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レギュラーコラム オグラ

[2005年05月27日]
vol.33『家族の話』

 
 僕は『家族』という言葉に気が滅入ってしまう。


最近『家族と一緒に…』という言い方をよく耳にする。おまけにそれは『妻』や『夫』を指している場合がある。子供がいるならわかるけど、それなら『妻と一緒に…』『ダンナと一緒に…』でいいじゃないか。わざわざ『家族』という言い方をする所に無気味なアメリカ感を感じてしまう。おかしいかな?…。


「おかしいよ〜」(とある呑み屋にて)


「だって、高校生の頃、友達の家でゴハンをよばれた時、そこの親父がつまんない冗談いうと家族中で笑ってんだぜ、変だろう?」


「別に変じゃないよ」


「いーや、変だ。 親父に気ィつかって、憐憫で笑ってるならわかるけど、ウチのお父さんって結構、面白いでしょ?みたいな感じなんだもん、そんな家庭って、やっぱ変わってるよ」


「それは、そのお父さんの人柄にもよるけど、別に変じゃないよ。オグラくんって可哀想な人…」

し、しまった。僕は可哀想な人だったのか?


「じゃあさ、あれは? 子供のダンス…。あれ、気が滅入んない?」


「え〜? なんで?」


「だって、大人に踊らされてるじゃん、で、当人はそれに気付いてないだよ」


「え〜? 踊らされてるって感じじゃないよ、そりゃ、その子供にもよるけど、別に気は滅入んないし。オグラくんって淋しい人…」


し、しまった。僕は淋しい人だっただか?


子供がいないから、こんな風に感じるのかな? 子供ができれば、また変わるのか。でも、もし、子供ができたら大人や他人に気を使う奴であって欲しいものです。おかしいかな?…。


「え〜? おかしいよ〜。そんなの子供らしくないじゃん、可哀想だよ」


「いーや、子供が子供らしくしようとすると子供らしくないんだ、そいで、そういう子供が大きくなると、家族中で笑いあってるような奇妙な家庭を作っちゃって、で、俺はそこに溶込めなくて…」

「なんで、オグラくんがそこに溶込もうとしてんのよ?」


し、しまった。呑みすぎた……反省!。



末筆失礼


【感謝】えー、暖かい励ましのメールを送ってくれる皆さん、どうもありがとうございます。日毎夜毎、励まされております。ライブにも是非。

[2005年05月06日]
vol.32『クツの話』

 
 僕はカカトの低い靴が好きだ。


地球を踏みしめたいし、小石を感じて歩きたい。ところがカカトの低い靴はなかなか売ってません。100年歩きつづけてやっと半分へるような底の厚い靴ばっかりだ。


なので、昔から『スーパーセミシューズ』と『たびぐつ』を履いている。


『スーパーセミシューズ』とは、昔、学校の先生が教室で履いていたような靴で、スリッパに低いカカトがついている。スリッパといってもケミカルな革製なので、十分靴だ。町のはきもの屋さんで売っていて、新品だとピカピカしすぎだが、しばらく履いているとシワがよってカッコよくなる。


『たびぐつ』は底が地下足袋のゴムで出来ているズックで、作業着屋さんに売っている。デザインはもうひとつだけど、軽いし安いので、もう何年もこれで自分を運搬している。


しかし、この二足だけでは不備だ。冠婚葬祭などで、ちゃんとした革靴も必要だってんで、靴屋を探しまわったことがある。

ところがカカトの低い靴はなかなか売ってません。200年歩きつづけて『そろそろ、買いかえようかしら』というような底のぶ厚い靴ばっかりだ。

先っぽがとがってて、革は薄く、白い糸でステッチみたいなのがはいってなくて、余分なロゴもなく、カカトは低くてシンプルで、おまけにお値段はお手軽で…そんな靴はないものか?

いろんな靴屋を見てまわったが、これがひとつも無い、かすりもしない。 ほとんどの店がスニーカーの大量恐怖だ。革靴のコーナーも同じようなもんばっかりでやるせない。かといってブランド品は高すぎる。


しょうがない、自分で作るか? でも、素人に靴なんか作れるのか? ダンボールならなんとかなるかな?

…いやダメだダメだ、仮にできたとしても、そ〜っと歩かなくちゃなりません。しょんぼりとあきらめていたある日…。


なにげなく入った古道具屋に古い靴が陳列されている。見ると黒い物体が…OH!仰天!


先っぽがとがってて、革は薄く、白い糸でステッチみたいなのがはいってなくて、余分なロゴもなく、シンプルでカッコいい、探し求めていた靴が…。履いてみてまたビックリ、ぴったりじゃないか!『お前、こんなとこに居たのか〜』だ。


ここまで自分の要求を満たしてるなんて、ちょっと恐い……と、ところが肝心のカカトが高かった。

わお、残念。しかし、瞬時に電球ピカリ!

『切ればいいじゃない、余分なカカトは切ってしまえばいいじゃないの』。うまいことにそのカカトはゴム製だった。

カカトは切るとして、もうひとつの難関がある、値段がついてない。ダンスシューズみたいな、こんなに珍しい靴は意外と値がはるんじゃないか? 随分きれいだし…。恐る恐る店のオヤジに聞いてみると。


「あ〜、それ? う〜ん? 三百円でいいや」


え〜〜〜〜〜〜っ? ビックリして座りションベンして馬鹿んなりました。


末筆失礼


【宣伝】
以前、リリーさんのラジオに出演した時、その放送を聴いていた「あざみ野KARUTA」という店のマスターからライブの依頼がありました。

放送中、9分もある『Mr.オルガの嘆き』を歌った訳ですが、「最後まで歌えるのか? CMで切られるんじゃないか?」と、ハラハラしながら聴いていたそうです。

5/14(土)深夜12時から2ステージやりますが、店は始発まで開けているそうです。近所の方は是非どうぞ。(詳しくはライブ情報を御覧下さい)



【感謝】えー、暖かい励ましのメールを送ってくれる皆さん、どうもありがとうございます。日毎夜毎、励まされております。ライブにも是非。