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レギュラーコラム オグラ

[2004年11月01日]
vol.25『ライブ次の日の話』

 
 すごく盛り上がったにせよ、最悪の出来だったにせよ、ワンマンライブの次の日はなぜだか不安定な気分になる。


ライブ直後はハートがたかぶっており、そのまま打ち上げだなんつって『もしかしたら、自分は後世に名を残す偉大なるミュージシャンなのかもしれないぞ。エヘヘ』なんて事まで思い、いい気分で酔っぱらえるのだが…。


あくる日、目覚めると、なぜだか不安定な気分。なにか取りかえしのつかない事をしてしまったような、なんか変な感じ。


僕の場合、耳障りのいい曲ばかりを歌ってる訳じゃないので、あれで本当に音楽は届いたのか? 来てくれた客は気分を害したんじゃないか? 寒い思いをしたんじゃないか? 迷惑かけたんじゃないか? など、など……果てしない自意識の無限地獄。


だいたいにおいて、自分で作った曲を人前で歌おうなんて図々しいにも程がある。『天が許しません』ってやつだ。 おまけに『いついつ何日にわたくしのライブがありますので、あなた、まあ、お忙しいでしょうが、ひとつご足労願って、いえ、いえ、これはほんのお口汚しですが…』と羊羹でも持って回るなら話はわかるが、チラシ配って呼びつけておいて、金までふんだくるという強迫行為。まともな人間のする事じゃありません。


で、10.26ワンマン『オグラの妊娠』。ニンプスのメンバーがいて、リリーさんがいて、客もどっさり来てくれた。リズムと言葉を転がして面白おかしく遊んだ。みんなも笑っていた。『あ〜、面白かった』それでいいじゃないの…なのになぜ?。


あくる日起きると、また、胸の奥の方にドロッとしたものが…。なんなんだよ俺は?

 面倒くせえ奴だなあ、なんかの病いかな? ハートわずらいのこんこんちきで、猫舌猫背のクセ毛野郎だ! もう、怒った、以上! おしまい。


という訳にもいかないので少し工夫して考えてみた。


そうか、いつも、この奇妙な不安を忘れるために、また曲を作り、ライブをブッキングするんだ。スタジオに入り『ワン、ツー、スリー、フォー』で音が出た瞬間、すべてが吹き飛ぶんだ。リズムに乗せろ! 言葉を乗せろ、気分を乗せろ、ついでに時代も乗せちゃうか? あたりさわりのない音楽なんてつまんないよ、イージーばっかりリスニングしやがって、ニャロメ〜。


だいたい次の日まだ『ゆうべはサイコーだったぜ』なんて思ってたら気持ち悪いです。そうなったらおしまいだ、そうだ、きっとそうだ。この不安は、これはこれでいいことにちげーねえ。そういう事にしておこう…。


見に来ていた大人に「お前、頼むから売れてくれよ」と言われた。『よ〜し、がんばるぞ〜!』とバァ〜っと家を飛び出して……でも、どこ行きゃいいんだ?


末筆失礼


【感謝】えー、暖かい励ましのメールを送ってくれる皆さん、どうもありがとうございます。日毎夜毎、励まされております。ライブにも是非。