[2008年01月04日]
巨乳王子 vol.6
巨乳が世界の中心を占める僕の人生。ある日突然、巨乳は「数値化された結果」から「アルファベットによる格付け」の時代がはじまった。これは革命である。一気に「巨乳再編」が行なわれた。もっとも大事なことは、いったいどこからが巨乳かという問題だ。いまだに意見が分かれるところである。A、B、C、D、E…の「カップ」なる単位は、Dからが巨乳ではないかという曖昧な基準値が囁かれているものの、それは多分に「ダイナミック」とか「ダイレクト」とか「ダイナマイト」とか「ドルビーサウンド」といった「勢いのある外来語」の頭文字Dからくるイメージの問題であって、僕自身はかなり怪しい基準値だと思っている。失礼な話だが着衣の状態から見る限り、明らかに巨乳を感じさせない女性が「わたし、Dカップですよ」的な告白をするようになった。Dというアルファベットの呪縛はおそろしい。前記の「勢いのある外来語」のイメージの刷り込みもあって、見た目は違うのに本人からの告白をもって「彼女は巨乳だ、Dカップだ」という認識がなされ、街には「Dの巨乳」が瞬く間に増殖しはじめた。たしかに衆目に晒され恥ずかしい感情を抱くこともなく、「自分はDカップなのだ、巨乳なのだ。」という誇りを持つことは女性として力強い生き方だろうと思う。女性の自立を一歩進めた功績もあるのかもしれない。しかし、巨乳とは神に選ばれし崇高な創造物を有した女性のことである。そう簡単に増殖していいものではない。僕はそう考える。
大野ケイスケ(放送作家)
1973年生まれ。放送作家、ライター。「新堂本兄弟」「ミュージックフェア21」「クイズ!ヘキサゴン」などを担当。
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