ロックンロールニュース


レギュラーコラム マイ・オン・ザ・69(ロック) 中西麻衣子a.k.aマイ(料理人)

[2010年01月20日]
vol.70 人と酒とうまい飯

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 人というのは様々で、見も知らない他人と仲良くできる人とそうでない人がいる。あたしも人見知りで、なかなか知らない人と打ち解けるのは苦手なのだが、お酒が入るとそうでもなくなる。お酒は不思議だ。その日もそんな素敵な奇跡があった。

 福富町のよく行く麻甫屋(マポオク)という韓国料理屋で友達とカムジャタンを食べ、紅葉というダイニングバー、餃子屋、とはしご。そしてその友達の紹介で都橋商店街のお店に行くことに。ここはスナックやバーが集まる雑居ビルで、その中にこの「華」はある。扉を開けると、カウンターの中に優しい笑顔のお母さんと、サラリーマンのお客さん3人。そこに紛れて、焼酎と蒸し餃子と大根餅を注文。これがウマかった!そしてテンションは上がり、最初トイレに行ってる彼らの上司を除いて隣の2人を巻き込んで「肉じゃがと豚の生姜焼き、男子はどっちが好きか」という話に。やっぱご飯のおかずとしては豚の生姜焼きですよ、添えてあるキャベツにタレとマヨネーズが絡んで最高、肉じゃがはじゃが芋がおかずにならない、なんて盛り上がっていたら、上司がトイレから帰ってきた。

「あの、肉じゃがと豚の生姜焼き、そっちが好きですか?」

「ん?やっぱり肉じゃがでしょう」

 その途端「やっぱり肉じゃがですよねー!」とさっきまで「生姜焼き最強論」を唱えていたはずなのにガラっと掌を返す隣の彼。おお!これが会社の上下関係かっ!と感動しつつも笑ってしまった。もう一人の一番若そうな彼は「あのでも生姜焼はですね、タレが…」と上司に力説している。ああ、若い戦う力や!とこれまた感動。そこに店のお母さんもちょこちょこキレのいいツッコミを入れて、あたしたちを合わせて6人でトークは絶好調に盛り上がった。またここで会いましょう!と3人から名刺までいただいてしまった。

 彼らが帰った後もお母さんと楽しく話し、次のお店に呼ばれたので店を出たのだが、いやあほんまに温かくて楽しかった。3坪くらいの小さなお店だが、美味しい料理とこの温かい空気にはものすごくでっかい力があるなあとしみじみ思った。絶対また行くぞ!

 その後はいつも行くBEACHというバーへ行って、他の人たちと合流して、なぜか近くのガールズバーへ。初めて行ったのだがカワイイ女の子と話せて楽しかった(笑)。こりゃ男子が行きたくなるはずだ。そんなこんなで気分良く酔っ払ってこの日は終了。

 初めてのお店と初めて会う人。お酒と料理が繋げてくれる。なんて素晴らしい道具なのかと思うと同時に、自分もそれを仕事にできてよかったなあと心から思えた。

 さて、久々に生姜焼でも作ってみるか。それでは皆様、今日も飲んで食って一緒に騒ごうぜい。


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写真は「紅葉」で食べた生牡蠣。
この他、焼酎“鍛高譚(たんたかたん)”に牡蠣を入れてシューターで飲む“牡蠣たかたん”もいただきました。ネーミングがかわいい。



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 ハードロックやヘヴィメタルが大音量で流れる、横浜・本牧の居酒屋系ブラッスリー「ECONOMAT(エコノマ)」。大槻ケンヂを「神」と仰ぎ、セックスと料理の悦びを説く破天荒なオーナーシェフ・中西麻衣子が、料理に導かれ歩んできた波瀾万丈な日々を、その時に生まれた絶品メニューとともに振り返ります。巻末にはマニアックでちょっとアブナイ常連客たちとの必笑トーク集も収録!


「エコノマという店をつくるまで あたしの舌が覚えてきたこと。」中西麻衣子 著

発売日:2009年2月27日(金)
発行元:リトル・モア
定価:1,700円(+税)



中西麻衣子a.k.aマイ(料理人)
有限会社spirytus代表取締役社長。2003年25歳の時に大阪・新町に「フレンチ風居酒屋」と称してビストロ・エコノマをオープン、2006年には横浜・本牧に2号店、ブラッスリー・エコノマをオープンさせ、店のお洒落な外観を裏切るデスメタルやハードロックをBGMにガンガンかけながら激しく営業中。現在本人は、エコノマ本牧店で料理に腕を振るったり飲んだくれたりしている。1番大好きなバンドは筋肉少女帯。


ブラッスリー・エコノマ http://spirytus-economat.com/


vol.69 愛情連鎖 はコチラから。


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