[2008年02月12日]
vol.43『オランダ生まれのラスポテチ』

雨が降ってきたばかりのアスファルトの匂い。
祭りの屋台。
夕焼け。
無邪気になって遊んでる子供たち。
田舎の風景。
そんなシチュエーションに遭遇した時に、脳みその奥にある粒みたいなものが反応して、なんか分かんないけどやたらノスタルジックになってしまうことがある。
サクっとして中はホクホク。そしてほのかに残るおいしい後味。
「あっ、懐かしい!」
先日上野の小さな遊園地で食べたポテトに僕のノスタルジックな粒が反応した。
幼い頃両親に連れて行ってもらった行楽地で同じものを食べた事がある。
ひとつ、また一つあげたてのポテトを口に運ぶ度にその行楽地の場所がどこだったのか思い出そうとしている自分がいた。そしてそのおいしさに涙が出そうな郷愁感が僕を襲う。
そのポテトは注文を受けてからあげてくれるのがうれしくて、そのおいしさと懐かしさから食欲というよりも、ノスタルジックに浸る気持ちを止めることができず、結局その日に3度も食べてしまった。
それからどうしてもそのポテトが忘れられず、ネットで検索してみた。
「ラスポテト」
という名前だと言うのが分かった。
なんだかドキドキしてた。
贅沢にもいつでもあの感覚を味わいたく、自宅でいつでも食べれる状態にしたい気持ちになった。そのまま衝動を抑えきれずにその会社へ電話をかけたらなんと、ポテトの材料はもちろん、ポテトの形に形成する機材も購入させてくれ、しかも郵送してくれるとのこと。そしてなによりもスタッフの方の対応が親切丁寧なのがうれしかった。
のかすかないにしえの記憶が良いものへと形を変えてゆく瞬間だった。
数日後、きちんと箱に梱包された「ラスポテト」キットが手元に届いた。
その日はうれしくてビールを片手に夢中に、いやもはやムキになって食べまくった。しかしやはりあの遊園地で食べたものとは少し違う。やはり欲張りすぎはよくないな。
翌日、僕を襲ったのは猛烈な胸焼けと胃もたれだった。
想い出と郷愁感は少しかじるくらいがちょうど良い。
高橋(ジェラシー)毅/スタイリスト
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高橋毅
(スタイリスト)
プロフィール
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