[2008年12月24日]
vol.16 おばあちゃん子のハンバーグ
今日はクリスマス・イヴだ。
まああたしには何にも関係ないが。エコノマの営業はほぼ通常通り。違うことはといえば、BGMが失恋の曲&別れの曲三昧になるという部分くらいだろうか。
毎年エコノマでは「カップル死ね死ね団」と称して、全力でお一人様を応援します。BGMはオフコースの「さよなら」、中島みゆきの「別れうた」、雅夢の「愛はかげろう」などなど、あまりの不吉な雰囲気にうっかりカップルでご来店したお客様が「すいません!BGM変えてください!」と血相変えて立ち上がるくらいデスなクリスマスになるわけだ。性格悪いなあ、あたし。
ちなみにお一人様でご来店のお客様はワンドリンク無料サービスだったりします。結構盛り上がったりするんですよ。
デスついでに、うちの母方のおじいちゃんはあたしが2歳の時、クリスマスのすぐ後12月27日に亡くなった。働いていた工事現場の事故だ。あたしはあまり記憶にないのだが。
おじいちゃんはもともと洋食屋さんをやっていて、コックだったそうだ。詳しくは今度出す予定のあたしの本に書いたので割愛する。
そこを手伝っていたおばあちゃんも、もちろん料理上手だった。おばあちゃんはあたしが23歳くらいの時、うちのオカンの誕生日のすぐ後7月26日に亡くなった。おばあちゃんもおじいちゃんも、イベント事が終ってホッとして逝ってしまうという傾向にあったようだ。人間常に何かやらなきゃいけない大事なイベントを抱えてた方がいいのかもやねえ。
あたしは無類のおばあちゃん子だった。優しいおばあちゃんが大好きで、よく懐いていた。
しょっちゅうあたしと、オカンとおばあちゃんと、親子三代で買い物に行ったものだ。3人とも服が大好きで、常にオシャレしないと気がすまないタチで。あーだこーだ言いながらよく服や帽子やカバンを3人で交換しあって使いまわしたりした。あたしの帽子好きはおばあちゃんの遺伝やと思う。おばあちゃんは女優みたいなカッコイイ帽子をいっぱい持っていた。あたしも今いくつ持ってるだろうか。たくさん捨てたのもあるので、現在30~40くらいだろう。
料理好きなのもきっとおばあちゃんがルーツだろう。それがオカンに伝わり、あたしに伝わった。
おばあちゃんは素朴な煮物や和え物やおはぎの他に、台湾で日本語を教える仕事をしていた関係で台湾料理も上手で、よく大根餅を作ってくれた。これがまたうまくて。今やったら「紹興酒! 熱燗で!」と言いたくなるところだが、当時は子供なので山ほど大根餅ばっかひたすら食べていた。
それともちろん洋食も。おじいちゃん直伝だったんだろう。中でもあたしが大好きだったのがハンバーグ。おばあちゃんの家に遊びに行くと、家でオカンが作ってくれるハンバーグよりも一回りデカイのを作ってくれたのを覚えている。これがまた絶妙に美味くて。ジューシーで柔らかくて、ソースはケチャップとウスターソースを混ぜた素朴なものなんやけど、まあご飯がすすむこと。孫のためにちょっといい肉を使ってくれていたんだろう。「ハンバーグ食べたい!」とあたしが事前に要求すると、「じゃあ、デパートに行ってお肉を買ってこなきゃあねえ」とはりきっていたから。おばあちゃんも、うちの両親も、子供に食わせるものだからって、食材に妥協はしない人だ。食の英才教育です。
そんなおばあちゃんがガンになった。あたしがフランスへ修行に行っている間、ずっと手紙をくれて励ましてくれていた。おばあちゃんの方が体調悪かったのに。手紙の中で「まいちゃん、パリーでの生活はどうですか?」と、パリを「パリー」といつも伸ばしてくるところにいつも笑った。しかもあたし住んでたのパリじゃないし。
あたしが日本へ帰ると、おばあちゃんはもう入院生活をしていて、近くにいる間はバイトや仕事の合間を縫ってよくお見舞いに行った。元来のオシャレ魂から、あたしやオカンが行く時でも、お化粧をちゃんとして、かわいいカーディガンを羽織ったりしていた。えらいなあと思った。何年かそれが続いて、ある時から体調が悪化して、薬の影響であたし達がお見舞いに来ても時々看護婦さんに「あの人たちは誰かねぇ?」と聞いたりするようになってしまった。オカンは時々廊下で涙を流してた。もうオシャレもできなくなってしまっていた。
あたしが23歳で一度目の結婚を決意した時、おばあちゃんに報告しに行った。いい天気のお昼で、おばあちゃんもちょっと体調もよさそうでちゃんと話ができた。
「おばあちゃん、あたし結婚することにしたよ。」
「あらあ!おめでとう。どんな人なの?」
「ちょっとバカだけど、すごく優しい人だよ。」
「そう!優しい人が一番だよ。よかったねえ、よかったねえ。」
「今度連れてくるからね!」
結局おばあちゃんに前の旦那を会わせることはできなかった。もう危ないと言われてあたしは名古屋に滞在していて、ちょうどあたしが病室に行ったときに、もう心電図が一直線になりかけていたのを見つけて、家族みんなで声をかけたけど叶わなかった。
あたしはしばらく全然現実が飲みこめず、「嘘やん」みたいに思っていて、お葬式でも全然泣けなかった。お通夜の前に、部屋におばあちゃんが顔に白い布をかけられて、両脇にお花を飾られて寝かされているのを見たうちの兄の息子が
「おばあちゃんどうしたの〜? ハッピーバースデーなの?」
と言った時、周りの家族たちは一斉にすすり泣きを始めたが、あたしは一人心の中で「逆やから!」とツッコミを入れながら笑いをこらえていたくらいだ。
それからもしばらく「まだおばあちゃん家に行ったらいるんじゃね?」くらいにふわふわ思っていた。そんなある日、あたしは夢を見た。
おばあちゃんが病室にいて、あたしは前の旦那と二人で傍に立っている。
「これ、うちの旦那だよ。」
「あら〜男前ねえ。聞いてた通り優しそう。まいちゃんをよろしくお願いね。」
そんな会話をして、お菓子を食べたりして笑っている。という夢。
起きたらあたしは全力で泣いていた。ようやくその時現実が理解できた。ああ、人って消えちゃうんだなあ、もうしてあげられないことってあるんだなあと思った。
しかもそんな前の旦那とは離婚しちゃったし。ああ、ごめんね、おばあちゃん。
とまあ今回はなんかクリスマスだというのに感傷に浸ってしまった(笑)。
おばあちゃんのハンバーグは越えられないけど、エコノマでもハンバーグを出しています。うちのハンバーグはデミグラスソースで軽く煮込みます。極力柔らかく、ジューシーになるように作ってます。ご家庭でも簡単にできると思うので、レシピ書いときます。
てなわけで、今日はハンバーグとシャンパンでおばあちゃんに乾杯だな。
飲むぞ!
「エコノマ特製ハンバーグ」
合挽ミンチ 1キロ
玉ねぎ 1個〜1個半くらい、粗めのみじん切り
卵 2個
パン粉 300cc
牛乳 60cc
ケチャップ 大さじ2杯
醤油 大さじ1杯
ウスターソース 大さじ2杯
塩こしょう 美味しくなるくらい
ナツメグ 少々 あんまりいっぱい入れるとトリップするので注意
玉ねぎはバターで軽めに炒めて冷ましておく。材料全部をボールに入れて合わす。エコノマの場合、あんまり捏ね過ぎないのがコツ。まとまって軽くねばりが出るくらいでよし。その方が柔らかくてふわーっとした感じになると思うよ。で、お好みの大きさにして焼いてください。衣付けてミンチカツにしてもよし。ソースは、まあお好みで(適当)。

写真はハンバーグ。エコノマの場合は軽く焼き目を付けておいて、あとは冷凍します。使う時に解凍して煮込んで、ちょうどいい火の通り具合になるようにしてるんです。お家でもそうしとくといいんじゃないかな。
中西麻衣子a.k.aマイ(料理人) 有限会社spirytus代表取締役社長。2003年25歳の時に大阪・新町に「フレンチ風居酒屋」と称してビストロ・エコノマをオープン、2006年には横浜・本牧に2号店、ブラッスリー・エコノマをオープンさせ、店のお洒落な外観を裏切るデスメタルやハードロックをBGMにガンガンかけながら激しく営業中。現在本人は、エコノマ本牧店で料理に腕を振るったり飲んだくれたりしている。今年で30歳。夫はクレイジーケンバンドのサックス、中西圭一a.k.aジャッカル。でも1番大好きなバンドは筋肉少女帯。
ブラッスリー・エコノマ http://spirytus-economat.com/
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中西マイって何者? と思った方! 特集では対談を掲載中です。
マイ・オン・ザ・69(ロック)連載スタート記念対談(後編)
中西麻衣子a.k.aマイ×中西圭一a.k.aジャッカルの夫婦対談です。
[2008年12月17日]
vol.15 武藤家の人々
先日、12月2日にうちの旦那様がお誕生日を迎えました。御歳42歳になりました。バカボンのパパより年上になったわけですね。
当日は、半年前から悪戯好きのエコノマ常連客たちで企画し、一大サプライズパーティーを行いました。来てくださった60人のお客様、特に遠方(大阪、福岡)から来られた皆様、旦那に代わってお礼申し上げます。ありがとうございました。
パーティーには、うちの兄も来ていた。現在エコノマ大阪店の店長を任せている、うちの実の兄だ。エコノマに来たことのある方なら、一度は見たことがあるのではなかろうか。一卵性双生児でもないのに、あたしとほぼ同じ顔(丸顔)をして、しゃべりのすべり方までそっくりという残念兄妹。
兄はみんなに「アニ」と呼ばれている。あたしありきでついたアダ名ですが。いつからか紫色に傾倒し(湘南爆走族の影響なのか?)、今では江口洋介も淡谷のり子も真っ青のパープルリーゼント。義理の弟(うちの旦那)が金髪、あたしがピンクアッシュ、兄が紫というカラフル家族。チャリンコも紫色。目立ち過ぎです。(人のこと言えんが)
兄は今をときめく(?)テクノポップアイドル、Perfumeを愛してやまない。そこら中で言いふらしていたら、日本武道館のライブチケットがとれて大きな玉ねぎの下で大はしゃぎしてきたらしい。よかったね。かく言うあたしも大槻ケンヂが大好きだと言いふらしているので、オーケンTV出演情報なんかは常連さんからよくいただく。ありがたいことですよ。兄 Perfume好き、妹 筋少好き。どんな兄妹だ。先日のパーティでもPerfumeの踊りを完コピしていたなあ、兄。凄いわ、ていうかオカシイわアナタ。
そんな兄の夢は、Perfumeに会うことらしい。エコノマに来てほしいと言っていた。もし万が一、Perfumeのどなたかこの連載を読んでいたら、来てやってくだせえ。読まないか(笑)。兄想いやなあ、あたし。あ、間違えて本牧店に来られた場合は兄、すまん。写真撮っとくわ。
うちの家族、武藤家(現在あたしは中西ですが)の人々は各々かなり個性的である。
まず父は、日本を支える大手自動車メーカーを勤め上げたお方。尊敬しております。それでいて(?)気さくで、かなりの酒好き。あたしと兄の酒好きは、この人の遺伝子です。神戸の実家に帰るたびに、すごい量のイイ酒を用意してくれ、母がツマミを作り、武藤家は完全な居酒屋状態になる。あたしと父ががんがん飲んでるのを、母と旦那は「やれやれだぜ」と見守るハメになるわけだ。
一度、エコノマ横浜店企画で「修学旅行」と銘打って、常連さんたちと大阪のエコノマへ男子は学生服、女子はセーラー服を着て訪れた時、たまたまエコノマで同窓会をしていた父親に遭遇した。あたし、もちろんセーラー服&ベロ酔い(当時29歳)。
「マサオー!(父の名前)」
うひゃひゃひゃひゃ! と言ってあたしは父に抱きつき、同級生の前で何の威厳もない父。それを「あははは、来てたんだねえ、楽しそうだねえ、あ、これがうちの娘です!」と同級生に自慢気に紹介すると、にっこにこ笑っていた。
お父さん、こんな娘ですみません。
反省、あんまりしていません(笑)。
また一緒に飲もうね。
そしてオカン。一言で表すと、「アグレッシブ」。ド天然。そしてあたしの料理の一番の師匠。
エコノマで出している料理の根底を支えているのは、オカンの味だ。エコノマ料理を気に入ってくれている人は、うちのオカンにお礼を言ってください。
なんせ彼女、チャレンジ精神がすごい。あと、新しいものが大好きだ(機械以外)。それと、一番すごいのが、すぐに人と友達になるところ。あたしの友達や、エコノマの常連さんはすぐに自分の友達にしてしまう。
「お母さんね〜、この前〇○くん(あたしの同級生)とお寿司食べにいってきたのよ〜」
「いつのまに連絡とってんの! 娘に寿司食べさせなさいよ!」
エコノマでうちのオカンに出会った方、もう友達やと思われてますよ! ぜひ神戸のうちの実家へ遊びに行ってやってください。居酒屋化してますから(笑)。
そしてさっき触れた兄。バカやけど、幼稚園で習ったことだけはちゃんとできる人。手を合わせて「いただきます!」とか。兄とは昔から本当に仲良しだ。お互い大変な時、支えあってきた。
ただ、あたしが3歳くらいの時、7歳の兄が両親にインタビューされているカセットテープを聴きなおしたところ、衝撃的な事実が判明した。
母「ゆうくん(兄)は、マイちゃんのこと好き〜?」
兄「嫌い。」
母「どうしてかなあ?」
兄「すぐ泣くから。」
母「(困)。んじゃあ、好きなところはあるかなあ?」
兄「服。」
そうらしい。兄はあたしの服だけしか愛せなかったらしい。すいませんね、すぐ泣いて。大きくなってからは兄の方がよく泣いてた気するぞ。しかも感動で。シザーハンズとか観て。今は服以外も好きになってもらえたんだろうか。まあとにかく、バカ正直でいいやつなんです。今後とも皆様よろしくです。
弟は、母に似たのか酒はそんなに強くない。で、身長190センチもある巨体なのに病弱で腰が低い。変わったやつ。
彼は中学生の時、卓球部に入っていた。190センチもあるのに。試合間近のある日、あたしは弟に借りていたマンガを返そうと彼の部屋のドアを開けた。が、中の様子を見てすぐに扉を閉めた。
姉は何を目撃したか!? オナニー現場か!? それならまだいい。いたって健康だ。
彼は、部屋の蛍光灯から垂れるヒモの先端を卓球の球に見立てて、ラケットでひたすら打ち続けていたのだ。衝撃で電気がついたり消えたりを繰り返し、浮かびあがったり消えたりする190センチもある(しつこい)巨体。
真面目なんだろうね……。いいやつなんです。
それぞれのもっと個性的な面を紹介しようとするとめちゃめちゃ長くなりそうなのでこれくらいにしておきます。公には書けないことも多々(笑)。
そんな家族の長女があたしだ。そりゃ変わった子に育つわ。変わった店も出すわ。
てなわけで(どんなわけや)、今日もどんどん飲んで! たまには家族ともね。

写真は、旦那誕生日パーティーの時のものです。
左手お二人が、ライブをしてくれた以前書いた日東色素さん。
右ではしゃいでるのがうちの残念な兄です。
中西麻衣子a.k.aマイ(料理人) 有限会社spirytus代表取締役社長。2003年25歳の時に大阪・新町に「フレンチ風居酒屋」と称してビストロ・エコノマをオープン、2006年には横浜・本牧に2号店、ブラッスリー・エコノマをオープンさせ、店のお洒落な外観を裏切るデスメタルやハードロックをBGMにガンガンかけながら激しく営業中。現在本人は、エコノマ本牧店で料理に腕を振るったり飲んだくれたりしている。今年で30歳。夫はクレイジーケンバンドのサックス、中西圭一a.k.aジャッカル。でも1番大好きなバンドは筋肉少女帯。
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[2008年12月10日]
vol.14 私は政ちゃんになりたい
ご存じホルモン好きのあたしです。もちろん焼肉大好きです。
2年前に大阪で行ったお店で、忘れられない焼肉屋さんがあるんです。ちょっと思い出したので書いてみます。
なんでもそのお店の噂はすごくて、何ヶ月前とかじゃないと予約が取れないという繁盛店らしいと聞いていた。お店の名前は「政(まさ)ちゃん」。西成の鶴見橋商店街の路地裏にある。知り合いに行ったことのある人がいて予約してもらうことができ、念願叶ってついに旦那と二人で行くことになったのだ。
行く前から事前情報として聞いていたのは、
「メニューが壁にはってあるけど、注文は政ちゃんにお任せにしないと『帰れ!』と怒られる。」
「焼き方を政ちゃんの言う通りにしないと『帰れ!』と怒られる。」
「食いに走らず、酒をたくさん飲み過ぎると『帰れ!』と怒られる。」
「キムチはタッパーを渡されて各自で取り分ける。」
「最後にアイスキャンディをくれる。」
など。 ツンデレか?
とにかく怒られないようにとビビりながらお店へ向かった。
お店はほんまに路地裏で、看板に電気もついてないので、知らない人は全然見つけられないと思う。
お店は小さくて最大11人座れる。ただし一人はほぼ厨房の中に座ることになる。しかも飲み物が入っている冷蔵庫の真ん前なので、自動的に他のお客さんたちに飲み物を配る係をあてがわれる。
20時に予約だったんですが10分前くらいに到着してしまい、旦那と二人
「どうする? 早く入ったら『まだや! 帰れ!』とか言われるよ! ぴったりに入ろう。」
普段恐いもの無しの旦那もかなりビビっていた。
そしてぴったりの時間に入り、荷物や上着をゴミ袋に入れて外のダンボール箱へ。
女子はもれなく幼稚園のお遊戯会みたいな恥ずかしいエプロンを着させてもらう。
で、まずうむを言わさず瓶ビールがでてきて、すべて店主の政ちゃんのペースで進んでいく。
怒鳴ったり常連さんに命令したり包丁ふりまわしたりビール飲んだりとやりたい放題。普通やったらオイオイってなとこなんですが、このオヤジさんならオールオッケーなのだ。
お客さんみんな笑っている。
ここでは政ちゃんがモラル。みんな黙ってルールを了承してるのだ。
なぜなら肉がウマいから!
牛タン刺し
レバ刺し
センマイ刺しツラミ ミノ タンもと タン塩 ハラミ シマチョウ 赤セン ハラミ(タレ)
で、 ごはん
焼き方は細かく政ちゃんから指示があり、うまく焼かないと「焼き過ぎや! ヴォケ!」と怒られる。赤肉は、網に置いて表面が汗をかいてきたら、ひっくりかえして10秒(正確に覚えてないが。15秒だったかな)。その10秒も、正確に10秒ではなく、政ちゃんペースで10秒なので、結構早いので要注意。
下手くそだと政ちゃんがどんどん素手でひっくり返しにくる。
これがウマい! なんかが違う!
塩ものの肉が載ってた皿には水気や血が一切残らない。質がええから。ホルモン系もヌルヌルしてなく、なんかシャキ! と気合いの入った味と食感。
これは誰も文句言えんわ。3ヶ月待ちなのもうなずける。
旦那が6月の予約をしようとしたら、
「あかん! 6月なんか! これ(予約帳の書く欄)が3月までしかないからあかん!」
と一蹴された。
「○○さんとか好きそうだね、連れてきたいね。」
とか話していると、
「客連れてくんな!! 今のお客で十分や! 今のお客を大事にしたいねん! 新しいの連れてくんな!」
と怒られた。
すごい。
めちゃかっこええ。
ファンが多いのが頷けました。
そしてどうやらうちら夫婦は気に入ってもらえたらしく 、お会計終わってから
「ビール飲んでいけ!」
と政ちゃんと常連さんと一緒にビール2本おごってもらい、
「じゃがりこ食べるか?」
と言って政ちゃんが取り出したポテトチップス(じゃがりこちゃうやん)をいただきながら、わいわい長居してしまった。
あの空気は中毒性があった。
好きなお客はとことん好き、嫌いなお客には「帰れ!」
あたしもああなりたいなあと思った。「帰れ!」は無理やけど……(笑)。
是非また行きたい。
こんな色々書いたのが政ちゃんに知れたら怒られるんだろうか。
ちょっと怒られたいのだが。ドMですかね? あたし。
てなわけで
今日は政ちゃんの焼肉思いながら、焼酎5杯はいけます!飲むぞ!

というお店なので今回焼肉写真はありません。撮ったら怒られそうで(笑)
というわけで、これは先日福岡に行った時の写真です。涅槃像です。ニルヴァーナ。
中西麻衣子a.k.aマイ(料理人)
有限会社spirytus代表取締役社長。2003年25歳の時に大阪・新町に「フレンチ風居酒屋」と称してビストロ・エコノマをオープン、2006年には横浜・本牧に2号店、ブラッスリー・エコノマをオープンさせ、店のお洒落な外観を裏切るデスメタルやハードロックをBGMにガンガンかけながら激しく営業中。現在本人は、エコノマ本牧店で料理に腕を振るったり飲んだくれたりしている。今年で30歳。夫はクレイジーケンバンドのサックス、中西圭一a.k.aジャッカル。でも1番大好きなバンドは筋肉少女帯。
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[2008年12月03日]
vol.13 北海道の甘い誘惑
先日、旦那と二人でお友達の絵画展を見に 銀座の松屋へ行ってきた時の話。
見させていただいたのは、神津善之介さんという方の絵です。ひょんなことからうちの両親が知り合いになり、仲良くさせていただいているのですが、まあ凄い人で。
神津善之介さんについてはこちら→http://www.yoshinosuke.net/
絵はほんまいつ見ても天才。かっこええ。リスペクトしとるんです。でもいつもあたしのボキャブラリーの不足から、善之助さんにはいつも怒られる。
「この砂漠の絵、むっちゃエロくていいっすね〜。」
「エロいって。褒めてるの?」
「あ、これも、この風景も、なんかカバンとかにプリントしたらかっこよさそう。」
「俺の絵はカバンの柄ですか…。」
「いや、そんなそんな!もうめっちゃ天才やと思ってますて!」
「マイちゃんが言うと厭味に聞こえるわ…。」
そんな感じなんですが、ほんまに、難しいね、絵の表現って……(涙)
展覧会には芸能関係の人から、なんとかの宮様みたいな人とかがいらっしゃったりしてるような凄い人やのに、
「今度どっか一緒に飯でも食いに行こうよ。こんなとこじゃ下ネタも言えないし。」
とかコソっと言う気さくな感じもあって。大好きです。
そんな神津夫妻に別れを告げ、8階で行われていた北海道物産展をちょっと覗いてみるかということになり、エスカレーターで8階へ。
最初はほんの軽い気持ちだったんです。
が! 北海道の地酒コーナーへ行ったが最後。
「試飲できますよ!」
の一言にやられ 、日本酒3杯試飲。
一本購入。
試飲の日本酒片手に たこわさ、ツブ貝わさび、いかの塩辛を試食しながら回る。
うまい!!
うますぎる!!
リミッター解除です。
で 結局 うにめしにズワイガニ、蟹味噌、うに、いくらがのってるお弁当購入。
更に鮭のわさび漬け、鮭ルイベを購入。その日物産展は最終日で食材余らさないようにしようということと、試食の時のあたしの反応が異常に良かったのに気を良くしたのも相まってか、そこのおばちゃんに試食で出してた残りの鮭の米麹漬けをタダでもらいました。ラッキー。
イートインコーナーで食っていこう!となり、さっきの地酒コーナーへ帰還。
「あの〜さっきのお酒って……」
「あ!飲みに来たの?いいよいいよ!」
と気のいい店員のおっちゃんと仲良くなり試飲用の酒を一本丸ごとゲット。
やったー!気前よすぎです。
ということで激ウマ弁当とアテを食いながら日本酒(タダ酒最高)をぐいぐい一人で飲んでいると
「これも持ってって!」
と日本酒違う種類のをもう一本! ああ、愛想がいいって得やなあ。
丸顔に産んでくれてありがとう、お母さん(再び)。
銀座松屋の8階でがんがん飲みましたわ(夕方16時)北海道最高。
学んだこと。
物産展は最終日の最終時間くらいを狙っていくべし。特に北海道。
やっぱ寒くなってくると日本酒がウマイですな。
そんな気分でエコノマにて、日本酒にもワインにも焼酎にも合うアテ作っちゃいました。合鴨ロースを味付けした赤ワインでさっと煮るだけ。盛り付ける時はもちろんネギしょわせます。めっちゃ簡単なのでお家でも作ってみたらいいと思います。モテると思います。
では今日もどんどん飲んで!カモがネギしょって北海道物産展!
「冷製合鴨ロースの赤ワイン煮」
合鴨ロース 一枚 ていうか食べたい分だけ
赤ワイン 鍋に入れた時合鴨がひたひたに浸かるくらい
醤油 適量(みりんと同量くらい)
みりん 適量(醤油と同量くらい)
はちみつ 甘味の補い程度
ブランデー 少し
玉ねぎ 端っことか余ってるのがあったら

写真は、冷製合鴨ロースの赤ワイン煮完成体です。火の通し方、大事です。
煮汁の材料を全部鍋に入れて火にかけ、アルコールを飛ばしておく。合鴨ロースを塩こしょうしてフライパンでええ感じの焼き色を両面つくくらい焼く。作っといた煮汁に合鴨をほりこんで火にかけ、沸騰したら一分くらい鼻歌歌って火を止め、そのまま冷ます。冷めたら完成。スライスして、刻んだネギと、ちょこっと塩、黒コショウ、オリーブオイルをかけて食べます。
中西麻衣子a.k.aマイ(料理人)
有限会社spirytus代表取締役社長。2003年25歳の時に大阪・新町に「フレンチ風居酒屋」と称してビストロ・エコノマをオープン、2006年には横浜・本牧に2号店、ブラッスリー・エコノマをオープンさせ、店のお洒落な外観を裏切るデスメタルやハードロックをBGMにガンガンかけながら激しく営業中。現在本人は、エコノマ本牧店で料理に腕を振るったり飲んだくれたりしている。今年で30歳。夫はクレイジーケンバンドのサックス、中西圭一a.k.aジャッカル。でも1番大好きなバンドは筋肉少女帯。
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