[2005年12月15日]
第4回「さぶちゃん」

人間というのは、どうしてこんなにも得をしたい生き物なのでしょう?
HMVのポイントWデーはまだ冷静でいられるが、たまにポイントトリプルデーなどに出くわすと、ほしくもないのにDVDやCDを鼻息荒く買いまくり、得した気分に酔いしれトランス状態になっているアタシがいる。
いっぱい出てきそうなので、この得した気分を仮にシュプンクと名付けよう。
人はシュプンクのためなら、平気で電車賃往復代をかけて、どこへでもでかけてしまう。クッククック青い鳥〜
特にパチンカーなどは、最後にカクヘンを引けば、その日一日がマイナスでも、上機嫌でシュプンクを肩に乗せ店を出る事ができる。
また、シュプンクが一番萎んでしまうのは、ビデオ屋の100円デーでしこたま10本くらい借りて、半分も見れず、返却日にまとめて見ようと思ってたら、黒い人から「すぐ、きて!」と呼び出され泣く泣くシブシブ延滞金を、払う時である。
そして、シュプンクの一番の大好物は、言わずと知れたセットメニュー&お試し価格である。食欲とは似て非なのだ。
この場合たいてい、くせものは、餃子だ。
ラーメン500円で、単品餃子400円、でもセットだと700円、食いたくないクセに、間違いなくセットを頼んでしまう。
しかも、餃子は、必ずラーメンより後に出てくるので、すでに腹一杯でぜんぜんありがたくない。この失敗は何度やってもまた忘れて繰り返してしまう。まるでアホーだ。
聖なるめんくいにとってシュプンクとは、実はノイズの事なのである。
本来は普通もりのうまいラーメンを、ビシッとキメてスープを飲み干し、次の客に譲るべく、すぐ席を立つのが、一番美しく、腹八分目で、一番おいしく感じるものだ。
チャーシューは一枚でよく、余計なトッピングなど邪魔なだけだ。と頭では、いつもわかっている。
だが、シュプンクは、いつもあらゆる角度からその心のすきまにスルリと入り込んでくる。
本日は、神保町のさぶちゃん、神保町交差点から、東京ド−ムに向かって少し歩いて左、いつも10人くらいの行列ができているので、すぐわかるよ。
この店に一歩足を踏み入れると、そこは昭和だ。ラー博やナンジャタウンはレトロを作っているが、ここは、そのままナチュラルナンジャタウンだ。だから、細かい事は、言ってはイケない。
調理台などは無く客が座っている朱色のカウンターで、ラ−メンを作る。塩加減などは、割り箸だ。このアバウトさこそが本来のラーメンの魅力で、漫画を読みながら食ってもE雰囲気が、ちゃんと流れている。
オヤッさん(さぶちゃん)は、ラーメンを作りながらいつもタバコを喫っているが、不快に思う人は、誰一人としていない。これでEのだ。これこそTHE ラーメンだ。味は言うまでもない。
アタシは毎回しょうがの効いたラーメンをビシッとキメようとメニューを見る。
ラーメン500円 半チャンラーメン650円
大盛りラーメン580円 ちゃーしゅうメン700円
チャーハン600円
シュプンクがアタシを押しのけ「半チャンラーメン!」と勝手に頼んでいた。
このアンバランスな価格設定にアタシも納得せざるをえない。
これで、チャーハンをたのむ人などいるのかしら?
やはり、8割方が半チャンラーメンを頼むそうです。
で、出てきた。「おまちどうさまー」低くて自信に裏打ちされたいい声だ。水色の丼に黄色い細めんが泳いでいる。甘辛く煮込んだメンマがウマい。毎回思うが本当に美しい。
麺を4分の3くらい食ったころに、半チャンが出てくる。(ぜんぜん半チャンじゃなくすごい量だ。)ラーメンのたれで仕上げたチャーハンは香ばしく、ちょっとしょっぱっめだけど、銀スプーンでいただく、チャーハン、スープ,チャーハン、スープ、時々麺、チャーハン、スープ、チャーハン、スープ、甘辛メンマ、チャーハン、スープ、チャーハン、スープ、時々ちゃーしゅー、んーまい。これじゃー若者もヤラレるわけだ。
今回に限っては、シュプンクもノイズではない。完全にその三角食べが、ハーモニーになっている。
幸せの三角食べである。
さすが、半チャンラーメン発祥の地だぜ!
ニヤけたツラで、シュプンクを肩に乗せ店を出たのは、言うまでもない。
BGMは長靴下のピッピのテーマでお願いします。
チョラホプチョーララララチョラホプサンサっつってーっ!
さぶちゃん
東京都千代田区神田神保町2−24
03−3230−1252
11時半より15時
16時20分より19時半
日、祝休み
席 7席
人間・長澤一浩(メンテナー)

































