[2007年02月17日]
Vol.77「出世するには……」
人影まばらな元日のコンビニ。女性誌の占いコーナーを立ち読みしていたら、2007年のボクはメチャクチャ運勢がいいってことが判明した。占いによると、2007年はボクにとって、「仕事運が急上昇! 今までやりたかったことが、ついにカタチになる年」なんだとか。31歳になっても、20歳の学生が稼ぐバイト代ぐらいの収入(推定)しかないボクも、今年は出世するってことなのか?
出世。
人はなにをもって出世というのだろう? 会社員のように「課長から部長に昇進!」みたいなわかりやすさがあればいいんだけど……。生まれてこの方、会社というものに属したことがないボクには、「出世の目安」がわからない。そもそも、どうすれば出世できるのか?
自分だけ妙に重い空気を背負いながら、コンビニからの帰り道を歩いていると、不意に出世するためのヒントを発見してしまった。
「おしゃれな人は出世します」
クリーニング屋の窓ガラスには、はっきりとそう書かれていた。なんとも夢のあるキャッチコピーである。なんてったって、店の名前は「おしゃれ共和国」である。おしゃれの共和国がそういうのなら間違いない!
2007年、ボクは出世するため、目一杯おしゃれしようと思う。首に巻物をしたり、ブーツにズボンの裾をインしたり……。
ボクにとって、今年の目標は「おしゃれすること」。これに決まり!
追伸:さっそく、通販で28000円もするビリビリに破れたロンTをオーダーしました。
もっこりハチベエ(ライター)
中日ドラゴンズ・福留のバッティングを参考にするようになってから、
バッティングの調子がイイです。気のせいでしょうか?
[2007年02月01日]
Vol.76「人工芝」

佐野厄よけ大師のCMを目にするようになると、途端に気分は年末年始。もう今年も終わりである。
佐野厄よけ大師のCMを観ると、連鎖反応で、その年を振り返る。これは、ボクにとって、恒例の年末行事のひとつだ。
「2006年はどんな年だったのか?」
1年間使っていたわりに新品同様スカスカなスケジュール帳を頼りに今年を振り返ると、2006年は「8歳年下のバレリーナと火遊びをして、もてあそばれた挙げ句、無様に捨てられ、勢いそのままに、本当の彼女にまで捨てられた……」そんな1年だった。
バレリーナと彼女に捨てられただけじゃない。最愛の祖母が亡くなり、高校時代からの友人は行方不明に(後日、無事を確認!)。お気に入りだったベイスターズの多村はソフトバンクへトレード……。
悲しみというものは、TPOをわきまえない。つくづくそう思った。毎日小刻みに出会う悲しみ。まさにI can’t stop the loneliness!
とはいえ、悲しみが止まらない1年の中にも、嬉しいことが、たったひとつだけあった。ひとつとはいえ、ないよりマシだ。
2006年ボクが嬉しかったこと。それは、横浜スタジアムのグラウンドに立ったこと。試合をしたワケじゃない。始球式をしたワケでも、試合前のスピードガンコンテストに出場したワケでもない。横浜ベイスターズのファン感謝デーのとき、開放されたグラウンドに足を踏み入れたのだ。
グラウンドに足を踏み入れる瞬間、ボクは嬉しさのあまり吐き気を催した。こみ上げる喜びと、昼に食べたモスバーガー。そのふたつをどうにか落ち着かせようと、深呼吸しているボクを尻目に子供たちがドタバタとグラウンドに足を踏み入れていく。中には、ハイヒールでグラウンドに入っていく女子の姿も。「神聖なるグラウンドをなんだと思ってるんだぁ! 人工芝に傷がつくじゃねぇか!」と、今度は怒りがこみ上げてきた。ボクもエンジニアブーツを履いていたから、人のことは言えないのだけど……。
このまま、グラウンドに足を踏み入れたら「心臓発作を起こすのでは?」と心配したのだろうか? 同行していたボクの野球チーム「横浜ゲイスターズ」の後輩が、「グラウンドに入る前にブレイクしましょう」と言って、ボクをサイン会コーナーへと連れて行ってくれた。粋な計らいである。だけど、そっちのほうが心臓に負担がかかりそうだ。
整理券をもらい寒空の下、待たされること40分。ボクは佐伯からサインをもらった。大好きな石井琢朗じゃないのが残念だけど嬉しかった。後輩はキャッチャーの相川からサインをもらっていた。
そのあと、売店でクラムチャウダーを飲み、心を落ち着かせ、いよいよグラウンドへ!
すでにグラウンドは、さっきよりも多くの人で賑わっている。ボクは一礼してからグラウンドに足を踏み入れた。その瞬間、ボクは完全にプロ野球選手になった(つもり)。
プロ野球選手になった(つもりの)ボクは、まず、長年抱いていた「人工芝はどれぐらい弾力があるのか?」という疑問を解消するため、四つん這い(ワンワンポーズ)になり、両手両足で感触を確かめた。さすがプロの球場である。天然芝と同じような適度な柔らかさである。この柔らかさを直に味わいたくて、ボクはエンジニアブーツを脱ぎ裸足になった。裸足でグラウンドを駆け回るボクを後輩は「川上哲治ですね!」と言った。後輩も嬉しさのあまりラリっている。
感触だけじゃない。ボクはグラウンドに鼻を近づけニオイを嗅いだ。人工芝の。ゴムのようなニオイがした。これは、人工芝にラバーチップが混ざっているせいだろう。
グラウンドのニオイを嗅ぐボクのとなりで、トリップした後輩は、大の字になりながらデジカメで嬉しそうに自分自身を撮影していた。完全に二人ともトランス状態である。
その後、ファン感謝デーの目玉企画「チャリティーオークション」が始まったけど、お金がないボクらは参加せず、しばらくグラウンドに寝そべりながら、今にも雨が降り出しそうな灰色の空を眺めた。
係員の若いおにいちゃんに「ほかの方のご迷惑になるので、寝るのは勘弁してください」と注意されたので、仕方なく起き上がり、今度は、外野フェンスを触りに行った。弾力のあるフェンスだった。これなら激突してもケガはしないだろうなと思いながら、勢い良く体当たりしてみたら、右耳を軽く打撲……。
外野の守備位置、内野の守備位置、バッターボックスからの眺めを確認。カメラマン席に入ろうとしたら、また若い係員に注意された……。ボクらは、もう二度とグラウンドに入れないかもしれないから、ここぞとばかりに横浜スタジアムを満喫した。夢心地だった。帰り際、ドサクサにまぎれてマウンドの土を記念に持って帰ろうとしたら、熱狂的なファンとみられるジャパニーズ・マフィア風のオッサンに「オマエら、それヤッたらアカンで!」と怒鳴られたときはあせったけど……。
横浜スタジアムのグラウンドに立てたことがよほど嬉しかったのだろう。今回は、いつもより文字数を大幅にオーバーしてしまった。
悲しみの多かった2006年。「来年は少しでも喜びの多い1年になるといいな~」とか思いながら、横浜スタジアムの外野の年間指定席「ウェーブ・シート」(9万8千円)を買おうかどうか迷っているボク。
ま、そんなことより、来年は「もっこりエブリデイ」を毎日更新できるように頑張らないと……。
もっこりハチベエ(ライター)
今、後ろ髪だけ伸ばしています。































