビューアルバム「PAY DAY」。初回受注限定生産盤は、福岡サンセットライブの映像と、PVを収録したDVD付。
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THE HELLO WORKS オフィシャルウェブサイト
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