ライブやイベント会場に足を運ぶと、そこには必ずグッズコーナーがあります。Tシャツ、ポスター、パンフレット……。興奮さめやらぬうちに「記念にTシャツを」と購入したはいいけれど、その後なかなか着用する機会には恵まれず、タンスの中に眠ることになっているのではないでしょうか?
数多くのアーティストの中でも、オリジナルグッズが最も多く、しかもどれもカッコ良いアイテムばかりを展開しているアーティストといえば、間違いなく、CRAZY KEN BANDでしょう。
RRNでは、CRAZY KEN BAND・横山剣さんに「ハマの物欲」「オリジナルグッズの極意」について、アレコレ教えていただくことにしました(ちなみに、当サイト編集部員・BJはCRAZY KEN BANDの大ファンで、ライブ会場やWEBサイトで数々のグッズを購入しているフリークでもあります)。横山剣さんの物欲の目覚めから、グッズに対する考え方、グッズが出来るまでの過程など貴重なお話をたくさん伺いました。まずは前半からお読みください!!
聞き手:BJ(ROCK'N"ROLL NEWS)撮影:川島小鳥 取材:松田義人+近藤彩子(deco)
「他人からカテゴライズされるのが
とにかく恥ずかしい」って思っていましたから
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RRN 剣さんはもともと物欲が強いほうだったのでしょうか?
剣 はい。男の子は収集癖ってありますよね。小学校のときよくペナントを集めて壁に貼っていたり、牛乳瓶のフタを集めたりとかね。そういうことは僕もやってました。そこからだんだん今に近付いてきたのは……中2くらいですね。ちょうど俺が「チャリンコ暴走族・毒ガス」っていうチームをやってた頃ですけど(笑)。
RRN 凄い名前ですね(笑)。
剣 (笑)。横須賀に「ドブ板」っていう街があるんですけれど、その街にはジャックナイフだとか、ZIPPOじゃない安い米軍の艦隊のデザインが入ったオイルライターとかを売ってるお店があったんです。そういう細かい、ゴチャゴチャしたものを集めるのがとにかく好きでした。あとは刺繍ですね。
RRN 刺繍ですか?
剣 「ドブ板」には「大将ミシンししゅう店」っていうお店のオヤジが刺繍してくれるんですよね。そこで背中に「毒ガス」っていう刺繍してもらったり。
RRN 当時、怖そうな人達はみんなでお揃いのものを着てましたね。
剣 そうそう。オーダーメイドは中学時代から当たり前でした。結構お金もかかるんだけど、そういうところには手を抜かなかったですね。オーダーのスウィング・トップやツナギとか。高校生になると、オーダーの上下のコンポラ。
RRN カッコいいですよね。
剣 既製品も良いんだけれど、どこかでアレンジしたかったんですね。例えば、アイビーにしても、カチっとしたお坊っちゃん風じゃなくて、不良っぽくラフに着崩したり。「王道を行く」ということに対しての、照れもあるんですけど、「他人からカテゴライズされるのがとにかく恥ずかしい」って思っていましたから。
RRN その頃から「オリジナルである」という意識は強かったんですね。
剣 そうですね。ただ、ライブを観に行ったときなんかは「俺だけのオリジナル」みたいなこととは関係なく、欲しくなることもありますよ。例えば、記念品として、永ちゃんのタオルは絶対に買っちゃう(笑)。
RRN 永ちゃんのライブに行くときは、前のライブのときに買ったタオルを持参して行くんですけど、「今日のライブで永ちゃんが肩からかけてた、あのタオルを買って帰ろう」とか思って、何故かまた買っちゃうんですよね(笑)。
剣 買っちゃいますね(笑)。限定色が出てたりもしますし。あれは集めたいですよ。 |
仲間内とか自分用に作ったものを原本として、
「気付いたらグッズになってる」っていうパターン
「これこそがロックンロールだ」って、
わざわざ他人が嫌がるような曲を作ったりして(笑)
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RRN 剣さんご自身や、お仲間の方が「欲しい」と思うものに傾向はありますか?
剣 俺は17才の頃、古着の行商をやってたんですよ。当時、原宿には古着を持って行くと買い取ってくれるお店が沢山あったんですけど、その頃に「CREAM SODA」に行ったら、たまたま山崎社長がいらっしゃったんです。それで俺は咄嗟に「どうしたら山崎社長みたいになれますか? 俺、パっとしたいんですけど」って聞いたら、山崎社長はしばらく考えて「……人の嫌がるものを作りなさい」っておっしゃったんですね。最初は意味が分からなかったんだけど、よく考えてみたら「なるほど! これがロックンロールだな!」ってわかったんです。結局、ロックンロールもパンクも人の嫌がることなんですよね。プレスリーだってヒップを揺らして、世間の嫌がることをしてた。だから、これは自分の勝手な解釈かもしれないけど、「これこそがロックンロールだ」って、わざわざ他人が嫌がるような曲を作ったりして(笑)。
一同 (笑)
剣 CRAZY KEN BANDであるパターンの曲をお客さんが気に入ったら、今度はそういうお客さんたちが絶対に嫌がる曲をやってやるとか(笑)。山崎社長のおかげで「嫌がられること」が快感になってしまいました。グッズも同じ感覚ですね。
RRN でも、いずれにしても剣さん自身が楽しめるものでもある。グッズにしても、剣さん自らが必ず着られていますし。
剣 そうです。自分が着たくて、自分が欲しくて作るというのは基本。
RRN デザインなども剣さんがされているんですか?
剣 僕の場合はデザイナーに「こんな感じで」ってフィーリングだけをバッと伝えています。10年ぐらい前はマネージャーが勝手に韓国へ行って作ってきて、俺は絶対に着ないようなデザインもあったんですけど(笑)、ここ数年はそういうブレがないように、俺の許可なしに作らないようにしてもらってます。 |
グッズにしても音楽にしても、
細かい意味よりもそのときどきのフィーリングが大切
RRN とにかく点数が物凄いですよね。それぞれ剣さんが監修されるんですか?
剣 はい。とにかく種類をバーッとたくさん作りたいんです。韓国の南大門とか、香港やタイやインドの市場のような感じで(笑)、ゴチャゴチャしているのが好きなんで。隙間恐怖症ですね。ただ、各アイテムはそれぞれロット数は少ないんですよ。だから、品切れになったらリピートしていく感じですね。
RRN でも、それでいて一貫性がある。
剣 「何も考えてない」ということでの一貫性。その都度、「今回のコンセプトは○○風でやってみよう」なんて考えていると、どんどんブレていくんでしょうけど。意味なんて後からでいいんですよ。意味よりも「電波がくる」ってことが重要なんです。「電波がきた。それがソウル!」みたいなね。それをどう思うかは、皆さんの背景によって違ってきていいんです。
RRN ときどき、街で「BITCH」ってプリントされたTシャツを着た女の人がいたりしますよね。「外国の人が見たらどう思うんだ!?」っていう(笑)。
剣 きっと、何も考えてないんでしょうね(笑)。でも「何も考えてない」っていうのは最強ですよ。それは俺が中学生のときに見たブルース・リーの映画の中のセリフ「考えるな、感じろ」に集約されてますよ。ブルース・リーがどういう意図で言ったかは別として、都合良く解釈することで俺は凄く風通しがよくなりました。グッズにしても音楽にしても、細かい意味よりも電波性、フィーリングが大切なんです。 |

CRAZY KEN'S SYNDICATE
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CRAZY KEN BAND……1997年の春頃、横浜本牧の伝説的スポット「イタリアンガーデン」にてヌルッと発生。“歌うメロディー・メイカー”横山剣の脳内に鳴りまくってるゴキゲンにソウルフルな音楽をブレなく再生する事のできる東洋一のサウンド・マシーン! 8月8日、9枚目のニュー・アルバム「SOUL電波」をリリース。
CRAZY KEN BAND オフィシャルサイト
http://www.crazykenband.com/
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(後半は7月20日頃UPの予定です)