[2008年07月25日]
vol.22 意外な出来事、意外な言葉
「あ、気付いてくれた」
リビングのサイドボードに、「あれっ?」。この香炉、懐かしい。 昔、ひとり暮らしをしていたときのこと、初めて彼女が遊びに来た日に彼女が誤って割ってしまったものである。色は確かエンジ色のものだったが、こんな青と白のものもあったのは知らなかった。
「昨日、吉祥寺で買い物をしていたら、見つけたの」
そう言えば、最近は、お香を焚いたりする余裕がなかった。彼女も遅くまで仕事をしているし、一緒に住み始めたのは良いが、会話がめっきり少なくなったような気がする。
「口から煙を吐くのがかわいいいよね」
意外な出来事に嬉しくなって、さっそく焚いてみようと、引っ越してまだ整理出来ていないダンボールからコーン型のお香を探してみる。何処かにあったはず。すると、後ろから彼女の声。
「ねぇ、近々、うちの実家に一度来てみない?」
「えっ」と、更に意外な言葉に、振り返ることを一瞬ためらったぼくだった。

口から煙を吐く香炉(陶製)
購入場所:吉祥寺にあるお店『SIGNA』。
値段:2500円くらいだったと思う。
[2008年07月10日]
vol.21 買ったばかりのAirMac
「そこまでとは思わなかったわ」
急に彼女がブチ切れて、ぼくはハニワ顔。「そこまで」とは「どこまで」のことだろう。とにかく、彼女の機嫌が悪い。すこし広めの部屋での同棲生活を決意し、引っ越しをした。電話、電気、ガス、水道、銀行、などなど、手続きの全てを彼女に任せていた。というか、放ったらかしにしていた。
「ごめん、ごめん」
彼女は言い、素の顔に戻ろうとした。けれど、表情には、怒った後の青白い影が残されている。ぼくの荷物が入っているダンボールだけが、部屋の隅に積まれている。
「晩ご飯、どうしよか、なんか食べにいく?」
やさしく声をかけてくれる。本音を聞いてしまったので、食欲がなくなった。買ったばかりのAirMac、初期設定を彼女に頼みたいが、そんなことは言えない。

小さい埴輪
購入場所:貰いもの。
値段:想像がつかない。

































