ロックンロールニュース


レギュラーコラム BIKKE

[2010年04月26日]
vol.21

100426_bikke.jpg これは私が保育園の頃の話だそうだ。

 この頃私はほとんど、母と2人でお風呂に入っていました。 たまに3人で入る時もありましたが、父は私と湯船で少し遊ぶと、すぐにあがり、頭や体を洗ってお風呂から出てしまいます。 なんでかな? と思った私が母に聞いてみると、

「パパはお風呂が熱くて、苦手みたいで長くいられないみたいよ!だって、ほらっ、アナタは頭や体洗うの嫌がって遅いでしょ。 だからすぐ上がっちゃうのよ。 わかった!? だからパパともう少しお風呂に入っていたかったら、頭とか体とか洗うの嫌がらないでサッサと洗うのよ! ほら、分かった!? 」

そう言いながら母は、私を取っ捕まえ、頭をワシャワシャ洗い始めました。 そんなある日の事です。


 母がどうしても仕事で帰宅が遅くなるので、今日は父が私をお風呂に入れることになったのです。 最初はいつもの母じゃなかったので、私は少しムクれていたようですが、父のある一言で大喜びしながら、すすんで父と一緒にお風呂に入ったようです。 それは、

「ちゃんとパパの言うことをきいて、頭を洗って体を洗ったら、ママに内緒だけど、絶対に内緒だけど、アイス食べていいよ! だから、言うこときいてな! それとアイス食べたら、ちゃんと歯を磨くこと! わかった? ママ疲れて帰ってくるから今日はよろしくなっ!」

 私は飛び上がって喜び、いつもは服を脱がせてもらうのに、今日は父の一言で自分から服を脱いでお風呂場へ向かったのです。


 母と3人で入る時の父は、すぐに私と一緒に湯船につかるのだが、今日は私の頭と体を洗わなければならないので、私と一緒に湯船につかってしまうと、父は熱さですぐのぼせてしまうので、私だけ湯船に「ドボンッ」とつからせ、父は洗い場、私は湯船でお湯をかけっこしたり、オモチャで遊んだり、そんなことをしばらくしていました。 すると父が、

「はい! ほら、もうそろそろ上がって洗わないとママが帰ってきちゃうぞ!! 」
続けて小さい声でヒソヒソと、
「ママが帰ってきたら、アイス食べられないぞ!! 」
それを聞いた私は、途端に湯船のなかから
「早く、早く!! だして、だして!! 早くしないと、ママ帰ってきちゃう!! 」

そう言って、父に抱きかかえて出してもらい、さぁ、体を洗ってもらおうと思ったとき、目の前にあった!というか、ちょうど視界に入った父のアレを!ナニを!「イェーイ!イェーイ!イェーイ!」と、勢いよくはたきだしたのだ。 子供は(つまり私ですが)アレ、ナニのことをよく分かっておらず、そう女の人には分からないことなのかもしれませんが、「イテテェ、イテテェ、イテテェ! 」と、痛みをこらえながらも笑って、腰をひく父の格好がオモシロかったようで、

「イェーイ!イェーイ!なんじゃこりゃ!なんじゃこりゃ!変なの!変なの!」と、きっと怒るに怒れない、どう言っていいか分からない、父の複雑な顔をよそに、今度は「ムギュッ、ムギュッ、ムギュッ!」と握りはじめたのでした。

「なんじゃこりゃ!なんじゃこりゃ!なんじゃこりゃ?? ゾウさんのオチンチン!ゾウさんのオチンチン!私は女の子だから、こんな変なのナイもんね! 変なの!変なの!ゾウさんのオチンチン!ゾウさんのオチンチン!イェーイ!イェーイ!変なの!」


 さすがの父も、はたかれているうちはまだ良かったと思うのですが(良くは無いでしょうが(笑))、握られると、何度も何度も、ムギュ、ムギュされると、「あれ?」「おや?」と、自分のアレがナニが、変化しそう!? もしかしたら、もしかして!? マズイッ!こりゃマズイッ! そう思ったんでしょうね。 実の娘にアレをナニを触られ、ある意味大きな変化が起きたら、そりゃマズイでしょ。 男の人のそういうの良くわからないですが(笑)、とにかく父は、このままでは、このままでは本当にマズイことになるなと思ったんでしょう、

「ちょっと待って!ちょっと待って!いやいや、あーパパちょっと寒くなっちゃったみたいだなぁ! ちょっとパパお風呂に入るから。 ん?ちょっと待ってて、そしたら頭洗って、体洗って、アイス食べようなっ!だから、ちょっと待って!ちょっと待ってなぁ!」

そう言って湯船につかると、本当にやれやれといった感じで、ホッとして、いろんな意味で極楽!極楽!だったことでしょう!


 でも私は、そんな父をよそに、急いで頭と体を洗ってしまわないと、母が帰ってきてしまうので、そうなると、アイスがっ!アイスがっ!食べられなくなってしまうので、体を洗うスポンジに、全然うまく出来ないのだが石けんをゴシゴシこすりつけ、全然泡が立たないのでヌルヌルした手で、とりあえず体を洗っていると、ちょっと落ち着いたらしい父が、

「あ?あ?あ? まぁ、それでもいいけど、こうやってやれば、ほら、貸してみ!? 」
と湯船から立ち上がり、手を伸ばしスポンジを取ろうとしたら、また私の目の前にアレがナニが現れたので、
「ゾウさんのオチンチン!ゾウさんのオチンチン!石鹸ヌリヌリ、石鹸ヌリヌリ!ワーイ!ワーイ!なんじゃこりゃ!! なんじゃこりゃ!! 」
と、石鹸でヌルヌルした手で、アレをナニを
「ムギュッ!ムギュッ!ムギュッ!」
そして、特に
「ヌルッ!ヌルッ!ヌルッ!」と!
さすがの父も、というか、男の人はというのでしょうか、
「オ・・・・ッ!? 」
焦りと何かの思いと感覚が複雑に交差し、声になってしまったようで、父はいろんな意味で驚いてしまったようで、私は私で、父が急に大きな声を出すもんで、なんだか驚いてしまい、泣きだしてしまいました。


 すると、突然、浴室の扉が開き、
「どうしたの? え、大丈夫? いいからこっち来なっ! ん?どうした?どうした?」
と、仕事が予定より早く終わって帰宅した母が、私の泣き声を聞きつけ玄関から大慌てできたのだ。
そして、体中石鹸でヌルヌルの私を抱き寄せ、「よし、よし」と私の頭を撫でながら、
「ね?、どうしたの?どうしてこの子、泣いてるの?」
と湯船で立ち尽くす父に向かって聞いた。

父は、「ハッ!」と自分のアレをナニを両手で押さえながら、何事もなかったような顔をして、静かに湯船につかり、
「いや、その、ん・・・と、あっ!」
父は変に誤摩化すと、逆にヤバイと思ったらしく、
「いや、コイツがさぁ、強くアソコを叩くからさぁ。んで、あんまり痛いもんだから、つい大声出しちゃったんだよ。 いや、ビックリしちゃったのかなぁ?」
と、やれやれ、みたいな顔をした父に、
「ねぇ、アソコってなによ、アソコって!? 」
と突然目つきを変えた母が聞いた。

「アソコって、あれだよ。 あの、大事な所だよ、なぁ??」
と、私のほうを見て、あいづちを促す父に、
「違うよ! ゾウさんのオチンチンを、ゾウさんのオチンチンを、石鹸つけて、ヌルヌルしたんだよ! ヌルヌル、ヌルヌルしたんだよ! そしたら、ゾウさんのオチンチンが、ピクッ、ピクッ、てしたんだよ! おかしいから、もっとヌルヌル、ヌルヌルしようと思ったら、パパがっ!パパがっ! オッ!って大きい声出すから、大きい声出すから・・・」
そう言いながら、私はまた泣きだしてしまいました。

父は父なりに、上手くこの場を切り抜けられると思っていただろうに、私は子供だから、そんな父の気持ちはよそに、正直に話してしまった。
そうなってしまいますが、これを聞いた母は黙っちゃいません!

「ねぇ、アナタ、一体どういうこと!? この子が何をしたか分からないけど、まぁ、何かしたとしてもアナタ、実の娘よ!? ねぇ!実の娘に!! ジ・ツ・ノ・ム・ス・メ・ニ!何だか知らないけど!何!何!何!感じちゃってるのよ!! バーカ!バーカ!バーカ!あー気持ち悪い、死ねばいいのに!変態!変態!変態!私ならともかく、もーっ!バカッ!一生湯船につかってろ! バカ!知らないっ!」

そういうと私を抱きかかえ、風呂場からスタスタと立ち去り、台所に向かい、冷蔵庫からビールを取り出し、お酒をほとんど飲めない母なのに、グビグビ、グビグビと一気に飲みほし、フラフラした手つきで今度はアイスを取り出し、無言で私に渡し、「早く食べなさい!食べたら、今日は外でお泊まりだから、早くしなさい!」

私は事の流れが良く分からなかったが、とにかくアイスをゲットできたので、頭も体も洗い終わってないのに、ラッキーと思い、
「またパパのゾウさんのオチンチン、ヌルヌルしようっと! イェーイ!イェーイ!イェーイ!イェーーイ!」
とアイス片手にはしゃいでいたら、ツカツカツカッと母が近寄ってきて、握っていたアイスを取り上げ、
「アンタいい加減にしなさい! もう、パパのアソコ・・・。 パパのゾウさんのオチンチン、ヌルヌルしたら承知しないわよ! 」
そういうと、アイスを一気にペロリと食べ、私を着替えさせ、父に何も言わず家を出たのでした。

私は、せっかくもったアイスを母が全部たべてしまったので、またまた大泣きしてしまい、風呂から出てきた父が、玄関の外から聞こえてくる私の泣き声に気付いて追いかけようとしたが、なんせ風呂上がりで真っ裸だったので、とりあえず着替えなければと寝室に行き、再び玄関を開けた時、もう私の泣き声は聞こえず、マンションのエレベーターで下まで降り、辺りを探したようですが、私たちの姿はどこにも見えず、携帯に電話しても留守電で・・・。


 それから一週間後、私たちが家に戻ったとき、父は大泣きで母に謝り、どうにか許してもらったようです。
子供の無邪気さって、時に、本当に怖いものですね。


BIKKE(ミュージシャン)
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