ロックンロールニュース


レギュラーコラム マイ・オン・ザ・69(ロック) 中西麻衣子a.k.aマイ(料理人)

[2009年09月02日]
vol.51 お客様もオーナーも、人間だもの

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 エコノマというお店を大阪にオープンさせて、5年と約8か月。振り返ってみるといろいろなお客様がいたなあと思い出す。酔っ払いというのは実に不可思議で、時に愛らしく、時に小憎らしいものだ。あたしも自分が酔っ払いなので、よくわかる。

 お店をやっていて一番酔っ払いがハプニングを起こすのがトイレだ。お食事中の方は日を改めて読んでくだされ。うちのトイレは鍵がわかりにくかったりするから脱出不可能になってしまうお客さんが多い。脱出できなくて、しかも酔っ払っているからトイレでご就寝なんてことはよくある。まあそんなのはカワイイ。便器を抱えて吐こうとしたのか、ウォシュレットのスイッチオン、噴射したシャワーで水浸しになって出てくるだとかもまだカワイイ。蓋をしたままそこに目がけて用を足してしまう殿方、これはカワイくない。
昔こんなオジサマがいた。会社帰りなのだろうスーツ姿のサラリーマン。泥酔状態になって、トイレに立て篭もること20分ほど。シレっとした顔で出てきて、さっさとお会計を済ませて帰って行った。店も終わりなのでさてトイレ掃除するかとトイレに入ると、どうも吐瀉物臭い。でもトイレ自体はいたってキレイ。?と思いとりあえず掃除開始。すると、便器の後ろ側に何やらクチャクチャになった布きれが。ニオイの発生源はどうやらその布きれ。素手でつかむ勇気はないのでトングを持ってきて持ち上げてみると、ベロンと広がったそれは、紳士用ブリーフ。なんとオジサマ、吐いてこぼれた物を自分のパンツで拭いて捨てていったのだ。わざわざパンツを脱いでお尻丸出しで掃除している上半身スーツ姿のオジサマ、そしてノーパンでシレっと去って行ったオジサマ。想像してください。……悲しくてとてもやりきれないでしょ。酔っ払いの行動というのは、いつも謎である。

最近はみんな行儀よくて、そんなトンデモな酔っ払いに出会わないなあと思っていたら、ついこの前それは起こった。
その日の営業終り、いつものようにトイレ掃除に行くと、私は見た。便座の上に、夥しい量の、陰毛。それもキレイに便座の上の、ヘアピンカーブになった部分だけにごっそり、だ。ここここれは!と驚き、本数を数えてみると(数えるなよ)、18本。いや、染色体みたくねじれて絡まっているのを1本にカウントした可能性もあるので、20本以上はあっただろう。なぜこんなに抜けるか?!病気か?己でわっしと掴んでエイヤと引き抜かなければこんなに一斉に抜けませんよ? とすると嫌がらせ?ダイイングメッセージ?
なんせ頭の中?だらけになって掃除を終えたわけだが、ちょっと笑ったな。もしも「あ、それ俺です!」という方いたら真相を教えてください。

いやはや色んな方がいるもんだ。あとトイレは関係ないけど、エコノマへやってきて「今ねえ〜、本牧の〜、クレイジーケンバンドがやってるお店にきてるのぉ〜!」って言う方が時々いらっしゃいますが、私「困ったなぁ」顔になってしまう。あたしの店ですよー!!あたしがオーナーですよー!!と叫びたくなるがまあ置いといて。
それと、初めてお店にいらっしゃってBGMにアレをかけろコレをかけろとリクエストされる方。うーん。いいんですけどね。あたしは気分がノッて、お客様と気持ちがシンクロしてこればBGMに何だってかけますよ。メタルだろうがパンクだろうが、歌謡曲だろうがアニソンだろうと。まだ何も知らないお客様とはシンクロ率が低いので、DJマイは始動しないのです。すみません、わがままで。「70年代の○○とか××とかかけなきゃダメだよ!こういう歳のオヤジが来てるんだから!そういうのがかかってたらもう一杯飲んでやったのにさ!」とお説教して帰られたご新規のオジサマがいらっしゃいましたが、初めてお会いしたので、申し訳ないですがエコノマはエコノマとしての信念としてデスメタルをかけさせてもらっていたわけで、また次回来られた時に音楽トークをさせてもらってシンクロ率が上がればそうしましょうと。言えなかったけど(笑)閑話休題。

そんなこんなで、酔っ払っても周りの人やお店の人に迷惑はかけちゃいけないね。あたしも気をつけよー!カワイイ程度の酔っ払いになりましょう。

ではでは気を取り直して(?)、今日もじゃんじゃん飲んで!カワイイ感じで!

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最近のエコノマ新メニュー

ぼんじりのバルサミコ煮込み

ぼんじり(鶏のお尻の先っちょのとこ)
玉ねぎ  スライス
にんにく スライス
バルサミコ酢
ハチミツ
塩こしょう
チキンブイヨン
オリーブオイル

圧力鍋にオイル、にんにく、玉ねぎを入れて炒め、ぼんじりを投入。塩こしょうして、ぼんじりに火が通ったらバルサミコ、ハチミツ、ブイヨン、水を入れて煮込む。ぼんじりが適度に柔らかくなったらオッケーです。食べる時、煮汁に濃度がつくまで煮詰めて完成。
ええ酒のアテになりまっせ。

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写真はぼんじりのバルサミコ煮込み



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ハードロックやヘヴィメタルが大音量で流れる、横浜・本牧の居酒屋系ブラッスリー「ECONOMAT(エコノマ)」。大槻ケンヂを「神」と仰ぎ、セックスと料理の悦びを説く破天荒なオーナーシェフ・中西麻衣子が、料理に導かれ歩んできた波瀾万丈な日々を、その時に生まれた絶品メニューとともに振り返ります。巻末にはマニアックでちょっとアブナイ常連客たちとの必笑トーク集も収録!


「エコノマという店をつくるまで あたしの舌が覚えてきたこと。」中西麻衣子 著

発売日:2009年2月27日(金)
発行元:リトル・モア
定価:1,700円(+税)



中西麻衣子a.k.aマイ(料理人)
有限会社spirytus代表取締役社長。2003年25歳の時に大阪・新町に「フレンチ風居酒屋」と称してビストロ・エコノマをオープン、2006年には横浜・本牧に2号店、ブラッスリー・エコノマをオープンさせ、店のお洒落な外観を裏切るデスメタルやハードロックをBGMにガンガンかけながら激しく営業中。現在本人は、エコノマ本牧店で料理に腕を振るったり飲んだくれたりしている。1番大好きなバンドは筋肉少女帯。


ブラッスリー・エコノマ http://spirytus-economat.com/



vol.50 酒を断ってみました4日間 はコチラから。

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